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【ガス検知器導入事例】FAUN Umwelttechnik社 様

事例紹介

クリーンエネルギー活用と安全性を両立できた事例をご紹介。ガス検知器で水素駆動型車両を扱うエンジニアの安全を確保。

ゴミ収集車・清掃車のメーカーであるドイツのFAUN社は20年以上にわたり、水素を通じて二酸化炭素排出削減に大きく貢献できると考え、代替駆動システムを研究し
水素燃料電池をレンジエクステンダーとして搭載した、燃料電池駆動トラック「BLUEPOWER」を開発。

しかしながら、もし水素が配管やその接合部から漏れて、酸素と接触となると
極めて燃焼性の高いガス混合物が生成されます。
そのため信頼できるガス検知システムの存在が絶対に不可欠でした。

ドレーゲルとの協業で、ドイツ全土のカスタマーセンターで使用できる高効率かつシンプルなソリューションとして
すべての車両整備場に「ドレーゲル PEX 3000 トランスミッタ」と、「ドレーゲル Polytron SE Ex センサヘッド」を導入。
測定値は「ドレーゲル REGARD(R) 3900 コントロールシステム」を使って分析され、ディスプレイに濃度と現在の情報を表示するようになりました。

継続的なサポート体制により、水素駆動型車両を扱う際のエンジニアの安全性を確保し続けています。

※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お問合せ下さい。

このカタログについて

ドキュメント名 【ガス検知器導入事例】FAUN Umwelttechnik社 様
ドキュメント種別 事例紹介
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取り扱い企業 ドレーゲルジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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タンク貯蔵の水素 作業場の安全性 — 水素に関しては安全第一の姿勢を貫いているFAUN社。 同社の水素 燃料ゴミ収集車、BLUEPOWERを安全に維持・サポートする上で、 FAUNUmwelttechnikはドレーゲルのガス検知器を頼りにしています。 その結果、ゴミ収集車と道路清掃車におけるこのヨーロッパ市場 リーダーは、あらゆる安全性の課題を自信を持って克服することが 可能になりました。 D-5163-2023
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水素は現在、各方面で注目を浴びています。 有害物の 大気への排出を避けるため、ますます多くの企業が このクリーンエネルギー源が化石燃料の代替になる ことを発見しています。 FAUN Umwelttechnikでも、同社のゴミ 収集車と道路清掃車の駆動システムの未来は水素にあると考え ています。「 私たちは20年以上にわたり、代替駆動システムを 研究しています」と、アフターサービスを担当するKarsten Schwankeは言います。 特に運輸セクターは、水素を通じて、 二酸化炭素 排出削減に大きく貢献できると彼は見ています。 そのため、この特定分野向けに、BLUEPOWERという新しい 製品を開発することは理にかなったステップと思われます。 BLUEPOWERは、水素燃料電池をレンジエクステンダーとして 搭載した、燃料電池駆動トラックです。「 BLUEPOWERはゴミの 収集・処理に最適です」とSchwankeは説明します。 収集された ゴミは、実質的にカーボンニュートラルな方法で焼却施設に 運ばれ、そこで電解を通じて水素が回収され、リサイクルの クローズドループが形成されます。つまり、同社のゴミ収集車は ゴミを燃料としていると言えます。 これは、ある種の誇りだとKarsten Schwankeは指摘します。 「BLUEPOWERを用いることで、私たちは気候変動枠組みに 関する目標達成に向けて、重要な貢献をしているのです」。 とは言え、水素電池の取扱いに必要となる特別な安全措置が、 ほとんどの企業にとっては今もなお、未踏の領域であることを 上: 安全性を確保: Drager X-am 8000多成分ガス検知器と FAUN社は認識していました。 もし水素が配管やその接合部から 車両水素測定用ポンプとプローブ 漏れて、酸素と接触することになれば、極めて燃焼性の高いガス 混合物が生成されます。 衣類から発生する静電気の火花さえ、 下: 明確かつ明白 – 水素駆動車両のラベル 爆発を引き起こす可能性があるのです。 爆発の危険性は、溶接や 研削中に火花が飛びやすい作業エリアでは、より大きくなります。 さらに、水素は無臭かつ無色なガスであるため、人間の知覚だけ では検知できません。 また、水素の炎は非常に淡いため、燃えて 水素のモニタリング – ドレーゲルの日常業務 も日中は目に見えません。 そのため、水素を使用する際は、 ドレーゲルにとって、水素やその他の有害ガスのモニタリングは、 信頼できるガス検知システムの存在が絶対に不可欠です。 長年にわたり実施してきた日々のルーチンの一環です。 ドレーゲルの安全テクノロジーやガス検知のエキスパートは、 システムのデザインから設置、メンテナンスに至るまで、 すべてのプロジェクトフェーズにおいてお客様をサポートします。 そのため、FAUN UmwelttechnikのKarsten Schwankeにとって、 このリューベックを拠点とするファミリー会社との提携は、 理にかなったステップでした。「 私たちは、BLUEPOWER製品に 関する課題に対処し、当社の車両をすべてのサービスセンターで 安全にメンテナンス可能にするために、ドレーゲルに連絡を 取りました」。 「収集されたゴミは、実質的にカーボンニュートラルな方法で 焼却施設に運ばれ、そこで電解を通じて水素が回収され、 リサイクルのクローズドループが形成されます。 つまり、 当社の分解トラックはゴミを燃料としているのです」 Karsten Schwanke, アフターサービス部門長、FAUN Umwelttechnik GmbH & Co. KG 2 | © Drägerwerk AG & Co. KGaA | タンク貯蔵水素。 作業場の安全性。 D-5138-2023 D-5144-2023 D-5149-2023
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安全コンセプトをデザインするにあたり、Schwankeは ドレーゲルの主要顧客を担当する営業マネージャー、 Maximilian Wagnerと緊密に協議しました。「 プロジェクトの 技術的統合は、私たちにとって比較的シンプルなものでした」 とWagner。「と言うのも、私たちは長年にわたり水素検知の 分野で事業を行っており、豊富な経験を活かすことができた からです。 難しかったのは、このプロジェクトを、ヨーロッパ中の さまざまな施設で展開しなければならないことでした」。 最初の 話し合い中すでに、最新情報を提供する必要のあるインター フェースや担当者が膨大な数になることは明らかでした。 そのため、大規模な変更なしにどの施設にも導入できる、 標準ソリューションが必要になったのです。 「と言うのも、私たちは長年に 効率的かつ効果的 – ドレーゲルのエキスパートによるカスタム ソリューション わたり水素検知の分野で事業 個々のプロセスと安全上のリスクを確実に熟知するために、 特別なトレーニングを受けたドレーゲルの「安全危機管理 を行っており、豊富な経験を チーム」を結成しました。 このチームは、危機および緊急 管理、緊急時対応計画、安全コンセプトを専門とする安全 活かすことができるからです」 担当エンジニアで構成されています。 FAUN社の担当者の協力 の下、ドレーゲルのエキスパートは現地視察で得たリスク情報 Maximilian Wagner, を分析し、合同ワークショップで安全コンセプトを策定し、 主要顧客担当営業マネージャー、 適切な製品を推奨しました。 その結果、「ドイツ全土の Dräger Safety AG & Co. KGaA カスタマーセンターで使用できる、高効率かつシンプルな ソリューション」を生み出すことができたとKarsten Schwanke は言います。 定置使用向けに選んだコンポーネントはどれも、 手頃な価格帯の製品です。これは非常に厳しい安全規格でさえ、 シンプルで安価なソリューションで満たすことができることを 証明しています。 定置式とポータブル - 測定技術の統合による全面的な安全性 安全コンセプトは、FAUN社の全カスタマーセンターにおける 定置モニタリングと追加的なモバイルモニタリングで構成されて います。 すべての車両整備場に、Dräger PEX 3000 トランス ミッタとDräger Polytron® SE Ex センサヘッドが定置式ガス測定 システムとして搭載されました。 この装置は爆発下限界 (100% LEL) 以下の可燃性ガスと蒸気を検知します。水素は漏れると 素早く上昇し、天井の下に蓄積する可能性のある揮発性の高い ガスです。これを効果的に検知するために、センサは天井のすぐ 下の、トランスミッタとは離れた位置に設置されました。一方、 トランスミッタはサービスエンジニアが梯子に登らなくても快適 に点検を実施できるよう、胸の高さに取り付けられました。 これにより点検時間が短縮され、事故発生リスクが軽減 されます。 上: 天井下の遠隔センサー技術 Dräger Polytron® SE Ex 下: 胸の高さに取り付け Dräger PEX 3000とDräger REGARD® 3900 3 | © Drägerwerk AG & Co. KGaA | タンク貯蔵水素。 作業場の安全性。 D-5133-2023 D-5132-2023 D-5137-2023
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多成分ガス検知器 Drager X-am® 5600による 水素のパーソナルモニタリング 測定値はDräger REGARD® 3900 コントロールシステムを 使って分析され、そのディスプレイに濃度と現在の情報が読み 取りやすい形式で表示されます。 コントロールユニットは、 そのモジュール設計により、最大16の測定チャネルを設定し、 個々の施設の要件に合わせてカスタマイズすることが可能です。 アラームが発生すると、2段階のシグナルチェーンが生成され ます。 点滅ライトと警告ブザーで、エリアにいる人々に警告 しながら、天窓を自動で開いて水素を逃し、保守点検場での 爆発性ガス混合物の発生を防ぎます。 追加の安全対策として、車両を点検するエンジニアは Dräger X-am® 5600 個人用ガス検知器を体に装着します。 メンテナンス作業は自社のサービスセンターだけでなく、顧客 の敷地内でも実施されるため、これは非常に賢明なオプション です。 エンジニアが使用するモバイルガス検知器を常に信頼 Dräger X-dock® 6300での校正と機能テスト できるよう、非常に簡単かつ確実にバンプテストを毎日実施し、 文書化できるDräger X-dock®をサービスワークショップに 配備しました。 車両をワークショップに移送する場合や、事故を起こした水素 駆動の車両を点検するためにエンジニアが呼ばれた際は、 ポータブルの多成分ガス検知器 Dräger X-am® (5000シリーズ、 8000シリーズの場合もあり) がサンプリング・事前測定に使用 されます。 伸縮式プローブを着用したエンジニアが、屋外に 置かれた車両の周りを歩き、潜在的なリークがないかを チェックします。こうすることで、最初の段階から危険源の ワークショップへの侵入を防ぎ、防爆ゾーンを形成します。 4 | © Drägerwerk AG & Co. KGaA | タンク貯蔵水素。 作業場の安全性。 D-5158-2023 D-5156-2023
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シングルソースによる保守点検とトレーニング ドイツでは、定置式およびポータブルガス検知器のメンテナンス 要件は、テクニカルデータシート T 021/T 023に記述されている 「最新式」に基づいて解釈されます。 これらの要件を確実に 満たすために、FAUN Umwelttechnikは、ドレーゲルと完全な 安全保守点検契約を結び、ドレーゲルの包括的なサービスネット ワークから恩恵を受けられるようにしています。 ドイツ国内 および近隣のヨーロッパ諸国において、ドレーゲルの エンジニアは事前に決定された間隔でFAUN社の施設を訪ね、 モバイルおよび定置式ガス検知技術の保守点検を現場で行って います。 さらに、FAUN社はドレーゲルの柔軟なトレーニング オプションを活用し、装置の適切な使用を確実にしています。 FAUN社の希望に基づき、ドレーゲルの技術トレーナーが お客様の敷地内またはドレーゲルのトレーニング施設で、 技術面の説明および徹底したトレーニングを実施します。 上: アラーム発生時、点滅ライトと警告ブザーで エリアにいる人々に警告 長期的な協力によりサステナビリティを向上 ドレーゲルのサポートにより、FAUN Umwelttechnikは水素 下: Dräger X-am® 8000 を使ったサンプリング・事前測定 駆動型車両を扱う際のエンジニアの安全性を確保するために、 路上での支援提供やワークショップでの車両の保守点検など、 効率的かつ低価格なソリューションを見い出しました。 サービス部門のマネージャー、Karsten Schwankeはこの 体験全体に対しては称賛しかないと言います。「ドレーゲル との協働は、驚くほど楽しいものでした。 またプロジェクト を実施することがあれば、全く同じ方法で、同じ人々と一緒に 取り組みたいです」。 Schwankeはまた、将来の共同作業に ついても明るい展望を描いています。「BLUEPOWERと 今後発売する水素駆動製品を効果的に保守点検するために、 「またプロジェクトを ドレーゲルとのパートナーシップはさらに堅密なものになる 実施することがあれば、 でしょう。 当社のカスタマーセンターでは、この特別な 分野においても、最新の安全規格を利用し、適用したいと 全く同じ方法で、 考えています」。FAUN Umwelttechnikは、ゼロエミッション の未来に向けた旅において、今後もドレーゲルと協力し 同じ人々と一緒に 続けることでしょう。 ● 取り組みたいです」 Karsten Schwanke, アフターサービス部門長、 FAUN Umwelttechnik GmbH & Co. KG 水素の取扱いにおける安全面に関する 詳しい情報とガイダンスは、こちらを ご覧ください: www.draeger.com/hydrogensafety 5 | © Drägerwerk AG & Co. KGaA | タンク貯蔵水素。 作業場の安全性。 D-5150-2023 D-5141-2023
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このプロジェクトに一緒に取り組んだ企業 FAUN 水素の課題 Umwelttechnik 2,000人以上の従業員を擁するFAUN 化石燃料依存からの脱却の過程で、ますます多くの Umwelttechnikは、ゴミ収集車と道路清掃車に 企業が水素は他の燃料の代替になることを発見して おけるヨーロッパの市場リーダーです。 この中堅 います。 安全上の問題を認識しているにも関わらず、 企業の本社は、オスターホルツ=シャルムベック こういった新たな水素 ユーザーは、水素を取扱う際 (ニーダーザクセン) に所在します。 グローバル企業 に必要となる特別な安全措置やインフラについて の環境部門である KIRCHHOFF Ecotecに属する 深い知識を持ち合わせていません。 例えば、燃料と FAUN Umwelttechnikは、ゼロエミッションの未来 してのLPGの取扱いに関する知識はあっても、それを に向けた革命的ソリューションの開発に情熱を 水素の取扱いに応用できる部分は限られています。 注いでいます。 水素の取扱いに関わる安全上の課題には、爆発性や 無色の炎によるものがあります。 ドレーゲルの エキスパートは、基本的なリスクと安全面、および システムメンテナンスの安全な実施について、 さまざまな企業にアドバイスやトレーニングを提供 しています。 水素についての教育や、その安全な 取扱い方に関する意識向上においてニーズが あることは、これまでの経験が示しています。 お客様の安全は、私たちの最優先事項 — 130年近くにわたり、ドレーゲルは、その規模や業界を問わず、世界中の企業に安全製品、 刊行詳細 ソリューション、サービスを提供してきました。 企業、そしてその従業員の方々に対して、多様な Dräger Safety AG & Co. KGaA 危険物質取り扱い時における保護、サポート、救命のための製品を提供します。 当社の安全製品には Revalstraße 1 23560 Lübeck, Germany 呼吸用保護具、薬物・アルコール検知器、カスタムメイドのソリューション、個人用防護具、保守・ 修理サービスとトレーニング、ポータブルおよび定置式ガス検知ソリューションが含まれます。 www.draeger.com 6 | © Drägerwerk AG & Co. KGaA | タンク貯蔵水素。 作業場の安全性。 D-5161-2023 DMC-������