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ホワイトペーパー「電気設計部門が陥るツール選定の問題点」

ホワイトペーパー

電気設計の"標準化"で効率化UPを実現

インダストリー4.0、IoT、スマート工場など近年次々と新しい言葉が生まれているが、その基本は「つながる仕組み」だ。電気設計も製造全体の中でつながることが必須になってきている。

何がつながる必要があるのか。それは、メカ設計・電気設計・PLCソフトウェアだけではなく設備と設計データ設備と設備である。そして今、多くの経営層や電気設計者が今まで後回しにされていた電気設計の標準化や効率化に目を向け始めている。

そこで電気設計ツールの導入で標準化や効率化の達成を考えている電気設計者が陥りやすい問題点をいくつか紹介する。

このカタログについて

ドキュメント名 ホワイトペーパー「電気設計部門が陥るツール選定の問題点」
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 484.5Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 EPLAN株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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電気設計部門が陥るツール選定の問題点 ~製造までつながらなくていいですか~ なぜ「電気設計」の課題というニッチなテーマにスポットが当たったのか。間違いなく答えの一つは第四次産 業革命が挙げられる。インダストリー4.0、IoT、スマート工場など近年次々と新しい言葉が生まれているが、そ の基本は「つながる仕組み」だ。もちろん電気設計も製造全体の中でつながることが必須になってきている。 何がつながる必要があるのか。それは、メカ設計・電気設計・PLCソフトウェアだけではなく設備と設計データ 設備と設備である。そして今、多くの経営層や電気設計者が今まで後回しにされていた電気設計の標準化や効率 化に目を向け始めている。そこで電気設計ツールの導入で標準化や効率化の達成を考えている電気設計者が陥り やすい問題点をいくつか紹介する。 経営幹部から電気設計の効率化を求められ 経営層は電気設計部門に何を求めているのか ツール選定を始める 電気設計の標準化で設計効率を上げる とある工作機器メーカーの電気設計部の伊藤部長 =製品市場投入までの時間を短縮 は現在は20人の設計者を束ねている。いつものこと だが納期は短く、手戻り作業も頻発し、残業が多い。 経営幹部は「知識の標準化」「電気設計の効率 大きな声では言えないが、ベテラン電気設計者の佐 化」で製品市場投入までの時間とコストの削減を 藤さんと鈴木さん頼りになっていて、若手の育成は 求めている。最終的なそのゴールに向けて電気設計 後回し状態。しかも、長年付き合っている制御盤 の目指す姿は、標準化とノウハウの共有、設計品質 メーカーの社長から、来年を目処に廃業の知らせを 向上・コスト減・納期短縮、さらには製造・メンテ 受け、他の制御盤メーカーを探す必要がでてきた。 ナンス部門に渡すデータの正確さだ。 この状況を知った上層部からは指示は、今までの 知識の標準化をすることにより、電気設計の効率化 電気設計部門が陥るツール選定の問題点その1 と制御盤の社内製造を検討するように求められた。 電気設計に特化したツールではなく 電気設計の知識の標準化と言われても、ウチの仕事 汎用CADを選ぶ は特殊だから簡単に標準化はできないはずだし、ベ テラン設計者と制御盤メーカーへの依頼がベストの ソリューションだと伊藤さんは思っており上層部の 伊藤さんのように電気CADを導入しているが、設 指示に頭を抱える。 計者間でデータの共有がされていないために、仕事 の属人化が進んでいる部門は多い。その為、同じ部 もちろんこれは架空の話である。しかし現在の日 品のスペックを調べるなど、部署内で同じ作業を複 本の電気設計者の現状は当たらずとも遠からずの課 数人が行っている。時間とコストの短縮のためには、 題ではないだろうか。電気設計者が「電気設計の標 まず標準化された環境を整備することがSTEP1と 準化」を考えた時に、ウチの設計手法をどう標準化 なる。 できるのかという問題につまずき業務改革ができて 電気設計の環境整備のために電気設計に特化した いないのが現状ではないだろうか。 ツールで回路図を作成するとシンボルはグラフィッ ここでは伊藤さんのような状況にある電気設計部 クの情報だけではなく部品情報も保持させることが 門で、電気設計の効率化を上げるためにツール選定 できるので、電気設計図面のデータ化が可能になる。 を始めた場合、電気設計者が陥りやすいツール選定 具体的には、電気設計は複数のページから成るが、 の問題点を指摘する。 そのすべてのページが1つの設計図として整合され
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「電気設計の“標準化”の実体は何か」 「電気設計の“標準化”で本当の効率化UPにつながるのか」 ている必要がある。すると、 1枚1枚手作業で行って 国内市場の縮小で、海外に製造先や生産拠点を移す いた修正やページの挿入作業が1か所の修正で済む。 など海外展開は特に重要な課題である。その際に また、データ共有は社内で誰かが調べた部品情報を は海外のリソースを活用する事を考えた電気設計 ほかの人が使うことが可能となり、無駄の排除がで ツールを導入をしないければならない。 きる。もちろん、部品リストや属人化し個々に任さ 2017年3月、日本とドイツ間で「ハノーバー宣 れていた業務内容を1つ1つほぐしデータベースに登 言」に署名をし、日独でISO,IECなどについて標準 録することは初期段階では時間のかかる作業である。 作りの議論を先導すると決まったことから分かるよ 一旦、データベースを構築すると後は、少なくとも うに、日本の標準ではなく世界標準が日本の製造業 50%の効率化は可能となる。 にも必要になってきている。 規格の国際標準化は、海外リソースを使用して設 電気設計部門が陥るツール選定の問題点その2 計・製造・保守を考えると避けては通れない標準化 社内の手法の共有化を経て製造までつながる である。また、日本のように多少あいまいな図面を 渡して、完成品を納品してくれる制御盤メーカーは 海外にはいない。設計者や作業者が見て理解できる 全設計者が共有データを基にして設計作業を行う 図面でなければいけない事は明白な事実として受け と具体的に何ができるのか。標準化されたデータを 止めなければいけない。 用い設計を行うこと(ノウハウ共有)で、誰が設計 しても同一の成果物が得られる事。回路図・レイア ウト図・部品表など図面内で100%整合が取れてい 目指す最終到達地点は製造現場。 る事である。BOMは自動生成されるため、発注部品 つながる電気設計 の数量を手作業で数えたりする手間は不要となる。 また、設計データを一元管理するメリットとして、 先に挙げたように、電気設計にスポットが当たり 設備メーカー・制御盤メーカーとのデータの受け渡 始めた背景に様々なものをつなげようとする製造業 しが容易になることもあげられる。 の変化がある。将来的に電気設計がつながる先はど 各社各様のソフトウェア・フォーマットで出図さ こか。それは間違いなく生産現場だ。電気設計から れる事では効率化は難しく、他方、一元管理してい 制御盤内のレイアウト、多芯ケーブルの接続色・接 る設計データを共有する事は、発注側・受注側双方 続先、3Dで自動側長したデータを元に電線加工まで にメリットがある。発注側は、仕様に準じた回路・ 一連の工程をすべてデータでやりとりできれば 部品を渡す事で納品物を標準化出来る事。受注側は、 ヒューマンエラーは確実に削減できる。BOMやPLC、 発注側の電気仕様に準じた電気図面を短時間で効率 手配書、作業指示書などにもちろんつながる。電気 良く設計可能な事である。 設計者は開発案件などに時間を割けるようになり、 電気設計ツール導入を考える時に必ず、電気設計 次世代の製品及び生産力の競争力に注力できる。電 部門内、だけではなく他部署、関連会社とつながる 気設計ツールを導入して、何を標準化する必要があ ことができるかというポイントを忘れてはいけない。 るか、設計から製造まで一貫したデータを用いどこ に効率を求めるかを念頭に置き、電気設計の標準化 電気設計部門が陥るツール選定の問題点その3 を進めるといいだろう。これが電気設計におけるイ ライバルとパートナーは ンダストリー4.0ではないだろうか。 国内企業だけではない
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ポイントは 「電気設計を最終的にどこまでつなげたいか」 電気設計ツール選定のまとめ 将来のワークフローを見据えた 電気設計ツール  電気設計効率化には現在の手法の共有化、過去資 産のデータベース化が必須  電気設計後の工程(購買、発注、制御盤メー カー)ともデータがつながるか  ノウハウやナレッジを標準化として、そのデータ の再利用し、新しいノウハウにできるか  電気設計を最終的にどこまでつなげたいか お問い合わせ EPLAN Software & Services株式会社 〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-5-11 TEL 045-274-7904 FAX 045-274-7905 メール :info@eplanjapan.jp 公式サイト:www.eplanjapan.jp