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Technology & Innovation

製品カタログ

エリコンジャパン(株)メテコ事業本部の事業紹介

このカタログについて

ドキュメント名 Technology & Innovation
ドキュメント種別 製品カタログ
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取り扱い企業 エリコンジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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世界初の溶射コーティングマシン Surface One
製品カタログ

エリコンジャパン株式会社

このカタログの内容

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Technology & Innovation エリコンジャパン株式会社 メテコ事業本部
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溶射とは、金属・合金・セラミックス・プラスチック等の材料を熱源を用いて溶融噴射し、母材の表面に約100℃の 低温で高品質な皮膜を形成する表面改質技術です。飛行機や宇宙ロケットをはじめ、自動車や産業機械の部品等に、 耐摩耗性、断熱性、耐食性等の様々な特性や機能付加のために利用されています。エリコンメテコは溶射技術の全 てを扱い、お客様のニーズに最適な溶射プロセスと溶射材料で、産業界の多才な発想をカタチにします。 溶射の特長 1.作業が簡単で早い。 2.特殊技能が不要。 3.基材への熱影響が最小。(80~150℃) 4.溶射材料の選択肢が広い。 5.溶射皮膜の肌は滑らかにも粗くも可能。 6.成膜速度が速い。 タングステンカーバイド/ 【溶射皮膜の断面図】 ニッケルクロム溶射皮膜 酸化クロム溶射皮膜 溶射プロセス 当社には6つの溶射プロセスがあり、お客様のニーズにより、プロセス・各種装置・材料を選択し、最適な溶射を行うことがで きます。 高速フレーム(HVOF)溶射 ワイヤーフレーム溶射 このプロセスは、多量・高圧の支燃性ガスを用いて燃料を高圧で燃 このプロセスは、可燃性ガスの燃焼エネルギーを熱源にしてワイヤ 焼させることにより、高速の燃焼フレームを生成し、音速を超える 状の溶射材料を溶融し、圧縮空気で噴霧・微粒化して、基材表面に 高速での溶射を可能とする溶射法です。  皮膜を形成するプロセスです。スチール系の肉盛溶射を摩耗したロ フレーム燃焼温度は2760℃、フレーム速度が約1400m/sec~ ールやシリンダーライナー、シャフト類の修理再生に、亜鉛・アル 2100m/secに達し、溶射粉末が高速に加速され、緻密性・密着性に ミニウムの防食溶射を熱交換機や橋、鉄塔等の重防食に等、広く利 優れた皮膜を形成することができます。 用されています。 大気プラズマ溶射 粉末フレーム溶射 このプロセスは、数万℃の熱プラズマジェットを利用して溶射を行 このプロセスも、可燃性ガスの燃焼エネルギーを熱源にして粉末の う方法です。高融点の溶射粉末まで溶融加速し、基材表面に衝突さ 溶射材料を溶融・噴射し、基材表面に皮膜を形成する、イニシャル せて、緻密な皮膜を形成することができます。溶射材料はセラミッ コストの安いプロセスです。成膜後に熱処理をして、基材と皮膜を クス・金属・合金等多種にわたり、航空機をはじめ、自動車、機械、 冶金的に結合させる自溶合金溶射、試作品、摩耗品の再生に厚膜可 紙パルプ、繊維、電子機器と実に広く産業界で利用されています。 能なワンステップ溶射、耐熱、耐摩耗等にセラミック溶射、その他 サーメット溶射等、多種類の溶射材料を用いて適用されています。 雰囲気制御プラズマ(減圧プラズマ)溶射 このプロセスは、雰囲気を制御したチャンバー内でプラズマ溶射を 行なう方法です。プラズマジェットのエネルギー密度を制御でき、 高温の基材に、密着力に優れ、気孔や酸化等の欠陥が少ない皮膜を 【溶射概念図】 形成することができます。超合金皮膜の作製や雰囲気との反応を利 用した皮膜の作製に利用されています。 アーク溶射 このプロセスは、電流を流し、アークの放電エネルギーを利用して 溶射を行う方法です。アークで溶融した材料を圧縮空気で溶滴に噴 霧し、基材に吹き付けて皮膜を形成します。溶射材料は主にワイヤ ーに加工可能な金属・合金系が用いられ、肉盛補修、簡易金型の製 作や耐食性皮膜、電波シールド皮膜等に利用されています。操作が 簡単、移動が容易、エネルギー効率が高くランニングコストが安い、 また、大量溶射が可能なので、超大物や厚盛をする時、また現地工 事を行う時に最適な溶射設備です。
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機体 優れた溶射システムと溶射材料を使用し、アクチュエータ、 フラップトラック、その他機体部品の耐摩耗性及び防食処 理を提供しています。 ランディング・ギア 当社の高速フレーム溶射(HVOF)プロセスは、専用開発されたタン グステンカーバイド材料との組み合わせにより、優れた耐摩耗性 及び耐食性を実現します。それにより、ランディング・ギアの油 圧シリンダー及びシール材の長寿命化を実現し、離着陸による部 品交換サイクルを延ばすことが可能になります。 航空機エンジン 当社のコーティングソリューションは、コンプレッサーおよびタービンのク リアランスを制御し、各部品を高温環境から保護し、耐食性、耐摩耗性を向 上させ、航空機エンジンの高効率化には不可欠な表面処理技術です。また、 高温ブレージング材料、ハニカム材、動翼、静翼アッセンブリー等の航空エ ンジン部品も供給致します。 当社のクリアランス制御、遮熱コーティング(TBC)は航空機ジェットエンジンの低燃費化及びエミッションの低減を実現しま す。タービン部品の高温下での耐酸化性、高温ガス環境下での耐食性、そして摩耗性を向上させます。
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オルタネータ シリンダーボア 燃料噴射ノズル コネクティングロッド ピストン及びピストンリグ ターボチャージャー EGRクーラー及び熱交換器 バルブ及びバルブシート 燃焼制御センサー ブレーキディスク シンクロナイザーリング ターボチャージャー その幅広いコーティング技術を提供し、パワートレイン関連部品(エンジン、ターボチャージャー、トランスミッション等)、 ブレーキディスク他への部品性能向上やサーマルマネジメントに寄与し、低燃費、CO2 の削減を実現します。また、 e-Mobilityへは EMIシールド他への技術応用が期待されています。
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鉄鋼 半導体 当社の表面処理ソリューションにより、熱間および冷間圧延プロセ エリコンのカスタム化したDLCコーティングおよび溶射ソリュー スにおける高温および摩耗から機器を保護する事が出来ます。 ションは、ウエハコンタクト治具や位置決めシステムにおいて、敏 感性の高い半導体を汚染することなく、有効に活用されています。 これらのソリューションには低摩擦、優れた密着性および高い熱伝 導性という特徴があります。 建設 溶射と薄膜技術を活用し、建設機械に対する、確実かつ長寿命の表 面処理ソリューションを提供します。当社の硬質クロームメッキ代 印刷 替技術は環境に優しく、処理時間が短く、特殊な作業環境にも適応 印刷業界をリードする当社のアニロックスロールコーティングは、 します。 耐摩耗性があり、インクとクリーニング剤の浸透を防止し、彫刻用 レーザーに対し適合性があります。当社のコロナロールコーティン グは静電印刷に必要な絶縁耐性を有し、当社のドクターブレード コーティングは製品の寿命を延長させます。 エレクトロニクス 当社の金属・セラミックコーティング技術により、各種エレクトロ ニクス機器のEMI/RFIシールドやエレクトロニクス部品・材料製造 繊維 装置の性能と耐久性の向上が可能となり、さらに、コンデンサーや バリスターの導電性を確実にします。 当社は繊維機械に対する特定のニーズに合わせたコーティング ソリューションを提供し、生産効率を最大限に高めます。指定した 粗さで耐摩耗性処理を行なうことにより、繊維糸のガイド・搬送が 最適化されます。 重機 当社のコーティングテクノロジーは、硬室クロムメッキ代替技術を 鉄道 含み、重工業機器の摩耗と腐食のコントロールに応用されており、 広範囲なソリューションで装置のサービス寿命を延ばします。 連結器には、耐摩耗性の肉盛り溶接コーティング、ディーゼル機関 車には併せて摩擦防止と熱遮蔽コーティングを施します。 農業 鉱業 当社のソリューションは、収穫機のブレードなど農業用機器におい 各種鉱業用機器に、当社のHVOF溶射技術などにより各種硬質合金 て最も負荷のかかる部品の腐食や、摩耗に対し信頼性の高い保護皮 やカーバイド材料などをコーティングすることにより、部材の高寿 膜をご提供します。溶射装置と材料、そして溶接硬化肉盛材を使用 命化が可能となり、稼働時間を増加させます。 して優れた保護能力を発揮します。 海洋 当社の長寿命コーティングソリューションにより、船体および構造物 の腐食を防止できます。輸送コンテナをコーティングすることで、貨 物を保護し、クレームの減少にもつながります。高トラクションの コーティングはデッキや階段にもコーティングする事で安全性が増し ます。このようなコーティングは、持ち運び可能な溶射プロセスを用 いることで、現場でも簡単に施工することができます。 幅広い製品とサービスを揃えており、多くの産業で使用されるコンポーネントを保護する付加価値の高い表面技術などのアプリ ケーションに対して、効率的で、効果の高いソリューションをご提供します。
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バイオマス/廃棄物発電 産業用発電 当社の溶射コーティングと肉盛溶接ソリューションは、高温でのエ 当社の高度なコーティング技術は、摩耗や腐食を防止しながらも、 ロージョン及び腐食損傷を防止することができ、水管パネルや過熱 燃料やオイルの消費量を減らすことができます。 器の部品寿命を延長し、設備停止時間を減らします。 石炭火力発電 原子力発電 当社の皮膜ソリューションは蒸気タービンの効率を改善し、ボイ 当社は原子力用に適用可能なマテリアルソリューションを提供して ラーの腐食と酸化を防ぎます。また、耐摩耗性皮膜ソリューション います。多種多様なコーティングと接合アプリケーションは、主に は、シュート、レール、コンベヤスクリューやバケットなど、石炭 原子力用のタービンに用いられています。 運搬部品にも使用することが可能です。 燃料電池 揚水発電 費用対効果の高い溶射被膜ソリューショは、固体酸化物形燃料電池 (SOFC)の寿命と効率向上に重要です。材料とアプリケーショ 当社の遠心ポンプと水力タービン向け表面処理ソリューションは、 ンに関する専門知識を駆使したエリコンメテコのコーティングは、 揚水貯蔵アプリケーションにおける発電システムに適用されてお スタックの熱サイクル特性、電池の劣化、カソードのクロム被毒の り、エロージョン及び腐食を防いでいます。 ような課題の解決に役立っています。 ガス火力発電 太陽光発電 当社はガスタービンOEM向けの重要なタービン部品を生産してい ソーラーアプリケーションのパネル製造に適用されている、回転マ ます。当社の皮膜ソリューションにより、耐摩耗性の向上、耐高温 グネトロンスパッタリングターゲットは、当社の効率的なプラズマ 腐食性の向上、ガス流路のクリアランス制御が可能となり、運転効 溶射システムと付着効率の高い、高純度の材料を用いて製造されて 率を高めています。また、重要な高温部品の接合と修復には、当社 おり、業界にとって不可欠な技術となっています。 のロウ付ソリューションが採用されています。 地熱発電 風力発電 地熱発電所では、コーティングにより、蒸気タービンのクリアラン 当社は、風力発電システムにおいて、工場内あるいは現場での施工 ス制御、ダイアフラムとブレードのエロージョンや酸化の防止が可 も可能な溶射装置と溶射材料を提供しており、鋼製部品に10年以 能となり、高い信頼を得ています。また、ポンプとバルブ本体、羽 上もの耐久性を与える犠牲防食ソリューションを提供しています。 根車、軸にもコーティングが用いられています。 水力発電 当社の高速フレーム溶射(HVOF)皮膜ソリューションは、タン グステンカーバイド材を使用して、水力タービンの水中固形物によ るエロージョン防止およびキャビテーションエロージョンの低減を 可能としており、ペルトン、カプランおよびフランシスタービンな どへ適用されています。 当社の革新的で有能なコーティングは、耐熱性の向上、部品のサービス寿命を延長、オペレーションコストの削減を実現し、 化石燃料、原子力、再生可能エネルギー発電の効率的な運転を可能にします。
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アディティブマニュファクチャリング アディティブマニュファクチャリング(AM)は、3D印刷や積層造形とも呼ばれ、次の産業革命を推進する 生産技術です。これまでの部品の設計および製造方法を革新的に変えます。 AMバリューチェーン全体を統合することで、プロジェクトの開始から終了までサポートできます。 AM材料 AM製造 品質保証と認証 製造 CNC機械加工 エンジニアリング 熱処理 粉末材料管理 アプリケーション エンジニアリング 表面処理 先進材料 応用 生産 & 後処理 ● 80数年に渡る経験 ● EUとアメリカのチームによる社内設計 ● ラピッドプロトタイピングから小量ある ● グローバル販売・物流ネットワーク 工房 いは大量生産まで ● 包括的金属粉末製品ライン ● すばやい対応と設計時間、幅広い範 ● 総合的なフルサービス供給者、もしく ● 卓越した品質とトレーサビリティ 囲の設計ファイルと設備を扱う仕事に は生産 JVパートナー ● 試作アトマイズおよび AM 検証のため 要される機敏性 ● 幅広いAM製造設備オプション の新材料あるいはカスタム合金組成の ● 材料、設計、生産方法、後処理の最 ● 弊社は、貴社の用途に必要な最終的 設計と最適化 適な可能な組合せに関する専門知識 な機能、形状精度、機械的特性の達 成をサポートします 海外主要製造拠点 ドイツ Magdeburg ドイツ Munich 米国 Plymouth, MI 米国 Charlotte, NC 部品製造 研究開発・カスタマーセンター 材料製造 研究開発・カスタマーセンター / 部品製造 Oerlikon AM Europe GmbH Oerlikon AM Europe GmbH Oerlikon Metco( US) Inc. Oerlikon AM US Inc.
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Close to you - Anywhere in the world 技術開発部/コーティングソリューションセンター(CSC) エリコンメテコの研究開発体制の一角を担っており、主として応用開発を担当する 5 つの技術センターのひとつです。日本 では 3 つの溶射ブースを有し、最新鋭の溶射装置および皮膜評価装置などが配備されており、お客様のご要望に応じて、皮 膜の試作、材料選定、プロセス選定、最適溶射条件確立、皮膜性能評価等を実施しており、皮膜設計から溶射条件確立まで の一貫した開発を行い、独自に、あるいはお客様とともに新規アプリケーションを開発しています。 エリコンジャパン株式会社 メテコ事業本部 Oerlikon Japan Co., Ltd. Metco www.oerlikon.com/metco/ja  お問合せ info.metco.jp@oerlikon.com [事業本部本社] 〒179-0084 東京都練馬区氷川台3-4-2 TEL 03-5920-3301(代表) FAX 03-5920-3511 [名古屋支店・ロジスティックス] 〒452-0822 名古屋市西区中小田井5-210 TEL 052-505-5580(代表) FAX 052-505-5589 [神戸支店] 〒650-0033 神戸市中央区江戸町95 井門神戸ビル10F TEL 078-381-8115(代表) FAX 078-381-8116 本文書に記載されている情報は、予告なく変更される場合があります。 BRO-0040.0-Technology & Innovation www.oerlikon.com/metco © 2022 Oerlikon Metco info.metco@oerlikon.com