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【ヤマザキ マザック株式会社様 導入事例】生産革新とカーボンニュートラル 製造業の経営課題に データ主導の解決策を提案

製品カタログ

カーボンニュートラルのためにもスマート化が不可欠

大手工作機械メーカーのヤマザキ マザック。早くからグローバル市場を視野に入れ、1970年代には他社に先駆けて海外に生産拠点を構えるなど、常に時代を先取りしたビジネスを展開しています。 その同社が、現在、注力しているのがスマートファクトリーの実現です。
工作機械の幅広いラインアップで多様な金属加工ニーズに対応するだけでなく、IoT(Internet of Things)を活用して工作機械をネットワークで接続。そこから生産データを収集して、生産活動の可視化や分析を行い、生産の最適化や製品の品質向上などに役立てるためです。
「『Mazak iSMART FactoryTM』と名付けて、本社工場である大口製作所から順次スマートファクトリー 化を進めています」とヤマザキ マザックの堀田 政春氏は言います。もちろん、その成果は同社が提供する製品やソリューションにも反映され、お客様のスマートファクトリー実現に貢献することになります。

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このカタログについて

ドキュメント名 【ヤマザキ マザック株式会社様 導入事例】生産革新とカーボンニュートラル 製造業の経営課題に データ主導の解決策を提案
ドキュメント種別 製品カタログ
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取り扱い企業 シスコシステムズ合同会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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Case study Green Digital 導入事例 The bridge to possible ヤマザキ マザック 株式会社 生産革新とカーボンニュートラル 製造業の経営課題に データ主導の解決策を提案 ヤマザキ マザック 株式会社 所在地 愛知県丹羽郡大口町竹田 1-131 創業 1919年 資本金 20億円(単純合計 136億 2,000万円) 社員数 8,400人(グループ企業合計) 2021年 6月現在 URL https://www.mazak.jp/ © 2022 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved.
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Case study Green Digital 導入事例 The bridge to possible 大手工作機械メーカーのヤマザキ マザック。早くからグローバル市場を視野に入れ、1970年代に は他社に先駆けて海外に生産拠点を構えるなど、常に時代を先取りしたビジネスを展開しています。 その同社が、現在、注力しているのがスマートファクトリーの実現です。工作機械の幅広いラインアッ プで多様な金属加工ニーズに対応するだけでなく、IoT(Internet of Things)を活用して工作機械 をネットワークで接続。そこから生産データを収集して、生産活動の可視化や分析を行い、生産の 最適化や製品の品質向上などに役立てるためです。 「『Mazak iSMART Factory™』と名付けて、本社工場である大口製作所から順次スマートファクトリー 化を進めています」とヤマザキ マザックの堀田 政春氏は言います。もちろん、その成果は同社が提供 する製品やソリューションにも反映され、お客様のスマートファクトリー実現に貢献することになります。 課題 ・ シスコ製品を採用して、納品後の工作機 ・ 生産の最適化を図るには、データによる 械の稼働データをクラウドに収集し、顧 生産の可視化、ムダの把握などを可能と 客とヤマザキ マザックで共有。サポート するスマートファクトリーの実現が必要 の高度化を図る「Mazak iCONNECT™」 ・ どこで、どれだけエネルギーを消費して のサービスを開発 いるか。カーボンニュートラルもまた、生 産革新同様にデータ主導の解決が不可欠 今後 ・ スマートファクトリーの実現に向けては、 ・ 自社工場で実証と実績を積み上げ、そ 生産設備をいかにサイバー攻撃から守る れを顧客に示しながら、積極的に課題 かが重要なテーマとなる 解決に向けた提案を行っていく ソリューション 環境への配慮もまた、生産の最 ・ 信頼性と安全性に定評のあるシスコの産 適化と同様にスマートファクト 業用ネットワークスイッチをデータ収集、 転送の基盤に採用 リーというデータ主導の課題解 ・ 品質の高さが広く認知されているシスコ 決の仕組みが必要不可欠です 製品なら、顧客に提案する際も安心して もらえる 結果 ・ 生産プロセスの中のモノの流れを可視 化。物流のムダを改善して、生産の最適 化とカーボンニュートラルを両立 ・ 稼働データを分析して、工場の稼働率の 向上、工作機械の省エネ性能の強化に ヤマザキ マザック 株式会社 つなげることができた 常務執行役員 生産・品質革新本部 本部長 堀田 政春 氏 © 2022 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved.
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Case study Green Digital 導入事例 The bridge to possible 課題 生産、納品、そして、お客様の工場での稼働という、工作 具体的には、シスコの産業用スイッチを組み込んで Mazak SMARTBOX™が収容する設備の台数をあえて限 ない。Mazak iSMART Factory™は、セキュリティの観点 ボンニュートラルといった課題に向き合っています。大口工 機械のライフサイクルのどこで、どれだけエネルギー消費が Mazak SMARTBOX™というアプライアンスを開発。この 定するという工夫も行っています。 で分散のアーキテクチャを採用しています」(堀部氏)。 場の成果をお伝えしながら、Mazak iSMART Factory™ カーボンニュートラルのためにもスマート化が不可欠 発生しているかを可視化して、ムダを洗い出し、プロセスを Mazak SMARTBOX™が、複数の設備からのデータの集 でそのお手伝いをしていきます」(堀部氏) 見直したり、製品の改善を図ったりしていく必要があります。 約と転送を担っています。 工場の操業を脅かすリスクの1つにサイバー攻撃があります。 結果~今後 現在の製造業にとってスマートファクトリーの実現は、市場 環境への配慮もまた、生産の最適化と同様にスマートファク 工場のネットワークが完全にクローズドだったころは、大きな また、同社は、その一環として IoTを活用した「Mazak での勝ち残りを左右する取り組みとなっています。理由は トリーというデータ中心の仕組みが必要不可欠なのです」と 選定の理由は、シスコ製品の信頼性と安全性の高さ。同 脅威ではありませんでしたが、Mazak iSMART Factory™ データを活用して物流の最適化や製品の性能を強化 iCONNECT™」という新しいサービスも開発しました。 大きく2つ。1つは生産性の向上のためです。これまでも 堀田氏は言います。 社は、Mazak iSMART Factory™をデータの可視化・分 のように、工場ネットワークが外部のシステムやネットワー 製造業は、様々な工夫や改善によってQCD(Quality/品 析のためだけでなく、より高度な自律運用を実現するため クとつながるようになった現在はそうではありません。 Mazak iSMART Factory™が導入された最初の工場であ これは、お客様の工場で稼働する工作機械の稼働データを 質、Cost/コスト、Delivery/納期)の向上を図ってきま のインフラとして位置付けています。それを踏まえると る大口製作所では、スマート化による様々な成果が生まれ クラウドに集約。その情報をヤマザキ マザックと共有して、 した。しかし、かつてないスピードで変化する市場環境、 シスコ製品の信頼性と Mazak SMARTBOX™に採用するスイッチは、工場の連 「すでに世界中の工場でサイバー攻撃の被害が発生してい ています。 適切なアドバイスやサポートを受けられるというもの。その 多様化するニーズ、人手不足といった社会課題などに対応 安全性は、数多くの実績が 続操業を支えうる高度な可用性を備えていなければならな ます。それに対して、脅威を検知してブロックするものなど ための通信設備としてもシスコ製品が採用されています。 するには、これまで以上に劇的な変革が求められるように いからです。 様々な対策が提供されていますが、10年、20年と長く利 まず挙げられるのが物流の最適化です。 なっています。 証明しています。 用する工場の設備は、それらの対策を簡単に導入できませ 「クラウドに集約した情報を活用して、お客様が効率的に工 お客様にソリューションを 「シスコ製品の信頼性と安全性は、数多くの実績が証明して ん。そこで考えたのが原則通信させないという方法です。 生産プロセスの中には、部材の搬入、移動など「モノを運ぶ」 作機械をメンテナンスできるだけでなく、当社がリモートか そして、もう1つがグリーン。地球環境への配慮です。 います。Mazak iSMART Factory™をお客様に提供して IPなどのプロトコルは通信させず、製造業向けオープン通 ら工作機械の状況を詳しく把握した上で、適切なサポートを 提案していく上でも大きな 動きが多く存在します。当然、運ぶ回数は少ない方が二酸 いく上でも、シスコ製品を採用しているということは大きな 信プロトコルである『MTConnect®』だけを通信させるこ 化炭素の排出量は少なくてすみますが、現場でモノの到着 行うことができます。お客様とヤマザキマザックをつなぐ接 環境への配慮は、これまでも重要な社会課題でしたが、「脱 安心感につながります 安心感につながるはず。そう考えてシスコを共同開発のパー とで、脅威の侵入を防ぐ仕組みとなっています」と堀部氏 を待つ時間が発生してしまうと、生産性の観点ではムダが 点として強化を図り、より多くの価値を提供していきたいと 炭素」「カーボンニュートラル」という言葉が急速に社会に トナーに選定しました」とヤマザキ マザックの堀部 和也氏 は言います。 発生しているということになります。 考えています」と堀部氏は強調します。 定着したように、危機意識は高まり続けています。国を挙 は話します。 げて目標やビジョンを定める動きも加速しており、今後、 ソリューション もう1つの工夫であるMazak SMARTBOX™の収容台数 「そこで、運ばれるモノに RFIDタグを付けて、その流れを このようにヤマザキ マザックは、シスコとのパートナーシッ 製造業は環境への配慮を成長戦略に盛り込まなければ、 安全性を高めるために通信プロトコルを限定 の制限は、セグメントを細かく分離しておくことで、万が一、 可視化。同時に設備の稼働状況も合わせて分析することで、 プを活かしてスマートファクトリーのためのソリューション 事業を継続することはほぼ不可能ともいえる状況になりつ 可用性の高さを評価してシスコのスイッチを採用 脅威が侵入してしまった場合でも被害を最小限に抑えるた いつ、どこから、どこにモノが移動して、どこに、どれくらい を開発。生産性向上と環境への配慮のための取り組みを つあります。 安全性については、通信プロトコルを限定する、1台の め。「ある装置が感染しても、それを工場全体には拡散させ 滞留していたかを把握。最適な回数とタイミングを算出して、 データによって加速させ、あらゆる製造業の課題解決に貢 工場で稼働する工作機械やその他の生産設備、IoTセン 物流の最適化を図っています」と堀田氏は話します。 献しようとしています。 「ヤマザキ マザックも『2030年までにカーボンフットプリン サーのデータを収集し、監視や可視化、分析のためのシ ト※の 50%を削減する』という目標を掲げています。この高 ステムに転送する。Mazak iSMART Factory™のネット また、工作機械の性能強化にもつなげた取り組みもあります。 い目標は、ただやみくもにエネルギー消費を節約するといっ ワーク基盤として、同社が採用しているのがシスコのネット た取り組みだけでは、到底達成できません。受注、設計、 ワークスイッチです。 すでに同社の工作機械には、消費電力を可視化する仕組み ※ 原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまで、商品やサービスのライフサイクル全体で排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して表示する仕組み。 が備わっていますが、そのデータと工場の製造データなどを 合わせて分析し、工作機械の省エネ性能を向上したのです。 「加工を行っていない時間のエネルギー消費を極めて抑え る。最もエネルギーを消費するモーターの加速を緩やかに するなど、エネルギー消費と生産性の最もよいバランスを算 出し、製品を改良しています」と堀部氏は続けます。 データでお客様とつながる新サービスを開発 同社は、このようなMazak iSMART Factory™の成果をお 客様にも提供すべく、すでに広く提案活動を行っています。 「多くのお客様が、私たちと同じように生産性の向上やカー © 2022 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved.
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Case study Green Digital 導入事例 The bridge to possible 課題 生産、納品、そして、お客様の工場での稼働という、工作 具体的には、シスコの産業用スイッチを組み込んで Mazak SMARTBOX™が収容する設備の台数をあえて限 ない。Mazak iSMART Factory™は、セキュリティの観点 ボンニュートラルといった課題に向き合っています。大口工 機械のライフサイクルのどこで、どれだけエネルギー消費が Mazak SMARTBOX™というアプライアンスを開発。この 定するという工夫も行っています。 で分散のアーキテクチャを採用しています」(堀部氏)。 場の成果をお伝えしながら、Mazak iSMART Factory™ カーボンニュートラルのためにもスマート化が不可欠 発生しているかを可視化して、ムダを洗い出し、プロセスを Mazak SMARTBOX™が、複数の設備からのデータの集 でそのお手伝いをしていきます」(堀部氏) 見直したり、製品の改善を図ったりしていく必要があります。 約と転送を担っています。 工場の操業を脅かすリスクの1つにサイバー攻撃があります。 結果~今後 現在の製造業にとってスマートファクトリーの実現は、市場 環境への配慮もまた、生産の最適化と同様にスマートファク 工場のネットワークが完全にクローズドだったころは、大きな また、同社は、その一環として IoTを活用した「Mazak での勝ち残りを左右する取り組みとなっています。理由は トリーというデータ中心の仕組みが必要不可欠なのです」と 選定の理由は、シスコ製品の信頼性と安全性の高さ。同 脅威ではありませんでしたが、Mazak iSMART Factory™ データを活用して物流の最適化や製品の性能を強化 iCONNECT™」という新しいサービスも開発しました。 大きく2つ。1つは生産性の向上のためです。これまでも 堀田氏は言います。 社は、Mazak iSMART Factory™をデータの可視化・分 のように、工場ネットワークが外部のシステムやネットワー 製造業は、様々な工夫や改善によってQCD(Quality/品 析のためだけでなく、より高度な自律運用を実現するため クとつながるようになった現在はそうではありません。 Mazak iSMART Factory™が導入された最初の工場であ これは、お客様の工場で稼働する工作機械の稼働データを 質、Cost/コスト、Delivery/納期)の向上を図ってきま のインフラとして位置付けています。それを踏まえると る大口製作所では、スマート化による様々な成果が生まれ クラウドに集約。その情報をヤマザキ マザックと共有して、 した。しかし、かつてないスピードで変化する市場環境、 Mazak SMARTBOX™に採用するスイッチは、工場の連 「すでに世界中の工場でサイバー攻撃の被害が発生してい ています。 適切なアドバイスやサポートを受けられるというもの。その 多様化するニーズ、人手不足といった社会課題などに対応 続操業を支えうる高度な可用性を備えていなければならな ます。それに対して、脅威を検知してブロックするものなど ための通信設備としてもシスコ製品が採用されています。 するには、これまで以上に劇的な変革が求められるように いからです。 様々な対策が提供されていますが、10年、20年と長く利 まず挙げられるのが物流の最適化です。 なっています。 用する工場の設備は、それらの対策を簡単に導入できませ 「クラウドに集約した情報を活用して、お客様が効率的に工 「シスコ製品の信頼性と安全性は、数多くの実績が証明して ん。そこで考えたのが原則通信させないという方法です。 生産プロセスの中には、部材の搬入、移動など「モノを運ぶ」 作機械をメンテナンスできるだけでなく、当社がリモートか そして、もう1つがグリーン。地球環境への配慮です。 います。Mazak iSMART Factory™をお客様に提供して IPなどのプロトコルは通信させず、製造業向けオープン通 動きが多く存在します。当然、運ぶ回数は少ない方が二酸 ら工作機械の状況を詳しく把握した上で、適切なサポートを いく上でも、シスコ製品を採用しているということは大きな 信プロトコルである『MTConnect®』だけを通信させるこ 化炭素の排出量は少なくてすみますが、現場でモノの到着 行うことができます。お客様とヤマザキマザックをつなぐ接 環境への配慮は、これまでも重要な社会課題でしたが、「脱 安心感につながるはず。そう考えてシスコを共同開発のパー とで、脅威の侵入を防ぐ仕組みとなっています」と堀部氏 を待つ時間が発生してしまうと、生産性の観点ではムダが 点として強化を図り、より多くの価値を提供していきたいと 炭素」「カーボンニュートラル」という言葉が急速に社会に トナーに選定しました」とヤマザキ マザックの堀部 和也氏 は言います。 発生しているということになります。 考えています」と堀部氏は強調します。 定着したように、危機意識は高まり続けています。国を挙 は話します。 げて目標やビジョンを定める動きも加速しており、今後、 ソリューション もう1つの工夫であるMazak SMARTBOX™の収容台数 「そこで、運ばれるモノに RFIDタグを付けて、その流れを このようにヤマザキ マザックは、シスコとのパートナーシッ 製造業は環境への配慮を成長戦略に盛り込まなければ、 安全性を高めるために通信プロトコルを限定 の制限は、セグメントを細かく分離しておくことで、万が一、 可視化。同時に設備の稼働状況も合わせて分析することで、 プを活かしてスマートファクトリーのためのソリューション 事業を継続することはほぼ不可能ともいえる状況になりつ 可用性の高さを評価してシスコのスイッチを採用 脅威が侵入してしまった場合でも被害を最小限に抑えるた いつ、どこから、どこにモノが移動して、どこに、どれくらい を開発。生産性向上と環境への配慮のための取り組みを つあります。 安全性については、通信プロトコルを限定する、1台の め。「ある装置が感染しても、それを工場全体には拡散させ 滞留していたかを把握。最適な回数とタイミングを算出して、 データによって加速させ、あらゆる製造業の課題解決に貢 工場で稼働する工作機械やその他の生産設備、IoTセン 物流の最適化を図っています」と堀田氏は話します。 献しようとしています。 「ヤマザキマザックも『2030年までにカーボンフットプリン サーのデータを収集し、監視や可視化、分析のためのシ ト※の 50%を削減する』という目標を掲げています。この高 ステムに転送する。Mazak iSMART Factory™のネット また、工作機械の性能強化にもつなげた取り組みもあります。 い目標は、ただやみくもにエネルギー消費を節約するといっ ワーク基盤として、同社が採用しているのがシスコのネット 図 Mazak iSMART Factory™のネットワーク構成 た取り組みだけでは、到底達成できません。受注、設計、 ワークスイッチです。 すでに同社の工作機械には、消費電力を可視化する仕組み 監視・可視化・分析システム が備わっていますが、そのデータと工場の製造データなどを 合わせて分析し、工作機械の省エネ性能を向上したのです。 「加工を行っていない時間のエネルギー消費を極めて抑え 転送可能なプロトコルを限定し、脅威を侵入させない る。最もエネルギーを消費するモーターの加速を緩やかに するなど、エネルギー消費と生産性の最もよいバランスを算 出し、製品を改良しています」と堀部氏は続けます。 データでお客様とつながる新サービスを開発 同社は、このようなMazak iSMART Factory™の成果をお ネットワークを細かく分離し、脅威が侵入した際の被害を最小化 客様にも提供すべく、すでに広く提案活動を行っています。 「多くのお客様が、私たちと同じように生産性の向上やカー © 2022 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved.
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Case study Green Digital 導入事例 The bridge to possible 課題 生産、納品、そして、お客様の工場での稼働という、工作 具体的には、シスコの産業用スイッチを組み込んで Mazak SMARTBOX™が収容する設備の台数をあえて限 ない。Mazak iSMART Factory™は、セキュリティの観点 ボンニュートラルといった課題に向き合っています。大口工 機械のライフサイクルのどこで、どれだけエネルギー消費が Mazak SMARTBOX™というアプライアンスを開発。この 定するという工夫も行っています。 で分散のアーキテクチャを採用しています」(堀部氏)。 場の成果をお伝えしながら、Mazak iSMART Factory™ カーボンニュートラルのためにもスマート化が不可欠 発生しているかを可視化して、ムダを洗い出し、プロセスを Mazak SMARTBOX™が、複数の設備からのデータの集 でそのお手伝いをしていきます」(堀部氏) 見直したり、製品の改善を図ったりしていく必要があります。 約と転送を担っています。 工場の操業を脅かすリスクの1つにサイバー攻撃があります。 結果~今後 現在の製造業にとってスマートファクトリーの実現は、市場 環境への配慮もまた、生産の最適化と同様にスマートファク 工場のネットワークが完全にクローズドだったころは、大きな また、同社は、その一環として IoTを活用した「Mazak での勝ち残りを左右する取り組みとなっています。理由は トリーというデータ中心の仕組みが必要不可欠なのです」と 選定の理由は、シスコ製品の信頼性と安全性の高さ。同 脅威ではありませんでしたが、Mazak iSMART Factory™ データを活用して物流の最適化や製品の性能を強化 iCONNECT™」という新しいサービスも開発しました。 大きく2つ。1つは生産性の向上のためです。これまでも 堀田氏は言います。 社は、Mazak iSMART Factory™をデータの可視化・分 のように、工場ネットワークが外部のシステムやネットワー 製造業は、様々な工夫や改善によってQCD(Quality/品 析のためだけでなく、より高度な自律運用を実現するため クとつながるようになった現在はそうではありません。 Mazak iSMART Factory™が導入された最初の工場であ これは、お客様の工場で稼働する工作機械の稼働データを 質、Cost/コスト、Delivery/納期)の向上を図ってきま のインフラとして位置付けています。それを踏まえると る大口製作所では、スマート化による様々な成果が生まれ クラウドに集約。その情報をヤマザキ マザックと共有して、 した。しかし、かつてないスピードで変化する市場環境、 Mazak SMARTBOX™に採用するスイッチは、工場の連 「すでに世界中の工場でサイバー攻撃の被害が発生してい ています。 適切なアドバイスやサポートを受けられるというもの。その 多様化するニーズ、人手不足といった社会課題などに対応 続操業を支えうる高度な可用性を備えていなければならな ます。それに対して、脅威を検知してブロックするものなど ための通信設備としてもシスコ製品が採用されています。 するには、これまで以上に劇的な変革が求められるように いからです。 様々な対策が提供されていますが、10年、20年と長く利 まず挙げられるのが物流の最適化です。 なっています。 用する工場の設備は、それらの対策を簡単に導入できませ 「クラウドに集約した情報を活用して、お客様が効率的に工 「シスコ製品の信頼性と安全性は、数多くの実績が証明して ん。そこで考えたのが原則通信させないという方法です。 生産プロセスの中には、部材の搬入、移動など「モノを運ぶ」 作機械をメンテナンスできるだけでなく、当社がリモートか そして、もう1つがグリーン。地球環境への配慮です。 います。Mazak iSMART Factory™をお客様に提供して IPなどのプロトコルは通信させず、製造業向けオープン通 動きが多く存在します。当然、運ぶ回数は少ない方が二酸 ら工作機械の状況を詳しく把握した上で、適切なサポートを いく上でも、シスコ製品を採用しているということは大きな 信プロトコルである『MTConnect®』だけを通信させるこ 化炭素の排出量は少なくてすみますが、現場でモノの到着 行うことができます。お客様とヤマザキ マザックをつなぐ接 環境への配慮は、これまでも重要な社会課題でしたが、「脱 安心感につながるはず。そう考えてシスコを共同開発のパー とで、脅威の侵入を防ぐ仕組みとなっています」と堀部氏 を待つ時間が発生してしまうと、生産性の観点ではムダが 点として強化を図り、より多くの価値を提供していきたいと 炭素」「カーボンニュートラル」という言葉が急速に社会に トナーに選定しました」とヤマザキ マザックの堀部 和也氏 は言います。 発生しているということになります。 考えています」と堀部氏は強調します。 定着したように、危機意識は高まり続けています。国を挙 は話します。 げて目標やビジョンを定める動きも加速しており、今後、 ソリューション もう1つの工夫であるMazak SMARTBOX™の収容台数 「そこで、運ばれるモノに RFIDタグを付けて、その流れを このようにヤマザキ マザックは、シスコとのパートナーシッ 製造業は環境への配慮を成長戦略に盛り込まなければ、 安全性を高めるために通信プロトコルを限定 の制限は、セグメントを細かく分離しておくことで、万が一、 可視化。同時に設備の稼働状況も合わせて分析することで、 プを活かしてスマートファクトリーのためのソリューション 事業を継続することはほぼ不可能ともいえる状況になりつ 可用性の高さを評価してシスコのスイッチを採用 脅威が侵入してしまった場合でも被害を最小限に抑えるた いつ、どこから、どこにモノが移動して、どこに、どれくらい を開発。生産性向上と環境への配慮のための取り組みを つあります。 安全性については、通信プロトコルを限定する、1台の め。「ある装置が感染しても、それを工場全体には拡散させ 滞留していたかを把握。最適な回数とタイミングを算出して、 データによって加速させ、あらゆる製造業の課題解決に貢 工場で稼働する工作機械やその他の生産設備、IoTセン 物流の最適化を図っています」と堀田氏は話します。 献しようとしています。 「ヤマザキマザックも『2030年までにカーボンフットプリン サーのデータを収集し、監視や可視化、分析のためのシ ト※の 50%を削減する』という目標を掲げています。この高 ステムに転送する。Mazak iSMART Factory™のネット また、工作機械の性能強化にもつなげた取り組みもあります。 い目標は、ただやみくもにエネルギー消費を節約するといっ ワーク基盤として、同社が採用しているのがシスコのネット た取り組みだけでは、到底達成できません。受注、設計、 ワークスイッチです。 すでに同社の工作機械には、消費電力を可視化する仕組み が備わっていますが、そのデータと工場の製造データなどを 合わせて分析し、工作機械の省エネ性能を向上したのです。 「加工を行っていない時間のエネルギー消費を極めて抑え る。最もエネルギーを消費するモーターの加速を緩やかに するなど、エネルギー消費と生産性の最もよいバランスを算 出し、製品を改良しています」と堀部氏は続けます。 データでお客様とつながる新サービスを開発 ヤマザキ マザック 株式会社 上席執行役員 同社は、このようなMazak iSMART Factory™の成果をお 商品開発本部 副本部長 先行開発センタ センタ長 客様にも提供すべく、すでに広く提案活動を行っています。 FAソリューション事業部 事業部長 堀部 和也 氏 「多くのお客様が、私たちと同じように生産性の向上やカー © 2022 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved.
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Case study Green Digital 導入事例 The bridge to possible 製品 & サービス ・ Cisco Catalyst スイッチ 工作機械の代表的なメーカーとして、CNC 旋盤、 マシニングセンタ、レーザ加工機から複合加工機、 5軸加工機、ハイブリッド加工機まで、幅広い製品 レンジを展開。また、自動化、IoTソリューション ・ Cisco IE スイッチ などの提案も行っています。 URL https://www.mazak.jp/ ・ Cisco IR ルーター ・ セキュリティソリューション ・ 無線LANソリューション ・ Webex Meetings ・ Webex Events ・ Webex Device ( Room55/Roomkit シリーズ) 自社導入をご検討されているお客様へのお問い合わせ窓口です。 製品に関して I サービスに関して I 各種キャンペーンに関して I お見積依頼 I 一般的なご質問 お問い合わせ先 お電話での問い合わせ お問い合わせウェブフォーム 平日 10:00-12:00, 13:00-17:00 cisco.com/jp/go/vdc_callback 0120-092-255 ©2022 Cisco Systems, Inc. All rights reserved Cisco、 Cisco Systems, およびCisco Systemsロゴは、 Cisco Systems, Inc. またはその関連会 社の米国およびその他の一定の国における商標登録または商標です。本書類またはウェブサイト に掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。「パートナー」または「partner」と いう用語の使用はCiscoと他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。 (1502R)この資料の記載内容は2022年3月現在のものです。 この資料に記載された仕様は予告な く変更する場合があります。 http://www.cisco.com/jp 2293-2203-000-BL