世界最先端の画像処理ライブラリです。お客様のマシンビジョンシステム構築を支援します。
画像処理ライブラリHALCONは、2,000ものライブラリオペレーターを組み合わせることで、効率的な画像処理システムを構築できる先駆的ツールです。
作成したスクリプト型プログラムは、Visual C++、Visual BasicまたはVisual C#コードへ自動変換でき、お客様の画像処理システムに容易に組み込むことが可能です。
現在では国内だけで数万のシステムにHALCONが利用されており、HALCONライブラリの高い信頼性が実証されています。
また直近のモデルにはディープラーニング機能を実装し、より幅広い検査課題に対応することが可能です。
この製品の利用用途
■マッチング機能
基本的な形状ベースのマッチング、正規化相関ベースマッチングに加えて、特徴点を用いたマッチング、局所的な変動を考慮したマッチングなど、様々な機能からアプリケーションに適したものを選択可能です。
①形状ベースマッチング(エッジベース)
モデルのエッジ情報を用いた、非常に高速・ロバストかつ精度の高いマッチングを提供します。段階的に圧縮したモデルを用いた荒サーチで見つかった候補点に対してのみ精細なサーチを実施する”ピラミッドレベル”をもちいたアルゴリズムにより、速度と精度の両立を実現しています。
回転・スケールはもちろん、縦横別々のスケールや、3次元的な傾きにも対応しています。
②可変形状マッチング
食品袋のピッキングなどでは、対象物が剛体ではないため、局所的な形状の変化がある状態でもロバストなマッチングが求められます。HALCONでは、局所的な変形を無視するパラメータが用意されており、このような用途においてもロバストなマッチングが可能です。
また、印刷検査などでは良品モデルを用いたマッチングからの差分検査が定石ですが、印刷精度などの問題から単純に上記処理では過検出になってしまうケースがあります。HALCONでは、局所的な変動に追従してマッチングを行うことが可能です。マッチングの結果として、元のモデルに沿って局所的な変形のない画像に戻すことも可能です。変形のない状態で差分検査を行うことで、過検出を解消することが可能です。
③特徴点ベースマッチング
帳票などの検査を行う際には、細い線などが多いため、エッジを抽出することができず、形状ベースマッチングが機能しないケースがあります。このような際には、画像中から抽出される特徴点(角や端点など)の位置関係を用いた本手法が有効です。
■3次元機能
①3次元形状取得
3次元の表面形状を取得する様々な手法をサポートしています。
・マルチステレオビジョン
複数台のカメラで撮像した画像から、三角測量法により対象物の3次元形状、もしくは興味のあるポイントの高さ計測を行う機能です。HALCONではカメラ台数に制限はなく、複数台のカメラを扱う枠組みを提供しています。既知の点の高さを数点求めて対象物の3次元姿勢を算出する方法は、非常に高速かつ精度が高いため、FAで広く活用されています。
・光切断
光切断を原理とした3次元センサーが広く市場に出回るようになりましたが、HALCONでは光切断による3次元形状復元をサポートしているため、レーザーとカメラを用意するだけで、安価に光切断システムを構築できることが可能です。
・合焦点
Z方向に対象物とカメラの物理的な位置を変更しながら撮像した複数枚の画像から、ピクセルごとにピントが最も合う位置を検出し、3次元情報に復元する手法です。狭視野において非常に高い精度を実現することが可能です。
・各社3次元デバイスとの取り込みインターフェース
弊社で取扱いのある、heliInspect や Gocator をはじめ、各社3次元センサーを容易に取り扱う取り込みインターフェースが完備されています。汎用カメラと同様の関数でこれらの挙動を制御することが可能です。
②3次元位置姿勢取得
・サーフェスマッチング
3D CADデータもしくは何らかの手法で取得した対象物の3次元データをモデルとし、同様に何らかの手法を用いて取得した視野内の3次元データに対してマッチングを行います。曲面を多く含んだ対象物に対して非常に強力な位置認識を実現します。スケールや局所的な変形にも対応可能です。
・3次元形状マッチング
3D CADデータをモデルとし、1台のカメラから取得した画像に対してマッチングを行います。エッジが明瞭な角ばった対象物に対して効果を発揮します。
・透視歪マッチング
画像内の同一平面上のエッジもしくは特徴点情報をモデルとし、1台のカメラから取得した画像に対してマッチングを行います。平面上に十分なテクスチャを持つような対象物で最も効果を発揮します。
・基本形状マッチング
円筒、球、平面といった基本的な形状を、視野内の3次元データから見つけることが可能です。
③3次元データ処理
・3次元ビューア
3次元データを描画する機能が用意されています。マウス操作でインタラクティヴに視点を変更したり、色や透過率、表色系も自在です。
・しきい値処理、ラベリング、特徴量解析
2次元でなじみのあるようなブロブ解析といった処理が3次元データに対しても提供しています。高さ情報を用いて不要な床面のデータを削除したり、点群データの点数や外径などを用いて欲しいデータのみを選択したりといったことが容易に行えます。
・差分検査
3次元データ同士の距離を算出することが可能です。3次元のマッチングと組み合わせて、凹凸や曲がりなど、2次元では検出できない欠陥を検出することが可能です。
■OCR/バーコード読み取り機能
HALCONでは、バーコード/データコード認識、文字認識、物体識別、分類法といった様々な識別機能を提供しています。物流や医療、小売などFA以外でも要求が高まっているこれらの機能に対しては、豊富な多機能性から、自由度高くロバストな処理を実現可能です。
①バーコード/データコード認識
②文字認識
CPUでディープラーニングのトレーニングが可能に
HALCON 20.05では、ディープラーニングのトレーニング処理もCPUで実行できるようになりました。これにより、ディープラーニングの一連のサイクルを、ノートPCのようなグラフィックボード非搭載の一般的なPCで簡単に行えます。
アノマリー検出の大幅な速度向上
ディープラーニング導入の敷居を大きく下げる本機能は、昨年末のリリース以来、多くのお客様でご評価いただいております。様々な課題に対する評価を素早く実行できるよう、学習時間が大幅に高速化されており、最大で11倍高速に学習させることができます。また、推論時間も最大1.49倍の高速化を実現しています。高速化された「アノマリー検出」機能を、是非ご評価ください。
メーカー | リンクス |
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発売日 | 2020年5月28日 |
登録カテゴリ |
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