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製造設備のスマート化、世界の「常識」と日本の「非常識」

ホワイトペーパー

制御方式から見るスマートファクトリー構築の初歩

株式会社FAプロダクツでは、スマートファクトリー構築を一貫支援しております。
装置開発時に必要となる制御方式について、世界と日本で比較した内容をご紹介いたします。

【目次】
1. PC 制御が主流となりつつある世界、 PLC制御が中心の日本
(1) ネックは 「PLCを前提とした生産設備の普及」
(2) なぜ世界ではPC制御が主流となっているのか

2. 官民連携でスマート化を進める海外、制度や人材面に課題を抱える日本
(1) 世界での取り組み事例
(2) 日本における課題

3. 生産設備メンテナンスを外部に委託する世界・自社内で行う日本
(1) 自社内に保全部門を持つ企業は多いが、 人材数は減少
(2) 世代交代が一気に進み、 技術の継承が課題に

4. おわりに

【キーワード】
PC制御、PLC制御、産業用PC、スマートファクトリー
ファクトリーオートメーション、FA装置、スマート化
生産設備、メンテナンス、保守保全、アウトソーシング、外注
技術継承、技能継承、人材不足、株式会社FAプロダクツ、FAP
JSS、Team Cross FA、TXFA

このカタログについて

ドキュメント名 製造設備のスマート化、世界の「常識」と日本の「非常識」
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 2Mb
取り扱い企業 株式会社FAプロダクツ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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製造設備のスマート化、世界の「常識」と日本の「非常識」 株式会社 FA プロダクツ 植地 祐奈
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製造設備のスマート化、世界の「常識」と日本の「非常識」 IoT(Internet of Things)を活用した、製造現場のスマート化、いわゆる第4次産業革命 (Industry4.0)が全世界的に進みつつあります。その一方で、日本の現状は下記のよう に、 世界の潮流と大きく異なっています。この資料では、こうした世界と日本の差異に ついてご紹介をしていきます。 世界の現状 日本の現状 産業用PCの普及率 生産設備の制御で PC の導 PLC による制御がまだ主 入が進む 流 取り組みの主体 官民連携による Industry4.0 企業ごとの取り組みが多 の導入が進む く、足並みがバラバラ SIer の活用 ライン設計からメンテナン 自社系列の SIer が設計・メ スまで独立 SIer に任せる傾 ンテナンスを行うことが大 向が進む 半 目次 1.PC 制御が主流となりつつある世界、PLC 制御が中心の日本 (1)ネックは「PLC を前提とした生産設備の普及」 (2)なぜ世界では PC 制御が主流となっているのか 2.官民連携でスマート化を進める海外、制度や人材面に課題を抱える日本 (1)世界での取り組み事例 (2)日本における課題 3.生産設備メンテナンスを外部に委託する世界・自社内で行う日本 (1)自社内に保全部門を持つ企業は多いが、人材数は減少 (2)世代交代が一気に進み、技術の継承が課題に 4.おわりに 1
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1. PC 制御が主流となりつつある世界、PLC 制御が中心の日本 「平成 30 年版 情報通信白書」は、産業用途の IoT デバイスの数は、2020 年までに世 界で 42.4 億台から 94.9 億台までに増加すると予測しています。一方、日本における IoT 化はまだまだ進んでいません。三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング株式会社によ る「我が国ものづくり産業の課題と対応の方向性に関する調査」によると、製造工程のデ ータ収集を行っている会社の数は、2017 年の 67.6%を境に減少。2019 年時点で 51.6% にまで落ち込んでいます。なぜ、こうした現象が起きているのでしょうか? (1) ネックは「PLC を前提とした生産設備の普及」 日本の製造現場での主流は、PLC による制御です。耐環境性を持つことから多くの製造 現場に導入され、現場で長い間活用されてきました。各メーカーによる機能拡張も進み、 設備制御という面では非常に柔軟・かつ複雑な対応もできるようになっています。一方 で、メーカーごとに制御方法が細かく異なるため、一度ひとつのメーカーを入れてしまう と、他への切り替えが行いづらいという現状があります。また多くの設計者はラダー図に よるシーケンス設計を行っているため、プログラミング言語が必要となる PC 制御に対応 できる人材が少ない面も切り替えのネックとなっています。 (2) なぜ世界では PC 制御が主流となっているのか ではなぜ、PC 制御が世界では主流となっているのでしょう?その理由に、製造業におい て産業用 PC 導入を用いたデータの分析・活用が重要となっている点があげられます。中 でも特に重要となっているのが「エッジコンピューティング」と呼ばれる技術。これはデ ータ端末の近くにサーバを設置し、端末から近い位置でデータ処理を行ってから上位サー バにデータを送信する技術です。 出典:総務省「平成の情報化に関する調査研究」 2
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製造業においては、大量のデータを工場単位で処理してから基幹システムなどに統合する ことで、大量のデータを低遅延で扱うことができるようになります。こうした処理を行う ためには、制御だけでなく、データの収集・分析が可能な産業用 PC が欠かせません。上 記の理由から、世界的には産業用 PC の導入が増加しつつあるのです。株式会社ミック経 済研究所発行の「エッジコンピューティングで拡大する産業用 PC 市場の現状と展望 2019 年度版」によると、産業用 PC 市場のエッジコンピューティング用途の市場割合 は、2018 年が全体の 5%程度のところ、2022 年度は 20%を超えると予測されていま す。エッジコンピューティングだけでなく、AI を用いた検査工程の自動化などの DX 実 現には、PLC よりも幅広い用途に対応できる産業用 PC が必要となるのです。 2. 官民連携でスマート化を進める海外、制度や人材面に課題を抱える日本 また、官民の連携という面でも、日本と世界ではスタンスの違いがみられます。比較・検 討しつつ解説していきましょう。 (1) 世界での取り組み事例 「平成29年度情報通信白書」より、世界の取り組み事例を見てみましょう。このよう に、各国いずれも取り組みを行ってきていますが、世界的な潮流で見ると、官民連携を起 点とした取り組みが中心となっています。たとえば、製造業大国としていち早く改革に乗 り出したドイツの「Industry4.0 構想」は官民連携のプロジェクトです。そのほか、米国 では米国国立標準技術研究所(NIST)と IBM、Intel などの企業が共同で IoT に関する コンソーシアムを立ち上げているほか、イギリスでは産学官連携の拠点である「Catapult Center」と呼ばれる施設を各地に設置し、中堅・中小企業をサポートしています。 (2) 日本における課題 一方で日本では、官民が連携してイノベーションを行う施策は少なく、各企業が個別に製 造業のスマート化、DX 化を進めているのが現状です。そのためか、売上高が小さい中小 企業ほど、取組への意欲が低いという傾向がみられます。 3
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出典:平成 29 年度情報通信白書 ※縦軸は「第四次産業革命に向けた取組をしている」と回答した企業の割合 さらに、日本および海外企業の持つ課題感を細かくみたものが下記の図です。 出典:平成 29 年度情報通信白書 ※ITAC 企業……IoT 推進コンソ―シアムの会員企業 4
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上記から、日本企業は海外企業と比べて、 ⚫ 標準化やデータ流通に関する制度 ⚫ 対応できる人材や能力の不足 の 2 点に対し、より強い課題感を抱えていることがわかります。 特に制度面での課題感は、官民連携で行っている他国と比べ、顕著な差が見られます。 3. 生産設備メンテナンスを外部に委託する世界・自社内で行う日本 前章で挙げた課題のうち「対応できる人材や能力の不足」について、より詳しくみていき ましょう。 (1) 自社内に保全部門を持つ企業は多いが、人材数は減少 公益社団法人日本プラントメンテナンス協会の「2019 年度メンテナンス実態調査」によ ると、製造業で自社内に保全部門を設置している企業は全体の 85.4%にのぼります。 出典:2019 年度メンテナンス実態調査 一方で従業員数の推移をみていくと、2018 年度から保全部門の人員が大幅に減少。製造 部門の人員数との比率も、前年度の 19.6%から 12.8%に急減しています。 5
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出典:2019 年度メンテナンス実態調査 拡大している製造部門と比較して、人員数が追い付いていない現状が伺えます。 (2) 世代交代が一気に進み、技術の継承が課題に 一方で年齢比の推移をみていくと、2018 年度から 20 代以下の人材が急増し、世代交代 が急速に進みつつあることがわかります。 出典:2019 年度メンテナンス実態調査 6
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それに伴い、保全部門のスキル保持者の年齢構成比は高齢化が顕著になっています。 出典:2019 年度メンテナンス実態調査 日本の製造業は、企業ごとに独自の判断基準を定めていることも相まって、保全に関わる 技術が属人化しているという現状があります。こうした現状と、人員数のさらなる減少を 考えたとき、製造業においては ⚫ 効率的なメンテナンス体制の確立 ⚫ ロボット・AI などの新技術に対応できる人員の確保・育成 がいっそうの課題となると考えられるでしょう。一方で海外では、専門的なスキルを持つ ロボット SIer に外注を依頼し、コスト管理を行うという方針が主流となっています。人 員の育成や社内体制の整備には時間とコストが必要となるため、常時対応が可能な外注業 者と契約したほうがトータルでのコストが下がるためです。スキルを持つ人材の高齢化・ 減少にともない、日本においても今後、同様の流れが進むと考えられるでしょう。 4. おわりに スマートファクトリー化における日本と世界のスタンスの違い、およびその原因と課題に ついてご紹介してきました。製造業が海外との競争力を維持するためには、「生産量可 変・生産変更がスピーディ・多様な製品種に対応可能」な工場へのシフトが重要となって きます。そのために、製造現場への産業用 PC の導入は欠かせないものになってきます。 7
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装置導入に関するお悩みは FAP へ こんなお悩みはありませんか? ・生産工程の自動化をしたいがノウハウがない ・複数社への発注、スケジュール管理の手間がかかる ・どのメーカーの製品を選べばいいか分からない ・他社の SIer から「専門外なので対応できない」と言われてしまった そんな時はぜひ、関東最大級のロボット SIer である株式会社 FA プロダクツにご相談くだ さい。 FAP の強み 加工から出荷まで、生産ライン全体の最適化にまとめて対応 エンジニアによる一貫生産体制で、高品質・低価格を実現 取引先 400 社以上の豊富な実績 省人化・省力化をご検討の際はお気軽に 050-1743-0310 までお問い合わせください。 (受付時間:平日 9:00~18:00) 企業概要 社名:株式会社 FA プロダクツ(FA Products Inc.) Web サイト:https://jss1.jp/ 所在地: つくばベース 茨城県土浦市卸町 2-13-3 TEL: 050-1743-0310 E-mail: jss_sales@jss1.jp 8