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【必携】設備保守ハンドブック|故障対応方法・解説10選

ハンドブック

設備故障発生時の対策(生産保全)やゼロトラブルを目指す予防活動を解説

設備故障事例をもとに、トラブル対応の方法を解説します。
また、未然に防ぐために通常時から注意したいポイントも掲載します。
保守・保全業務に従事される方、設備の改良・改造を検討される方に
ぜひご確認いただきたい要点をまとめております。

【目次】
1.よくある設備故障の事例
(1)劣化故障
(2)突発故障
(3)間欠故障
(4)初期故障
(5)偶発故障
(6)摩耗故障

2.よくある設備故障への基本的な対応方法
(1)予防保全によって対応する故障
(2)事後保全によって対応する故障
(3)改良保全によって対応する故障
(4)保全予防によって対応する故障

3.設備故障を防ぐためのポイント
(1)TPM活動による設備故障の防止

【関連キーワード】
保守、保全、メンテナンス、生産設備、FA、ロボット
ファクトリーオートメーション、スマートファクトリー
2025年の崖、リプレース、リプレイス、オーバーホール
改造、アップデート、SIer、システムインテグレータ
アウトソーシング、人材派遣、人材育成、教材
ハンドブック、必携、事例紹介

このカタログについて

ドキュメント名 【必携】設備保守ハンドブック|故障対応方法・解説10選
ドキュメント種別 ハンドブック
ファイルサイズ 1.7Mb
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このカタログの内容

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故障事例から学ぶ設備の生産保全|進め方と対応ポイント 株式会社 FA プロダクツ 植地 祐奈
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故障事例から学ぶ設備の生産保全|進め方と対応ポイント 生産設備の故障が発生すれば、製品の品質保証はできず、顧客や取引先への安定供給の義務 を果たすこともできません。設備故障は、設備があるべき動作をしていない状態であり、設 備劣化が起因の「劣化故障」や、時に重大なトラブルに発展する「突発故障」があります。 設備故障の事例を元に、故障発生時の基本的な対策として行う「生産保全」による対応方法 や、設備故障を防ぐための必要な「ゼロトラブル」を目指す活動の詳細を説明します。 目次 1.よくある設備故障の事例 (1)劣化故障 (2)突発故障 (3)間欠故障 (4)初期故障 (5)偶発故障 (6)摩耗故障 2.よくある設備故障への基本的な対応方法 (1)予防保全によって対応する故障 (2)事後保全によって対応する故障 (3)改良保全によって対応する故障 (4)保全予防によって対応する故障 3.設備故障を防ぐためのポイント (1) TPM 活動による設備故障の防止 1
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1. よくある設備故障の事例 故障とは、何らかの問題が発生して設備が正常に稼働しない状況を指します。故障は、発 生の仕方や原因によって大きく 6 に分けられます。 (1) 劣化故障 設備自体はもちろん、使用している部品が次第に劣化することで、機械性能が発揮できな くなる故障です。予防保全などによる定期検査で劣化の度合いを確認できるため、ある程 度予知が可能な故障に該当します。 【劣化故障の事例】 冷却ホースの劣化による水漏れ エアタンクパッキンの劣化によるリーク 油圧ポンプのオイル劣化による流量低下 (2) 突発故障 設備機器を通常運転している最中に突然発生する故障。定期検査などでは予知することが 難しく、時には重大トラブルに発展します。 【突発故障の事例】 樹脂押出し機のスクリュー破損による機械停止 電動機軸受け破損による送電停止 V ベルトの破断による搬送停止 (3) 間欠故障 一定期間故障状態になった場合でも自然に機能を回復し、そのサイクルを繰り返す故障。 【間欠故障の事例】 社内 LAN の定期的な通信遮断 欠点検出器管理用パソコンのソフトエラー 搬送ロールの共振 2
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(4) 初期故障 設備導入後の比較的早い段階で、そもそもの設備機器の設計上の問題や、機器の設置環境 が原因となって発生する故障です。 【初期故障の事例】 搬送ロール設置後の偏回転 空気圧調整弁の開閉不具合 電磁流量計が正常動作しない ダイアフラムポンプの送液脈動の発生 (5) 偶発故障 初期故障と摩耗故障の間の期間で偶然発生する故障です。 設備機器の寿命を示す「バスタブ曲線」において、偶発故障期は安定稼働機に入っている ため、摩耗故障期までの期間に機械設定の入力間違いといったヒューマンエラーなどで も、偶発故障が発生することもあります。 3
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(6) 摩耗故障 設備機器の駆動部の金属疲労や摩耗、老化によって時間が経過するほど悪化していく故障 のことです。摩耗故障期に入ると、該当設備の寿命が近いという状態になります。 【初期故障の事例】 V ベルトの摩耗劣化によるドロー異常 チェーンの偏摩耗よる断裂 繰り返し軸受の損傷 印刷ロールのメッキ剥がれ 2. よくある設備故障への基本的な対応方法 設備故障への対応は、予防保全や事後保全などの、生産保全によって対応が変わります。 基本的には、故障発生箇所の調査によって原因を特定して、該当部品の交換や補修対策を 行いますが、予防保全などの場合は、定期的な設備診断を行って部品の交換を行います。 (1) 予防保全によって対応する故障 故障の中でも、定期的な検査によって故障が予知できるものに対しては、予防保全による 診断や部品交換によって対応を行います。具体的には、「劣化故障」「間欠故障」「偶発 故障」「摩耗故障」が予防保全によって対応する故障となります。 (2) 事後保全によって対応する故障 故障発生前の予知が困難な「突発故障」に対しては、事後保全によって対応します。機械 停止を伴うような重大故障の場合は、保全部門だけで対応せず生産部門や営業部門などと の協議が必要です。突発故障の場合は、事前に交換部品の準備ができていないこともあ り、故障状態が長引いてしまう恐れもあります。突発故障による影響が軽微であれば、次 の計画保全の時に部品を交換するなどして対処することもあります。 (3) 改良保全によって対応する故障 改良保全とは、発生した故障を再発させないために行う生産保全のことであり、各故障の 原因が判明すれば改良保全による対応が可能です。「突発故障」のように、発生がイレギ ュラーな故障に関しては、改良保全によって完全に防止できるとは限りません。 4
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(4) 保全予防によって対応する故障 保全予防とは、これまでの設備運用や保守活動の結果から、新規設備を導入する際に事前 に故障などのリスクを減らすために行う保全活動です。 「初期故障」を防ぐためには、保全予防によって設備の設計段階から注意を払い、機器の 設置箇所に関しても事前検証が必要となります。 3. 設備故障を防ぐためのポイント 設備故障を防ぐためには、設備導入前や導入後における生産保全活動が非常に重要です。 特に「TPM(全員参加の生産保全)」によって、生産に直接関わる部門以外の全員が、生 産保全に対する意識を高める必要があります。 TPM とは、総合的設備管理(Total Productive Maintenance)を意味し、製造設備の保守 管理において活動範囲を設備管理部門に限定せず、総合的に行うことで設備停止時間の減 少を目指し、生産性の向上を計る活動です。1971 年に日本プラントメンテナンス協会 (現在の日本プラントメンテナンス協会)により提唱されました。 (1) TPM 活動による設備故障の防止 TPM は、生産活動に潜む「16 大ロス」によって発生する災害や故障、品質トラブルを 「ゼロ」にすることを目的として、各部門が横断的に関わる生産保全活動です。つまり、 工場で発生するロスの撲滅や未然防止のために、予防保全や事後保全、改良保全といった 生産保全に、保全部門や生産部門以外の部門も関わっていくのです。設備故障を防ぐ(ゼ ロにする)ためには、以下のような「TPM の 8 本柱」に沿って活動を行うことになりま す。 ① 個別改善 ロスの発生を抑制するための設備改善を行うことです。その設備で繰り返し発生するよう な故障を改善できれば、保全による時間ロスなどを防ぐことができます。 ② 自主保全 設備保全活動を保全部門のみに任せるのではなく、生産部門や開発部門などその装置に普 段触れる関係者が自主的に保全活動を行うことです。自主保全は 7 つのステップに分けら れています。 5
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自主保全の 7 つのステップ 1 初期清掃(清掃点検) 設備本体を中心とするゴミ・汚れの一斉排除と給油、 増締めの実施および設備の不具合発見と復元 2 発生源・困難個所対策 ゴミ・汚れの発生源、飛散の防止や清掃・給油・増締 め・点検の困難個所の改善による清掃点検時間の短縮 3 自主保全仮基準の作成 短時間で清掃・給油・増締め・点検を確実に維持でき る行動基準の作成 4 総点検 点検マニュアルによる点検技能教育と総点検実施によ る設備微欠陥摘出と復元 5 自主点検 能率よく確実に維持できる清掃給油点検基準、自主点 検 チェック・シートの作成・実施 6 標準化 各種の現場管理項目の標準化を行い維持管理の完全シ ステム化の推進 7 自主管理の徹底 会社方針・目標の展開と改善定常化によるムダ排除・ コストダウンの推進、保全記録の確実実施と解析によ る設備改善の推進 (引用:日本能率協会コンサルティング[JMAC]「自主保全の 7 ステップ」) ③ 計画保全 保全活動には、予防保全や事後保全などがありますが、これらの保全実施計画を事前にス ケジューリングして計画的に保全活動を行うことです。 ④ 教育訓練 生産現場の作業員などが、自ら設備の点検や部品交換といった保全活動を行えるように、 実技も含めた訓練を行うことです。 ⑤ 初期管理 新製品の開発・設計段階で、設備への負荷や品質に影響を与える製造条件などを明確にす るために行う管理手法です。 ⑥ 品質保全 設備の故障や機械設定条件の上振れや下振れによる製品の品質不良を防ぐために行う、保 全活動のことです。 6
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⑦ 管理関節部門活動 生産部門や設備部門だけでなく、開発部門や事務部門などが、TPM に対する意識を持っ て保全活動に参加することです。 ⑧ 安全・環境管理 生産活動において最も重要なのが安全であり、設備の故障による事故や労災を防ぐために は、定期的な点検とメンテナンスが必要です。 設備故障を素早く見極めるためには、異常検知の経験も豊富なメーカーのサポートが効果 的です。株式会社 FA プロダクツは関東最大級のシステムインテグレーターとして、設備 の設計から保守まで対応しております。設備故障を防ぐために保守や改造・リプレースが 必要な場合は、お気軽にご連絡ください。 7
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