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創業127年 石川式攪拌擂潰機 を製造販売する 株式会社石川工場 についてご紹介いたします。
弊社は1897年創業以来、一貫して”まぜる”にこだわって技術開発を行ってきました。現在の経営ビジョンも「撹拌擂潰を究める」であり、飽くなき探究心を持って撹拌擂潰を究めて参ります。そこで『会社の歴史』、『技術開発の歴史』、『将来の自動乳鉢』について、”まぜる物語”と題し、皆さんに知っていただきたいと思い、それぞれまとめました。是非ご一読ください。
このカタログについて
| ドキュメント名 | 【石川式攪拌擂潰機】- まぜる物語 みらいのまぜる物語- |
|---|---|
| ドキュメント種別 | 製品カタログ |
| ファイルサイズ | 799.7Kb |
| 取り扱い企業 | 株式会社石川工場 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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スライド 1
- みらいのまぜる物語 -
■株式会社石川工場の歴史
弊社は1897年創業以来、一貫して”まぜる”にこだわって技術開発
を行ってきました。現在の経営ビジョンも「撹拌擂潰を究める」であり、
飽くなき探究心を持って撹拌擂潰を究めて参ります。そこで『会社の
歴史』、『技術開発の歴史』、『将来の自動乳鉢』について、”まぜる
物語”と題し、皆さんに知っていただきたいと思い以下にまとめました。
100年ほど前の自動乳鉢
●みらいの”まぜる物語”(1)~ Beyond the Three-roll Mill ~
オリジナル自動乳鉢である石川式撹拌擂潰機は、単に手ずりの乳鉢を自動で省力化
するだけではなく、加熱や冷却、真空環境下での処理もできる付加機能を持っています。
その自動乳鉢の特長を他の粉砕機、混錬機、濃縮器等と比較して、特長が生かせる
用途を将来的に提案していきたいと考えています。
最新機種 Tiny plus Tiny の装置断面図
■塗料・インク向け自動乳鉢の開発
塗料・インクの開発・製造にはスリーロールミルが多く使用されています。そのスリーロール
ミル(三本ロールミル)と比較していきます。
スリーロールミルには、以下のようなメリット/デメリットがあるからと考えています。以下の
表1にそれをまとめます。
株式会社石川工場
〒135-0053 東京都江東区辰巳1‐1-8
TEL:03-3522-1018 FAX:03-3522-1017
info@ishikawakojo.jp
E-mail: info@ishikawakojo.jp
URL: https://www.ishikawakojo.jp/
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スライド 2
メリット/デメリット 項目 説明
1.微粒子を実現できる 粒子サイズ 1~10 μm
2.中粘度材料の処理が可能 10,000~200,000 mPa・s程度の処理
メリット 3.均一な粒子の実現 D90:1 μm以下も可能
4.処理効率が高い ほぼすべての材料がローラー間を通過する
ローラー表面の温度管理が可能
5.温度コントロールが可能
温度に敏感な材料でも処理可能
パラメータが多く、操作に熟練を要する
6.操作が難しい
(キャップ調整、速度設定等)
7.清掃に手間がかかる ロール間に材料が入り込み、分解清掃になる
デメリット 8.限られた処理量 最大500 kg程度まで
9.粒子粉砕のリスクがある せん断速度によっては、粒子破砕が生じる
10.投入粒子サイズが小さい 最終1 μmにするには、前処理※が必要
表1.スリーロールミルのメリット/デメリット
※1 μm程度の粒子サイズまで粉砕する際には、以下のような前処理が必要となり、プロセスが煩
雑になります。
「ディスパー、プラネタリーミキサー等で1 mm~数百 μm程度の均一なペーストにする」
これらの前処理をおこなって、スリーロールミルに投入します。
一方、オリジナル自動乳鉢である石川式撹拌擂潰機とスリーロールミルとを比較してメ
リット/デメリットをまとめると表2になります。
株式会社石川工場
〒135-0053 東京都江東区辰巳1‐1-8
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スライド 3
メリット/デメリット 項目 説明
1.微粒子を実現できる 粒子サイズ 0.2 μm程度
2.高粘度材料の処理が可能 1,000~100万mPa・s程度の処理
3.均一な粒子の実現 D90:0.4 μm以下も可能
4.操作性が容易 パラメータが少なく、原理も簡単
メリット
5.清掃が容易 乳鉢が取り出せるので清掃が容易
6.投入粒子サイズが大きい 5~8 mm程度でも0.2 μmまで微粉砕可能
7.粒子粉砕のリスクが小さい エネルギーが比較的低いので、結晶破壊しない
8.材料収率が高い 乳鉢が取り出せ、扱い平易なので、収率が高い
9.限られた処理量 最大150 kg程度まで
デメリット 10.温度コントロールが出来ない 出来ない(付加機能を付けると可能)
11.処理効率が低い 乳棒が通過した箇所のみが処理される
表2.石川式撹拌擂潰機(自動乳鉢)のメリット/デメリット
注:擂潰後の粒子サイズは材料や処理条件によります。お気軽にお問い合わせください。
この2つの表を見比べると、スリーロールミルに出来なくて、自動乳鉢に出来ることは以
下になります。
■自動乳鉢で出来てスリーロールミルに出来ないこと
(1)微粉砕と分散の同時処理
自動乳鉢は、材料を物理的に圧縮・粉砕する機能を備えており、粒子の破
砕と分散を同時に行えるのが特徴です。しかも、自動乳鉢は数mm程度の
粒子から処理可能です。
(2)高硬度材料の処理
自動乳鉢は、非常に硬い材料(セラミックス、鉱物、金属粉など)の粉砕に
対応できることがあります。また、乳鉢、乳棒を高硬度材料(メノウ、アルミナ
等)にすれば、耐久性を保ちながら効率的に処理可能です。
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スライド 4
(3)固液混合の自由度がある
自動乳鉢は、固体と液体の混合比率に柔軟に対応でき、ペースト状だけで
なく粉体や粘性の低いスラリーも扱いやすいです。一方、スリーロールミルは、
ロールに附着する程度の粘度が必要で、粉体や粘性の低いスラリーは処理
できません。
■自動乳鉢の活用が期待できる分野
上記のことより、以下の用途でスリーロールミルよりも優れた特性を発揮できると考え
ます。
1.高級インク、もしくは高級塗料などの開発・生産
インクや塗料は、粒子が小さいほど体積当たりの表面積が増大し、光の吸収
量が増して、発色が良くなります。また、表面積が大きくなると分散剤もコーティ
ングされるため、凝集することなく、整列し、ムラのない塗料となります。
したがって、発色良くムラのないインクの開発には、微粉砕と分散の同時処理
が可能な自動乳鉢の方が適していると考えられるのです。
2.新規インクの研究・開発
最初に粉体の状態で顔料等を粉砕して、ある程度微粒子化された時点で分
散剤、バインダー等を投入するなど、プロセスの自由度が格段に増すため、新
規のインク開発にも寄与できると考えております。よって将来的には、単なる自
動乳鉢ではなく、何かしらの付加機能を搭載したインク・塗料生産向けの自
動乳鉢の開発を行いたいと考えています。
3.卓上スリーロールミルの代替機
研究開発用として、卓上型のスリーロールミルをお使いの研究者やエンジニアに
は、自動乳鉢の方が材料収率も高いため、高額な材料での実験などには適
していること、またプロセスの自由度は高くなることが想定されます。よって、卓上
スリーロールミルの代替機としての提案も将来的には行っていきたいと考えてい
ます。
さらに、スリーロールミルの前処理に自動乳鉢を使用すると、高い分散能力と固液混
合の自由度が高い2つの利点を活かして、液状かつ粒径の大きな材料を一気に微
粒子化できるので、スリーロールミルのトータル処理時間を短くできる可能性もあると
考えています。
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●みらいの”まぜる物語”(2)
~高粘度材料用ロータリーエバポレーターの可能性~
ここでは、真空チャンバー付き自動乳鉢を高粘度材料向けロータリーエバポレーターと
して応用する可能性について、メリットとデメリットを明確にします。また、活用可能な
分野・材料の提案及び将来の発展可能性について記します。
■背景・目的
濃縮装置としてはロータリーエバポレーターが一般的です。普及している要因として、
装置構成が簡素であること、コンパクトな装置で研究開発分野にて適していることな
どが挙げられます。しかし、このロータリーエバポレーターでは、100万mPas程度の高
粘度材料の濃縮は出来ません。高粘度材料の濃縮を行おうとすると、真空濃縮器
や高せん断ミキサーなどを用いることがありますが、これらは装置が大掛かりになり、研
究開発用途としては不向きと思われます。一方、全固体電池のスラリーや化粧品業
界では、次世代材料の開発として高粘度材料の濃縮の要望は高まっています。
■真空チャンバー付き自動乳鉢の特長
1.装置構成
弊社の真空チャンバー付オリジナル自動乳鉢は、16ZD・18ZDという2機種が量産
されています(加工容量違い)。この18ZDに、乳鉢の加熱機能を付加したものを
開発いたしました(開発機種名は18ZDEB)。
この18ZDEBは、オリジナル自動乳鉢(石川式撹拌擂潰機)の基本性能である
乳棒軌跡(エピサイクロイド曲線)により、ムラなく均一なすりつぶし、撹拌、混合を
同時に処理する機能が踏襲されています。また、加工容量は18ZDと同様の1Lです。
18ZDEBの真空チャンバーと真空ポンプの間に、冷却トラップ装置を入れる(図1.
参照)ことで、溶媒の回収を行うことも可能となり、真空ポンプに与えるダメージも減
少します。
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スライド 6
写真1.開発機 18ZDEB 写真2.18ZDEB真空チャンバー内
図1.ロータリーエバポレーターの構成図
2.18ZDEBを用いたロータリーエバポレーターの特長
オリジナル自動乳鉢の基本性能を持ちながら真空チャンバーの追加、加熱機能の追
加、冷却トラップを追加した“真空チャンバー付き自動乳鉢を活用した高粘度材料
向けロータリーエバポレーター”には以下の特長が付加されています。
・自動乳鉢で均一な撹拌、混合を行うため、高粘度材料(~100万mPas程
度)の均質化が進み、沸騰が安定し、濃縮が可能となります(突沸のリスクが
小さく、安定した濃縮が可能)
・真空環境下での処理により、酸化防止と材料の均質化の促進
・低温乾燥が可能となり、熱に敏感な材料の処理(濃縮)が容易
・冷却トラップの活用により、蒸発した溶媒の効率的な回収が可能
株式会社石川工場
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スライド 7
■真空チャンバー付き自動乳鉢を高粘度材料向けロータリーエバポレーターとして活
用する意義
1.活用方法
・自動乳鉢の均一な撹拌擂潰機能と真空環境、溶媒回収機能の組み合わせに
より、高粘度材料の乾燥・濃縮・乾燥後の微粒子化が可能
・加熱機能との併用により、溶媒の蒸発促進が可能
2.通常のロータリーエバポレーターとの比較
自動乳鉢を活用した高粘度材料向けロータリーエバポレーターには、通常のエバポ
レーターと比較して、以下のようなメリット/デメリットがあると考えられます。
〇メリット
・高粘度材料に対応出来ることが最大の利点(例;粘性ポリマー、ゲル状材料)
・自動乳鉢で均一混合と乾燥を同時に実現し、処理時間が短縮
・自動乳鉢で均一混合するので、濃縮された高粘度材料が均質化されている
・乾燥後も撹拌・分散を継続でき、そのまま微粒化することが出来る
・冷却トラップを利用した溶媒の効率的な回収が可能
〇デメリット
・構造が複雑化し、初期コストやメンテナンスコストが上昇する可能性
・真空装置(ポンプ)の運用には知識と技術が必要
・低粘度材料に対しては、通常のロータリーエバポレーターに比べて過剰機能とな
る場合がある
以上のように、通常のロータリーエバポレーターで対応可能な低粘度材料の処理には
オーバースペックとなりますが、通常のロータリーエバポレーターでは対応できない高粘
度材料の処理や、濃縮した材料を微粉砕するなど、連続した工程を一つの装置で
行うことが出来ます。
■活用可能な分野と材料
上記のようなメリットを活かして活用が期待される分野は、以下のものが想定されます。
また、想定される具体的的な材料は以下のものであると考えられます。今後、研究
開発が進むにつれ、その活用分野や材料はさらに広がりを見せると考えています。
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1.活用が期待される分野
・化学分野:高分子材料や触媒の均一混合および乾燥
・製薬分野:医薬品成分の濃縮や高粘度ゲル材料の調製
・食料品分野:ペースト状食品や調味料の乾燥と均質化
・化粧品分野:クリームやジェル製品の製造
2.処理可能な具体的な材料例
・粘性ポリマー(例:シリコーン、エポキシ樹脂)
・生体高分子(例:コラーゲン、ヒアルロン酸)
・バッテリー用高粘度スラリー
■将来の可能性と付加機能の提案
近い将来、真空チャンバー付き自動乳鉢を活用した高粘度材料向けロータリーエバ
ポレーターに求められるものは以下ではないかと考えており、さらなる開発を継続してい
きます。
1.将来の付加機能
・プログラム制御:試料ごとに最適な処理条件を自動設定
・複数撹拌:現在2本の乳棒をさらに増やして、撹拌・分散性能を向上させる
・大容量化:量産を見据えた大容量ロータリーエバポレーターの開発
2.将来活用が期待される新分野
・環境技術:高粘度廃棄物の処理や再利用に貢献
・エネルギー分野:バッテリー材料や燃料電池材料の均質化に貢献
・バイオテクノロジー:生体材料や培養気質の製造に貢献
オリジナル自動乳鉢(石川式撹拌擂潰機)に新たな機能を付加させることにより、
従来の装置ではできなかった処理ができるようになり、大きく産業を発展させる可能
性があります。このように、単なる自動乳鉢ではなく、撹拌・擂潰を同時処理が可能
な自動乳鉢であることが、将来、全く異なる分野の発展に寄与するような可能性を
秘めています。弊社は日々“擂潰を極める”ために、努力を惜しまず歩み続けます。
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