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製造業における高性能なエッジデバイスとは

ホワイトペーパー

トレンドの「エッジAI」を特集|アドバンテックの高性能なエッジデバイスを一挙に紹介

コロナ・パンデミックや不安定な国際情勢などを起因とし、世界における産業開発環境は、より一層厳しい一途を辿っています。

その中でも製造業は、最新テクノロジーを駆使することで、その製造工程や生産量向上を目指し取り組んできました。また、市場の需要に迅速かつ効率的に対応するため、エッジコンピューティングを「製造工程をフレキシブルに整備する重要な基幹」であると位置づけています。従来の製造システムは、比較的シンプルな環境が整備されており、旧型のエッジコンピューティング端末でも十分に機能する状態でした。

しかし、「AI」や「5G」といった最先端テクノロジーの登場により、「大量のデータ処理や複雑な動作にも対応できる端末が欲しい」という声が高まっています。高性能なスマート製造システムを構築し、今後も競争力を維持するためには、よりハイパフォーマンスな性能が必要とされているのです。

【目次】
◆はじめに
◆ビッグデータを処理するエッジAIデバイスとその課題
◆高性能なファンレスPC ARKシリーズでパフォーマンスを向上
◆エッジデバイス端末でサーバー並みのパフォーマンスを持つARKシリーズ

このカタログについて

ドキュメント名 製造業における高性能なエッジデバイスとは
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 4.5Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 アドバンテック株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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製造業における 高性能なエッジデバイスとは 生産ラインにおけるビッグデータ活用のハードルを下げるために https://blog.advantech.co.jp/
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Introduction コロナ・パンデミックや不安定な国際情勢などを起因とし、世界における産業開発環境は、より一層厳しい一途 を辿っています。 その中でも製造業は、最新テクノロジーを駆使することで、その製造工程や生産量向上を目指し取り組んできま した。また、市場の需要に迅速かつ効率的に対応するため、エッジコンピューティングを「製造工程をフレキシ ブルに整備する重要な基幹」であると位置づけています。従来の製造システムは、比較的シンプルな環境が整備 されており、旧型のエッジコンピューティング端末でも十分に機能する状態でした。しかし、「AI」や「5G」とい った最先端テクノロジーの登場により、「大量のデータ処理や複雑な動作にも対応できる端末が欲しい」とい う声が高まっています。高性能なスマート製造システムを構築し、今後も競争力を維持するためには、よりハイパ フォーマンスな性能が必要とされているのです。
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Big Data を処理する エッジ AI デバイスとその課題 2018年、製造業界では「エッジコンピューティング」 しかし、AIが普及しフロントエンドデバイスが処理 がトレンドとなった。以降、市場やテクノロジーの劇 するデータ量が飛躍的に増加し、エッジアーキテク 的な変化に応じて、ITアーキテクチャは「集権型」と チャ全体のさらなるシステム効率化のため、エッジ 「分散型」が交互に繰り返されてきました。 デバイス内でもコンピューティング能力の向上が余 儀なくされています。このように、高性能なエッジコ こうした変化の波は、「AI」によって牽引されてきま ンピューティングは、エッジデバイスへAIを組込み、 した。コンピューティング能力の向上やビッグデー 革新的な産業アプリケーションを開発するツールと タの普及により、AIは2016年から脚光を浴び始め して活用しています。 ます。AIは画像解析ツールとなりましたが、その後、 この技術の発展が急速に進みました。こうした技術 は、製造業においても応用されていますが、こうした 応用には膨大なデータを処理しなければなりませ こうして、エッジAIデバイスが確立しました。高性能 ん。 なコンピューティングで、エッジAIデバイスがシステ ム全体を支え、製造業界は常に安定して生産し、産 製造業における画像検出には、「製品の品質検査」と 業環境の急速な変化があっても、生産ラインを柔軟 「施設の安全監視」という2つの用途があります。品 に対応できることができるようになりました。 質検査では、欠陥の特定を行うため、産業用カメラ で製品画像を撮影、視覚認識ソフトウェアを使用し このように、「エッジAIデバイス」は、高性能なコン マシンビジョンを実行します。また、安全監視では、 ピューティング能力で、生産ラインの安定性・信頼 あらかじめ定義されたエリア内の人物を追跡するこ 性を確保するとともに、機械学習でより柔軟性を向 とで、施設内の安全を保持します。 上させます。また、豊富なI/O接続で周辺機器へ接 続し、スマートな生産システムをサポートします。 AIアルゴリズムは、リアルタイムで意思決定が行える アプリケーションの中で動作し、AIを用いた視覚認 識システムでは、データが蓄積されるにつれてその精 度を上げながら物体を検知することで、独自に学習 することができるようになりました。さらに、こうした 機能に対応できるアプリケーションも急速に広がっ ています。例えば、AIを搭載した検査ロボットは、施 設内の人物を独自に判断することが可能です。 しかし、AIの普及でエッジデバイスにある問題が発 生しています。元々エッジデバイスは、変化の激しい 環境へ柔軟に対応できる、つまり、集中型アーキテ クチャ上でのデータ転送やコンピューティング過負 荷による遅延を排除することがセールスポイントでし た。これにより、現場のニーズを迅速に満たし、応答 時間を改善することができたのです。データがあまり 多くない時代には、エッジ環境でのコンピューティン グ能力はあまり求められていませんでした。
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高性能なファンレス PC ARK シリーズで 生産ラインでのパフォーマンス向上 半導体業界はその中でも最たるもので、世界市場で ば、マシンビジョンとロボットアームを統合し、インテ の需要増加なども影響し、近年、生産拡大のため設 リジェントな運用を柔軟に行うことができます。 備投資を増大しています。高性能なエッジコンピュ ーティングは、生産ラインでのパフォーマンスを最 このように、「5G」や「AI」などの新技術で、インテ 大化するため、優先的に導入されています。例えば、 リジェントな製造システム統合が加速しています。こ 著名な半導体装置製造メーカーは、200/300mm うした中、システム企業は、大量データとインテリジ ウェーハ工程でのエッチング装置の性能を最大化 ェント機能の需要増加がもたらす課題にいち早く対 するために、アドバンテックのファンレス組込みPC 応するため、エッジデバイスのパフォーマンスをいち 「ARKシリーズ」を導入しました。 早く向上させる必要があります。 半導体露光装置は、メインコントローラやモーショ そこで、アドバンテックが長年にわたって構築してき ンコントローラなどのエッジデバイスとデータシステ た産業向けエコシステムは、高性能なエッジシステ ムで構成されており、各装置の演算要件を満たすた ムの市場に投入する時間を短縮できるソフトウェア め、高いコンピューティング能力と豊富なI/O接続が サービスを提供しています。 可能なエッジデバイス端末が必要です。 アドバンテックのARKシリーズは、こうした装置に最 適な組込みPCです。高速データ転送に加え、PCIe x4、PCIe x16などのI/Oで、システム内の端末全てに 接続し機能拡張を実現します。例えば、複数の高解 像度な光学カメラの接続を行えるので、半導体装置 のニーズに応え、スピーディーかつ高画質な画像処 理を行うエッジ端末を開発できます。 また、外観検査も自動生産の一部であり、AIを用い た重要なプロセスのひとつです。AIアルゴリズムに基 づく視覚認識システムは、機械学習を通じて生産効 率・精度向上を期待できます。ARKシリーズは、高性 能なCPU/GPUを同時にサポートできるので、AIアル ゴリズムを簡単に実行することができ、また、モーシ ョン制御カードと組み合わせればロボットアームを 動かすことも可能です。このソリューションを用いれ モーション制御 フレームグラバー AI推論・機械学習 ARK-7060 EtherCAT card via PCI GigE Vision Frame Grabber via PCIex4 Graphics Card via PCIex1 データを分類・AIモデルの再学習・ディスパッチ 画像をキャプチャ
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エッジデバイス端末でサーバー並みの コンピューティング能力を持つ ARK シリーズ アドバンテックの「ARK-7060」は、最大10コアの第 ィングをエッジ端末に組込むことができ、ハイブリ 2世代Intel®Xeon®D-1700プロセッサと128GBの ッドクラウドアーキテクチャを簡単に構築できます。 大容量メモリを搭載しています。また、シリーズ初の また、アドバンテックの製品は、システムのRAS・セ 350W GPUカード対応製品であり、開発時に注目 キュリティをリモートでもマネジメント可能な管理ソ されたビジュアル認識に必要な性能を提供します。 フトウェア「WISE-DeviceOn」を内蔵しています。 一般的に、大容量のGPUカードを用いたデバイスに iEdgeサーバー上の生産管理プラットフォームから、 は、冗長電源に対応する必要がありますが、ARK- 複数のマシンを安全かつ効率的に管理できるなど、 7060は電源内蔵があるので、簡単に組込むことが 様々な機能を特長としています。また、システムメー 可能です。 カーがシステムを最適化するため、開発者がハード ウェアモニタ・ウォッチドッグタイマ・I2Cなどを設定 また、データ通信量の増加に伴い、コンピューティ できるSUSI APIアプリケーションを提供しています。 ング能力、そして、データ転送の帯域幅・速度がシス こうしたAPIで、Windows、Linux、Androidのシステ テムの主な性能として挙げられます。ARK-7060は、 ム要件もクリアし、クロスプラットフォームの互換性 「5G」と「Wifi 6」をサポートしており、高速なデー をサポートしています。 タ通信を実現します。一般的に、企業はデバイスを リモートで監視し、管理効率を改善するソフトウェ このように、高性能コンピューティング製品と開発 アを構築しますが、ARK-7060を用いれば、帯域内/ ツールを組込むことで、スマートなコンピューティン 外のリモート監視・制御を同時に実現する管理コン グを活用しビジネスチャンスをつかむことができま トローラーを内蔵しているので、管理者はリアルタ す。そして、エッジAIコンピューティングの要件を満 イムでデバイスの状態を確認でき、故障の際にはリ たす優れた安定性・拡張性を持ったシステムを構築 モートで再起動させることができます。また、「デュ することができるのです。 アルBIOS設計」を採用し、BMCでリモートで2つの BIOSを切り替えることができます。バックアップ用 のBIOSを用いることで万が一が破損しても復元で きるため、メンテナンス費用の削減と信頼性の向上 を実現します。 アドバンテックの高性能なファンレス組 込みPC 「ARKシリーズ」は、サーバークラスのコンピューテ ARK-3532 ARK-3534 ARK-7060 • 第10世代 Intel® Xeon® W / Core™ • 第12世代Intel®Xeon® W/ Core™ • 第2世代Intel® Xeon® D • 120W GPUサポート • 120W GPUサポート • 350W GPUサポート
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ARK-3534 ARK-7060 • 第12世代Intel®Core™ i3/i5/i7/i9, 65W • 第2世代Intel® Xeon® D-1700シリーズ (最大10コア)、67W TDP • PCI、PCIe x4、PCIe x16拡張スロット • 4 x DDR4 ECC/non-ECC SO-DIMM up to 128GB • 4 x LAN、8 x COM、8 x USB • PCI, PCIe x4, and PCIe x16 拡張スロット https://blog.advantech.co.jp/ 世界26ヶ国95都市に拠点を構えるADVANTECHは、1983年の設立以来38年以上にわたり産業用コ ンピューティングやオートメーション市場において高品質でハイパフォーマンスな製品の開発・ 製造を手掛けるプラットフォームを提供するリーディング・プロバイダです。 2000を超える様々な用途のハードウェア、組み込みソフトウェア、ODM/OEMサービスでお客様 の満足に応えます。 © Advantech Co., Ltd. 2022