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3D スキャナを用いた ボイラ内水管減肉 非破壊検査技術の現状と展望

ホワイトペーパー

ボイラ点検の質向上・工数削減・省人化に貢献

本資料では、人員・工数を増やすことなく、
設備の健全度と余寿命を正確に把握できる検査方法として検証を進めている
「3Dスキャナによる非破壊検査技術」について紹介しています。

本技術の検証では既に、水管の側面を3Dスキャンして得られる肉厚計算値と
超音波プローブによる肉厚実測値の間に相関関係を確認済み。
目視検査工程の負担軽減や水管立体形状の時系列把握などが可能です。

【本技術で解決が期待できるお悩み】
■損傷・減肉箇所の見落としによる水管破裂・操業停止で生じる収益ロス
■見落とし防止のための検査点数と工数の増加
■人手不足と熟練工技術の継承
■検査のための操業停止による稼働益の低下

※詳しくは「PDFダウンロード」より資料をご覧ください。
 本技術に関するご質問やデモ、ボイラの試験計測も受付中です。
 ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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アンリツはCreaform (クレアフォーム)社製3Dスキャナーを取り扱っております。

【HandySCAN 3D】
携帯性に優れ、対象物を高精度に(最大0.025 mm)短時間でキャプチャーできるのが特長です。
環境の変化や対象物の動きにも左右されずに測定できるため、品質保証や製品開発向けの理想的なツールです。

【Go!SCAN 3D】
セットアップ不要で、対象物に向け、撮影するだけでスキャンできるよう設計されています。
小さな部品でも、大型の対象物でも、誰でも数分でカラー情報付きでスキャンできます。スキャン経験がなくても心配いりません。

【MetraSCAN 3D】
品質や効率性に妥協したくない生産責任者やメトロロジー責任者向けに特別に設計されたスキャナー(3D光学式CMM)です。
MetraSCAN 3Dは、対象物が動いたり、振動や不安定要因があるといった、あらゆる生産環境に耐え得るだけでなく、3D測定ワークフローも加速させます。

※アプリケーション:
寸法検査,リバースエンジニアリング,プロトタイピング,設備管理,非破壊検査,文化財,デジタルアーカイビング;形状;形状検査;構体検査;ボイラ管検査;減肉検査;ボイラ管減肉検査;減肉箇所;カラーマップ表示

このカタログについて

ドキュメント名 3D スキャナを用いた ボイラ内水管減肉 非破壊検査技術の現状と展望
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1.9Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 アンリツ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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3Dスキャナを用いた ボイラ内水管減肉 非破壊検査技術の現状と展望 東 修 アンリツ株式会社 環境計測カンパニー 2023年4月28日
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目 次 1. ボイラ検査の現状と課題 2. 3D技術原理 3. 結果 4. まとめ ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 2
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ボイラ検査の現状と課題 ボイラ検査は水管破裂による爆発事故との闘いの歴史です。 ボイラ水管は燃料の種別や場所によって様々な減肉・損傷を起こします。カー ボンニュートラルなエネルギーとして注目されるバイオマス発電では、有機物を多く含 超音波 有しかつ燃料の種別が多いため、ボイラ内水管の減肉進行が速く、保守点検時 の詳細な点検が特に重要です。 定期的な保守では、ボイラを停止し、足場を建設し、減肉が疑われる箇所を 目視した後、超音波厚み計でポイント計測を行い、減肉箇所をチョークで書き込 み、溶射や肉盛などの補修工程に移行します。 チョーク書 現手法では、下記の課題があります。 ☹ 損傷・減肉箇所見落としによる水管破裂、操業停止による収益ロス ☹ 見落とし防止のための検査点数と工数の増加 ☹ 熟練工人手不足・粉塵労働環境 ☹ 検査のための操業停止による稼働益の低下 ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 3
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3D技術原理(特許出願中) 3Dスキャナを使って、偏芯・蛇行かつ補修箇所の蓄積により表面が不規則に変化摩 耗した、側壁水管の3次元データを取得する。 ? データを元に、参照データ(新造時の径データ、摩耗・損傷の影響がない健全面のデー タ、過去の同地点の形状データ)を複数処理作成した後、実測データとの比較により カラーで偏移数値を可視化 ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 4
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結果 減肉傾向データ 肉厚計算値 過去のデータとの比較 目視検査による見落 としも可視化 6か月運転後の同箇所の偏移。暖色が パイプ断面の偏摩耗など、 増肉(溶射肉盛)、寒色が減肉(摩 溶射・肉盛り対象箇所を 新造時の真円パイプが時間を経て 耗) カラーで表示 扁平化した現象を可視化。 ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 5
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結果(お客様による評価) ☺ 検査日数減による稼働益の捻出(X日早く工場再開できる、余った時間で他の点検作業ができる。) ☺ 減肉箇所の見落とし防止(安定操業、事故防止) ☺ 点検人員の削減 ✓ 発注元会社社員によるヌケモレクロスチェック工数の軽減 ☺ 時系列減肉データ取得によるボイラ減肉傾向の把握 ✓ 減肉傾向を把握することで将来の検査設計が柔軟になる ☺ トラブル発生時のエビデンス保存 例:従来の目視点検+UT+補修で約XX人工数かけていた工程を、3Dスクリーニング+UT+補修で約XX人工数に 削減できる計算となります。 ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 6
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まとめ アンリツでは、人員・工数を増やすことなく、安全・安心な稼働を保証し、設備 の健全度と余寿命を正確に把握できるDX検査方法として、3Dスキャナによる非 破壊検査技術の検証を2022年より開始しました。この研究には紙・パルプメーカー 3Dスキャン 様、ボイラーメーカー様、およびパートナー検査会社様のご協力を頂いております。 既に、水管側面をスキャンして得た表面3Dデータを処理して得た損傷・腐蝕箇 所の計算値と、超音波プローブによる実測値肉厚値の間に相関関係を確認して おります。 カラーマップ 検証の結果、超音波プローブ検査前の目視検査工程の負担を飛躍的に減ら すスクリーニング技術として、および過去の3Dデータとの傾向比較により水管立体 形状の時系列把握ができる技術として評価を頂いております。 本技術は電気事業法で定められた超音波による肉厚検査を完全に置き換え るものではなく、現時点では補助としてのスクリーニング技術ですが、既に現状検 査方法の総時間を短縮できる可能性を有しており、次世代ボイラ水管非破壊検 査方法としての解析技術と使い勝手のよいソフトウェア開発を予定しています。 ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 7
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計測実績: 紙パルプメーカー様 • 2022年度 計6回 • 2023年度 計7回(予定) 電力会社様 • 2023年度 二ヶ所 ボイラメーカー様 • 2023年度 一か所 技術紹介、デモ、ボイラの試験計測(単発)を随時承っております。 アンリツ株式会社 環境計測カンパニー 営業本部 営業推進部 フォームから問い合わせる 〒243-8555 神奈川県厚木市恩名5-1-1 TEL:046-296-6523 メールアドレス:contact-ps@anritsu.com E-PEL1031-00 2023.04-00 ANRITSU CORPORATION 3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望 8