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K-ファクター定格変圧器(K-レート変圧器)

製品カタログ

巻線の温度上昇値が規格値以下となるよう設計

◆K-ファクター定格変圧器とは
コンピューターやコピー機、ファックス、電子機器、高照度放電灯、整流器、誘導灯、溶接機、インバーター等の機器から発生する高調波は、電源系統の機器に悪影響を及ぼします。

◆高調波によって生じる電源波形の歪みは変圧器に以下の現象を引き起こします。
通常、変圧器を定格負荷で運転したときの巻線の損失は、抵抗損(I2R)+漂遊負荷損で構成されますが、高調波を含む条件下での変圧器の運転では、巻線損失中の漂遊負荷損(渦電流損、高調波損)が著しく増加となり、巻線の異常過熱を引き起こす恐れがあります。また高次数の高調波は、表皮効果により、巻線電線の断面積が大きい場合、電流が電線の表面付近に集中し、同様に巻線の異常過熱の要因となります。

◆K-ファクター定格変圧器は、高調波を含む条件下で運転したときの巻線損失(温度上昇)の増加をあらかじめ考慮し同条件下でも巻線の温度上昇値が規格値以下となるよう設計しています。

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このカタログについて

ドキュメント名 K-ファクター定格変圧器(K-レート変圧器)
ドキュメント種別 製品カタログ
ファイルサイズ 1.4Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 株式会社久野電機製作所 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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K-ファクター定格変圧器(K-レート変圧器) (コンピューター等、IT負荷専用変圧器) 適用規格 UL 1561(1999) Dry-Type General Purpose and Power Transformers. UL 1446(1994) Systems of insulating Materials-General. 準拠規格 UL 506 (2000) Specialty Transformer. 株式会社 久野電機製作所 Hisano Electric Works Ltd. http://www:hisano.co.jp E-mail:sales@hisano.co.jp
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- K-FACTOR RATED TRANSFORMERS - - K-ファクター定格変圧器とは - コンピューターやコピー機、ファックス、電子機器、高照度放電灯、整流器、誘導灯、 溶接機、インバーター等の機器から発生する高調波は、電源系統の機器に悪影響を及ぼします。 ◎高調波によって生じる電源波形の歪みは変圧器に以下の現象を引き起こします。 通常、変圧器を定格負荷で運転したときの巻線の損失は、抵抗損(I2R)+漂遊負荷損で 構成されますが、高調波を含む条件下での変圧器の運転では、巻線損失中の漂遊負荷損 (渦電流損、高調波損)が著しく増加となり、巻線の異常過熱を引き起こす恐れがあり ます。また高次数の高調波は、表皮効果により、巻線電線の断面積が大きい場合、電流が電線の 表面付近に集中し、同様に巻線の異常過熱の要因となります。 K-ファクターと変圧器コイルの温度上昇の関係(参考) 150 ← K-ファクター 1 K-ファクター 13 K-ファクター 20 温100 度 コイル表面温度 ( t3 ℃50 t2 周囲温度 ) t1 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 時 間(h)→ t1:25(K) ---- (コイル温度上昇値) t2:60(K) ---- ( 〃 ) t3:75(K) ---- ( 〃 ) K-ファクター定格変圧器は、高調波を含む条件下で運転したときの巻線損失(温度上昇) の増加をあらかじめ考慮し同条件下でも巻線の温度上昇値が規格値以下となるよう設計し ています。 注) K-ファクター定格変圧器は、入力側巻線をΔ結線にすることにより第3、第9、 第15高調波(Triplen Harmonic Current)は除去しますが、全ての次数の高調波を 除去するものではありません。
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-K-ファクターとは- K-ファクターとは、高調波成分が含まれる度合いを示し、K-ファクター定格表示の末尾の数字 が大きくなるほど、高調波成分を多く含む悪条件の環境であることを示します。 UL1561 規格では、これを 4,9,13,20・・・と段階的に区分し、該当する条件下で変圧器を運転し た時の巻線の温度上昇が規格上限値を超えてはならないと定めています。 一般に 13 が適用されています。 高調波先進国である欧米の規格基準を参考にした日本国内のiDC事業者や電算センター等に 採用されているPDU盤(Computer Power Distribution Unit)には、K-ファクター定格トラ ンスが数多く採用されております。 一般変圧器との構造上の相違点 1. 巻線損失の増加を考慮し電線サイズが大きくなる。 2. 漂遊負荷損(渦電流損)を低減するための対策を講じる。 3. 表皮効果を軽減するための対策を講じる。 4. 高調波電流が中性相に集中するため、中性相導帯の断面容量を 2倍にする。 5. コモンモードノイズ対策として静電シールド(2重構造)を設ける。 K-ファクター定格変圧器の適用規格 UL1561-1999「Dry-Type General Purpose and Power Transformers」 UL1446-1994「Systems of Insulating Materials-General」※ ※ 絶縁システムは UL の認証を取得「File No. E222180」 標 準 製 作 仕 様 1. 三相複巻型 (※三相一体型) -注 記(IEEE 規格抜粋)- 単相変圧器×3台で構成する三相変圧器は、高調波を含む使用条件下のとき、鉄心 の磁気飽和や、中性相に集中する高調波電流により過熱を引き起こす恐れがあり 適さない。単巻変圧器も電路を絶縁することができないため適さない。 2. 静電シールド(2 重構造)付 3. 結線方式 入力側:Δ結線・・・負荷設備から発生する第3、第9、第15高調波電流 (Triplen Harmonic Current)を除去する効果がある。 出力側:Y結線・・・一般にコンピューター負荷の場合、負荷側電圧は 3φ4W 182Y/105 V が採用されています。
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4. 励磁突入電流の指定対応 励磁突入倍率は 3~5 倍が一般的でありますが設置条件によりご要望に応じて 設計・製作致します。 5. 低インピーダンス 一般に、励磁突入倍率を低く設計しますとインピーダンスは上昇の傾向となりますが、 弊社では最大でも 6%以下となるよう設計致します。 ◎ オ プ シ ョ ン サーマルプロテクター設定 高調波の影響で三相アンバランスを生じることがありますので、コイル各相に サーマルプロテクターの装備を推奨致します。 - K-ファクター変圧器 - サーマルプロテクター端子 中性点端子のみ倍容量 静電シールド独立端子(2 重構造)
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-参考資料- K-ファクターを考慮する変圧器は、K-ファクターの度合いに対して必要とする巻線容量を、 以下の計算式に基づき算出致します。 K-ファクター考慮の電流換算方法 UL 1561 (1999) Temperature Test より K-ファクター考慮の銅損 PLL = PDC {1+K(PEC )}×TC [W] K:K-ファクター定格 (4,13,20・・・) PAC :銅損 [W] PAC - PDC TS + TK P 2EC = TC = P :I R [W] PDC ×T 2 C TM + T DC K Wi :鉄損 [W] K-ファクター考慮の総損失 WO = PLL + Wi [W] ※ TS :巻線の温度上昇限度[℃]+20℃ TM :PAC ,PDC 測定時の周囲温度 [℃] ※計算式※は短絡法の場合     (短 絡 法:PL LとWiとの同時供給が不可) TK :温度係数(銅巻線=234.5)  返還負荷法の場合はWiを加算しない(返還負荷法:PL LとWiとの同時供給が可能) K-ファクター考慮の電流換算倍率 = WO [倍] PAC K-ファクター考慮の総損失供給にて規格温度上昇限度を超えてはならない。 例) 3φ,100 [kVA], 50 [Hz] 2 K-ファクター定格=20, 銅損=1000 [W], I R=840[W], 鉄損=680 [W] 巻線の温度上昇限度=11100[[℃K], 周囲温度=240[℃]],, CLASS 180 TS + TK (110+20)+234.5 TC = = = 1.4322 TM + TK 20+234.5 PAC - PDC 1000-840 PEC = 2 = 2 = 0.0929 PDC ×TC 840×1.4322 K-ファクター考慮の銅損 PLL = PDC {1+K(PEC )}×TC =840{1+20(0.0929)}×1.4322=3438 [W] K-ファクター考慮の総損失 WO = PLL + Wi [W] =3438+680=4118 [W] K-ファクター考慮の電流換算倍率 = WO = 4118 =2.03 [倍] PAC 1000 2.03倍の総損失供給にて規格温度上昇限度を超えてはならない。 3 相 4 線式回路に単相のIT負荷をつないだ場合、中性相に各相電流(実効値)の 約1.7倍の電流(実効値)が流れます。 これに関しては「電気協同研究」第56巻第3号(20kV級/400V配電方式普及拡大技術) 116 項(3)高調波と中性線の項をご参照下さい。
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営業品目 〇 移動用電源設備 〇 坑内用モールド変圧器収納キュービクル 〇 モールド変圧器 〇 耐雷変圧器 〇 耐圧防爆型変圧器 〇 UL 規格認証変圧器 〇 EN規格認証変圧器 〇 小型から大型までの特殊変圧器 弊社へのア クセス 福岡空港 -福岡空港- 地下鉄 福岡空港~博多駅 JR佐世保線 博多~武雄温泉 (株)久野電機製作所 武雄温泉駅より車で約20分 TOTAL 約1時間30分 長崎空港 - 長 崎 空 港- 長崎自動車道 大村 IC~嬉野 IC 嬉 野 IC より車で約20分 T OT A L 約1 時 間 株式会社 久野電機製作所 本社工場:〒848-0022 佐賀県伊万里市大坪町字猪子谷 5590-47 TEL(0955)26 - 2558 FAX(0955)26 - 3083 http://www.hisano.co.jp E-mail sales@hisano.co.jp 神奈川工場:〒243-0807 神奈川県厚木市金田 1045 TEL(046)225 - 7311 FAX(046)225 – 7312