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初めて使う協働ロボットー導入のための10のステップ

ハンドブック

協働ロボット導入に際し、確認すべき10の項目を解説

ロボットで工程の自動化を検討したい、と思っても、どこから手を付けたらよいのか迷われるのではないでしょうか?協働ロボットを初めて導入するのに最適なのは、作業者の方の周辺で行われる反復的な手作業の工程です。本ガイドでは、処理量はどれくらいか?必要なリーチと荷重は?など確認すべき10のステップを解説しました。初めてロボットを導入される方はもちろん、さらに高度な使い方を検討したい方にもおすすめです。

このカタログについて

ドキュメント名 初めて使う協働ロボットー導入のための10のステップ
ドキュメント種別 ハンドブック
ファイルサイズ 3.2Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 メーカー:ユニバーサルロボット、 販売:日本機材株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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初めて使う協働ロボット 導入のための10のステップ COBOTS 10 EASYSTEPS
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初めて使う協働ロボット コスト効率が良く、安全で柔軟性が高い協働ロボット(Collaborative Ro-bot = Cobot)は、規模の大小に関わらずいかなる製造現場においても、かつてないほど容易に自動化を実現します。協働ロボットのアプリケーションは多岐にわたり、中には自動化をするほうが理にかなっているタイプの業務があります。特にこれから自動化を試みようとするなら、なおさらです。そこで、この簡単な10のステップガイドをご用意しました。 COBOT-O-METERの確認 協働ロボットを初めて使ってみる場合には、最もシンプルなプロセスから始めてください。複雑な要素が数か所であればそれほど気にかける必要はありませんが、お客様の工程のほとんどが高度なものであれば、考慮すべき点があります。協働ロボットで工程を自動化することは可能ですが、システムインテグレーター等の支援が必要な場合があります。 「シンプル」とは、自力で簡単に設定できるタスク 「高度」とは、外部からのサポートが必要なタスク
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何を自動化できるでしょうか? 10の簡単なステップで見つけましょう 1,処理量 2,リーチと荷重量 3,ワークと配列 4,人間との協働 5,接続性とインテグレーション 6,グリッパとエンドエフェクタ 7,据え付けと安全柵設置 8,環境 9,プログラミングとロジック 10,将来のニーズ 協働ロボットの理想的な作業用途は、作業者の周辺で行われるが人間的な器用さや批判的思考、即座の意思決定を必要としない反復的な手作業の工程です。 マシンテンディングやピック・アンド・プレイス作業等、特にエルゴノミクス傷害につながる作業や危険な機械を使用する作業が、協働ロボットの使用に適しています。
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1,処理量 協働ロボットは通常、人間の作業者とほぼ同じペースでシンプルな工程を実行します。したがって、手作業で達成している処理量に満足しているケースでの、操作の自動化を検討してみてください。協働ロボットならその工程をノンストップで(24時間体制も可能)継続できるので、生産性の工場が見込まれます。また、協働ロボットがコンスタントに信頼できる生産量を生み出すことで、人間の作業者はスキルをそれほど必要としない仕事から解放され、より価値の高い活動に取り組むことができるようになります。 協働ロボットを人間よりも早い速度で動作させることをお考えですか?その場合は人間の作業者の安全を確保するために、別のシステムが必要となる場合があります。また、ロボットに合理的な手順を教え、荷重量に注意を払う必要があります。 人間の作業者と同じ処理速度 速度が速くなるとリスク査定は複雑に
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2, リーチと荷重量 協働ロボットにはさまざまなサイズがありますが、一般的に、1,300mm以下のリーチで10kg以下のワークを扱う作業用途に最適です。総荷重量には、必ずアーム先端工具(エンドエフェクタ)の重量を含めてください。複数の工程がある場合は、さまざまなサイズと仕様の協働ロボットのラインナップから適切なものを探してください。パレタイジングのような大きな作業だけでなく、人間が1か所からリーチできる範囲内の作業の自動化を検討してください。 より長いリーチを必要とする大きな作業では、複数の協働ロボットの使用や、1つの協働ロボットで対応できる範囲に工程をおさめるための生産レイアウトの変更が必要となる場合があります。 10kg未満で1,300mm未満のリーチのワーク リーチ対応のために複数の協働ロボットを使用、生産レイアウトを変更
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3, ワークと配列 協働ロボットに最適な作業として、サイズと形状が一貫したワークの取り扱いがあります。エンドエフェクタが容易に識別して持ち上げることができるためです。プログラミングを簡単にするには、テーブルやトレイ上の同じ位置にワークを置いて、ロボットが同じ工程を何度も繰り返せるようにします。ワークをトレイや容器内に整列したマトリックス状に入れれば、ロボットに最初の位置、終了位置、およびそれぞれの行と列のワーク数を指示するだけで済みます。一部の協働ロボットには、事前にプログラミングされたパレタイジング機能を持つものもあります。 できれば、ワークを識別してピックアップする視覚装置やセンサーの搭載は避けてください。異なる特性(サイズおよび形状)や体系的でない配列(容器内に散乱している等)を扱うことはもちろん可能ですが、複雑になります。 体系的に配列された、 一貫したサイズと形状のワーク 体系的でない配列および多様なワーク
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4, 人間との協働 協働ロボットは、人間の作業者と並行して安全に作業できるように設計されていますが、リスク査定を行うことがお客様の状況に適した人間と協働ロボットの役割分担の決定に役立ちます。たとえば鋭い先端でワークを動かしたり、切削工具や溶接トーチ、研削砥石を使用したりする場合には、安全面の懸念があります。理想的な協働環境とは、協働ロボットがワークやマシンを扱う反復的かつ危険な作業を担当し、人間が得意な分野、たとえば作業の監督などを行う状態です。 協働ロボットを高速稼働させる必要がある場合や、作業に他の安全上の懸念点が考えられる場合は、人間が作業スペースに入ったときにアームを減速または停止させるためにライトカーテンや安全スキャナが必要となる場合があります。 作業者と協働ロボットのスペースと役割分担が決まっている 追加の安全対策が必要となる協働ロボットの速度、ワーク、エンドエフェクタ
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5, 接続性とインテグレーション 協働ロボットがどのマシンとやり取りする必要があり、そのやり取りがどのようになるのかを考えてみてください。たとえばドアを開けたり、ワークをロード/アンロードしたり、ボタンを押したり、人間の作業に代わる役割を果たしているでしょうか?あるいは、ロボットとマシンとの間で制御情報を直接交換するなど、密接な統合が求められているでしょうか?協働ロボットがマシンに密接に接続されるほど、自動化のプロセスはより複雑になります。 内蔵のデジタルI/OコントローラやEthernet IPなどイーサネットベースの通信プロトコルを使用すると、協働ロボットとマシン間のより密接な統合が容易になります。複雑さを最小限に抑えるために、マシンのインタラクションをサイクル開始やサイクル終了などの基本コマンドに限定します。 人間のマシン操作を真似る協働ロボット 基本サイクルコマンド以上のマシンのI/Oに直接統合される協働ロボット
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6, グリッパとエンドエフェクタ エンドエフェクタは、ワークとマシンとを相互に作用させるためにロボットアームに取り付けます。お客様の作業用途のニーズを満たすため、ワークを選び出す吸入カップまたは指2本型グリッパ、スポット溶接ツールまたはペイントスプレー、あるいは思いつく限りの他のどんな役割も果たすことができます。さまざまな吸入カップとグリッパを幅広く利用でき、特定の作業用途では3Dプリンタや特別なサプライヤを使用してカスタムツールを作成することができます。 複数の工程に単一のフレキシブルなエンドエフェクタを使用できますか、あるいはそれぞれの作業に個別のツールが必要ですか?市販のツールはシンプルでコスト効率が良いのは確かですが、たとえ複雑さを増す可能性があっても、カスタムツールこそお客様が必要としているものかもしれません 一貫性のあるワーク、標準グリッパで簡単にピックアップ可能 ワークのサイズと形状がさまざま、カスタムのエンドエフェクタ
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7, 据え付けと安全柵設置 最もシンプルな用途では、協働ロボットは1つの場所に取り付けられ、そこで何度も同じ作業を繰り返します。軽量でプログラムが簡単なので、工程間を移動させることもできます。ローリングカートに搭載しても便利です。ただ、移動させるごとに作業スペースにローカライズする必要があることにご注意ください。ワークとマシンが、協働ロボットが予測する位置にあるようにしてください。プログラムはティーチペンダントに保存し、ボタンを押して再ロードできます。 リスクアセスメントによりますが、協働ロボットのほとんどの作業用途では追加の安全ガードやセンサーは必要ありません。内蔵機能が力覚とトルクの制限値に関する現在の安全要件を順守するように設定されているため、人と衝突した場合にも協働ロボットが自動的に動作を停止して、身体に危害を及ぼすことはありません。 1か所に取り付けられた、人間と同じ速度で稼働するロボット 高速で移動、動作し、追加の安全対策を必要とするロボット
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8, 環境 協働ロボットは、温度や騒音、汚れなどについて不平を言うことなく、人間が働くことができるほぼすべての環境で動作します。さらに、衛生的な環境でも、クリーンルーム認定された場所でも稼働します。しかし極端な環境下では、他の機器(またはこのような環境下での人間の作業者)と同じように、協働ロボットの保護が必要になる場合があります。 保護カバーは、極端な温度、湿度、液体、腐食性大気、ちりやほこりなどの微粒子、破片からロボットアームを保護します。これらのカバーは市販されていることも多いのですが、状況が極端になるほど、自動化がより複雑になります。 人間の作業者向けの標準作業環境 極端な環境または衛生的要件やクリーンルーム要件を伴う作業用途
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9, プログラミングとロジック 協働ロボットがやり取りするマシンやデバイスが多くなるほど、適用が複雑になりますが、整列させた同じワークの単純なピック・アンド・プレイス操作であれば、数分でプログラムすることもできますし、異なる操作や違った種類のワークへの変更も素早く簡単に行うことができます。経験則から申し上げると、簡単な自動化におすすめの候補はロボットが外部センサーやコントローラから単純かつ最低限のフィードバックを受け取るだけで作業を行うことができる工程です。 ロボットの性能や他の機械とのやり取りを監視して制御するために、視覚装置や力覚感知を使ってワークを識別したり、デバイスにフィードバックすることが必要になると、工程が複雑になります。 シンプルで一貫したピック・アンド・プレイスの工程 視覚ガイダンス、力覚感知または安全感知を必要とする作業用途
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10, 将来のニーズ 協働ロボットを使い始めたばかりの方は、あまり野心的になり過ぎないようにしましょう。それはお客様が将来を考えるべきではないという意味ではありません。初めての成功を経験すると、すべての手作業への認識が変わるはずです。入手可能な協働ロボットを調べ、現在のお客様のニーズを満たす協働ロボットが今後のニーズも満たしてくれるか、考えてみてください。協働ロボットを設定して可動させてみると、最初は壮大な試みに思えたものが、完全に合理的なものに思えるかもしれません。 協働ロボットは軽くて柔軟性があり、プログラミングが簡単なので、最初の協働ロボットを稼働させると、生産フロアでもっと野心的な新しい用途を試したくなるかもしれません。さまざまなサイズと仕様を持つ協働ロボットを選べば、得た知識を簡単に活用して新しいオペレーションをすぐに開始できます。 一貫性のある工程 始めた時には野心的に思えたものがすぐに単純に感じられるかもしれません!
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簡単に使い始めることができます! 最寄りの販売代理店に、協働ロボットのデモをリクエストしてください。協働ロボットを使い始めることがいかに簡単か実感していただけます。 販売代理店に協働ロボットのデモをリクエストしましょう ユニバーサルロボット社は、2005年に同社のCTO、EsbenØstergaardによって共同設立されました。Esbanは、安全に協業できる、小型で使いやすい柔軟な産業用ロボットを開発し、手頃な価格で提供することで、あらゆる人がロボット技術を利用できるようになることを願っています。2008年に初の協働ロボットが発売されて以来、同社は目覚ましい成長を遂げ、そのユーザーフレンドリーなロボットが現在世界50か国超で販売されるまでになりました。 同社はTeradyne社の一部門です。本社はデンマークのオーデンセ(Odense)にあり、日本、米国、スペイン、ドイツ、イタリア、チェコ、中国、シンガポール、インド、台湾および韓国に子会社および地域事務所を構えています。詳細は、www.universal-robots.com/jaをご覧ください UNIVERSAL ROBOTS