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【富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社】MotionBoard,Dr.Sum事例紹介

事例紹介

”良品条件”を追求する、高次元のモノづくり 生産現場を変える、BI活用によるリアルタイムモニタリング

富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社様のMotionBoard,Dr.Sum活用事例です。
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ドキュメント名 【富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社】MotionBoard,Dr.Sum事例紹介
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このカタログの内容

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富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社 事例紹介 “良品条件”を追求する、高次元のモノづくり 生産現場を変える、BI活用によるリアルタイムモニタリング  プリンターやデジタル複合機の部品・消耗品の製造を主事業とする富士ゼロッ クスマニュファクチュアリングでは、「XPW」(Fuji Xerox Production Way)※1 と呼ばれる独自の生産方式のもと、部品や設備の内製化や部材のジャストインタ イム生産など、生産現場の改革に向けたチャレンジを重ねてきた。そうした中で 進めてきたのが、Dr.Sum EAをベースとしたBI活用だ。  生産現場の日常業務と改善活動を支える基盤として、「部門別に必要な項目 に絞られた部品注文残検索」「部材の納期を追いラインをつなげる在庫シミュ レーション」「流動数曲線による引き溜め在庫コントロール」「ピーク電力削減 を目的とした電力の見える化」など、すでに多くの成果を上げている。 BIの適用業務は生産管理を中心としてほぼ全業務に及んでおり、ユーザー数約1,000人、メニュー数約2,000、開発ユーザー 数約70人へと利用が広がっている。“Dr.Sum EAがなければ、生産管理が成立しない”といわれるほどの状況だ。  この「XPW」による現場での改善活動、生産革新活動への取り組みが活発な同社では、データを生産革新に活かすという風 土があった。そして、新たなチャレンジとして2014年末より取り組みを開始したのが、iPadによるダイレクト入力とBIを活 用したリアルタイムモニタリングだ。生産現場で発生する様々なデータを自動的にシステムに取り込み、不良削減などの改善 につながるKP(I 重要評価指標)として表示するダッシュボードを構築した。生産現場における徹底した品質向上を目指し、不 良を出さない“良品条件”を探求し続ける同社の取り組みを紹介する。なお、こうした一連の取り組みは、富士ゼロックスが 自社での改善活動を利用ノウハウと共にお客様にソリューションとしてお届けする「言行一致※2」活動として展開している。 ※1 XPW…ダントツのお客様満足を得るために、最高のQCDと高い柔軟性および優れた環境性能を成立させるトヨタ生産方式をベースとした富士ゼロックス独自のモノづくりの考え方や取り組み方の総称。 ※2 言行一致…富士ゼロックスが自社で実践・検証したうえで、お客様にソリューションとして提供する一連の実践活動。 CComompapnayn yP Prorfiolfiele 採用の背景 ● 各ラインの手書き日報をあらためてExcelに入力し、1次加工、2次加工を行う など、煩雑な手間がかかっていた ● 不良発生コストのさらなる削減 富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社 ● ムリ・ムダ・ムラを発見し、生産性を向上させる活動に人手がかかりすぎている 設立 : 2010年 本社 : 神奈川県海老名市本郷2274 導入ポイント 鈴鹿事業所:三重県鈴鹿市伊船町1900番地 事業内容 : 富士ゼロックスにおける日本国内の製造事 ● 製造ラインで起こっている様々な出来事を、直感的に“見える化”できる 業会社として、プリンター・デジタル複合機 ● 生産現場自身が主体となって対応し、使いこなせる「ノンプログラミング」のツー およびトナーや感光体、転写ベルトなどキー コンポーネントの製造、および一部機種の ルであること 組み立て生産を担当 ● 製造品種の変化、検査項目の変化、切り口の変化などに素速く対応できる URL   : http://www.fxmfg.co.jp/ 柔軟性 導入効果 ● 不良を出さないための対処をタイムリーに行えるようになった結果、不良が1/5 に減った ● iPadを利用したダイレクト入力の徹底により、毎日約80分費やしていたExcel への手入力工数が0分に削減 www.wingarc.com [ 本 社 ]TEL:03-5962-7300(代)[ 大 阪 ]TEL:06-6225-7481 [ 名古屋 ]TEL:052-562-5300 [ 福 岡 ]TEL:092-292-1092 ● ラインの「よどみ」が見える化され、残業時間が毎日1時間減った [ 仙 台 ]TEL:022-217-8081   [ 札 幌 ]TEL:011-708-8123 [ 新 潟 ]TEL:025-241-3108 [ 広 島 ]TEL:082-535-5291
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リアルタイムモニタリングの背景 データが可視化されるまでのリードタイムが 短くなると、仕事のやり方を変えられる 富士ゼロックスマニュファクチュアリングが新たなチャレンジとして取り組んでいる生産現場のリアルタイム モニタリングについて、同社の執行役員であり鈴鹿事業所長を務める古川 雅晴氏にその背景を伺った。 ―今回、MotionBoardを活用して生産現場のリアルタイ ―でも、あきらめなかったわけですね。 ムモニタリングに踏み出した狙いと、そこでもBI活用に注目 したポイントをお聞かせください。 古川氏 私は少し違った見方をしていて、「生産現場の仕事 のやり方こそITによって変えられるはずだ」という信念を持っ 古川氏 製造ラインで起こっている様々な出来事を、「赤(不 ています。「モノづくりは“3現主義”(現場、現物、現実)を徹 具合発生)「」黄(注意)「」青(正常)」と色で示し、直感的に“見 底せよ」とよくいわれますが、データが可視化されるまでのリー える化”できると知り、「これならいける!」と感じました。製 ドタイムを短くすることは、まさにその要求に応えるものだ 造ラインにおいて、データが発生した時点でシステムに入力 と思うのです。 され、短いリードタイムでダッシュボードに反映できるとい  これまではそれができなくて、週次や月次でデータを集計 うことは、非常に有益なことなのです。スピーディーに不具 していたのですが、例えば3日前に起こったことを振り返っ 合などの問題点を解決し、不良発生による後工程への影響を たとしても、わかることはおそらく半分もないでしょう。リ 最小限に抑えることができるからです。 アルタイムに近い形で可視化してこそ、現場での気づきが多 いのです。その仕組みをBIツールで実現したいと考えました。 ―すぐに導入が決まったのですか。 そこで2014年12月、まずは試用版としてMotionBoardを 導入し、実際に複写機部品の製造ラインで先行運用した効果 古川氏 実はそうでもありません。経営トップは「良いシステ を示すことで、トップを説得したのです。 ムであることはわかるが、本当に君たちに使いこなせるのか」 と懐疑的な見方をしていて、すぐには了承してもらえません ―説得は功を奏したのですか。 でした。仮に10分間隔でデータが更新されたとしても、それ と同じスピード感で手を打つことができなければ意味がない 古川氏 おかげさまで、「このシステムに負けない仕事の仕 というのです。決してITを否定しているわけではなく、現在の 方をしなさい」と了承を得ることができました。そして、導入 仕事のやり方で人がITに追随できるのかを厳しく問われました。 が決定したのです。 私たちにとっては耳の痛い指摘でしたが、まさに正論でした。 2
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「生産現場の見える化」に向けたトライアルを開始 2014年12月、富士ゼロックスマニュファクチュアリングは複写機部品の製造ラインを実証の場として、 生産現場のリアルタイムモニタリングのトライアルを開始した。ここでの成果が、その後の正式導入 および幅広い展開に結び付いたのである。 ※3 背景にあった5つの課題と 化”を志向するようになった背景に i-Reporter (以下、i-Reporter)と 対応方針 は、どういった課題があるのだろう MotionBoardを連携させることで、 か。同社 需給管理部情報プロセス その仕組みを実現することになっ 富士ゼロックスマニュファクチュ 改革グループ 鈴鹿情報プロセス改 た。これらのソリューションを選 アリングでは、従来、生産現場の状 革チームのチーム長を務める田中 択した理由を、田中氏は次のように 況を主に設備からのデータにより 俊毅氏は、下表のような5つのポイ 語る。 リアルタイムで可視化できるシス ントを挙げる。 「データが発生してもシステムに テムは存在していたが、手書きを こうした経緯から着目したの 入力されない限り、それはデータと 伴う帳票で運用をしていた部分は が、「BIを活用した生産現場でのリ しては認識されません。また、その その対象ではなかった。同社がタ アルタイムモニタリング」による 出力結果は人間の行動に直結する ブレットの活用を含めた、生産現 課題解決だ。具体的な手段として、 ものでなければなりません。こう 場におけるリアルタイムの“見える 株式会社シムトップスの ConMas したリアルタイムモニタリングの 課題は、生産現場の試行錯誤によっ てのみ解決されるものであり、シス ❶ 実績入力工数の削減 テム部門を介して要件定義から始 基幹システムで扱わないデータは項目や書式などが標準化されておらず、 めるウォーターフォール型開発に 各ラインの独自の判断で作業者が日報に手書きしている。さらに、この手 は向きません。生産現場自身が主 書き日報をあらためてExcelに入力し、1次加工、2次加工を行うなど煩雑 体となって対応し、使いこなせる『ノ な手間がかかっている。 ンプログラミング』のツールである ❷ 品質レポート作成工数の削減 ことが大前提でした」 品質管理部は、標準化されてないデータも集計して経営月報を作成する ※3 iPadを利用した、デジタル入力と手書きを融合させた   記録・報告・閲覧ソリューション ため、毎週・毎月苦労して各ラインから上記のExcelデータをかき集めて いる。経営月報に記載するKPIのうち基幹システムで管理できているデー タは1/5程度でしかなく、そもそもデータベース化が不十分である。 ❸ 不良発生コストの削減 経営月報などのレポートは、“管理のための管理”という色合いが濃く、肝 心の「品質向上のための視点」でのデータ活用が不十分。収集しているデー タそのものも正確性が担保されているわけではない。 ❹ 生産性の向上 設備の一時的な停止、段取り替え時間、手待ち時間などが発生しているが、 短時間に済むがゆえに正確な実態をつかめていない。また、ムリ・ムダ・ム ラを発見し、生産性を向上させる活動に人手がかかりすぎている。 ❺ トレーサビリティの確保 商品の出荷後に不良の流出や、仕入れ材料の材質不具合などが判明する ことがあるが、回収対象の商品をピンポイントで特定できない。したがっ 需給管理部 情報プロセス改革グループ て範囲を広げて良品まで回収せざるを得ず、回収・廃棄コストが膨らむ。 鈴鹿情報プロセス改革チーム チーム長 田中 俊毅 氏 3
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生産現場におけるBI活用の実際 前述のソリューションの導入に向けたトライアルを経て、富士ゼロックスマニュファクチュアリングは i-ReporterとMotionBoardの導入を正式決定。まず、複合機部品の製造ラインで、2015年8月より本格的な 活用を開始した。現在、複数のラインでのリアルタイムモニタリングに向けた取り組みを進めている過程にある。 1. 複合機部品製造ラインでの品質管理適用事例 Excelへのデータ手入力に費やす が集計されるのは早くても翌日であ り好転しています」(鈴鹿事業所 第 時間は毎日80分 るため、不具合が改善されないまま 一製造部 製造1グループ M7チー 20バッチ以上生産を続けることに ム 竹尾 直人氏) 複合機部品の同製造ラインには なってしまう。これを検査直後に見 「不良情報の入力に関しても、発 約30名の作業者が従事しており、各 える化することで6バッチ程度で食 生頻度の高いものから順にリスト 自が作成した日報を回収し、Excel い止める、すなわち不良発生の影響 表示し、タッチ操作で選択できるよ に入力するという手間をかけてい を最小限に抑えることが可能となる。 うにしました。その後の集計も自 た。これに費やす時間は毎日約80分 動で行われます」(鈴鹿事業所 第一 に及ぶ。入力作業そのものも非常に 現場の創意工夫で、Excelへの 製造部 製造1グループ M7チーム 煩雑で、日報に書かれているすべて 手入力の工数は「0分」に 山下 宏樹氏) の情報を反映しきれないほか、毎日 「作業者は日報を作成する際に、 1件以上の転記ミスも発生していた。 もっとも、現場が使いこなせな 氏名や担当工程、作業日、作業開始 さらに、これらの入力後のデータ いシステムでは意味がない。そこ 時間、終了時間などを手書きする必 をグラフ化し、発生した不良の原因 で同製造ラインでは、まずデータ入 要がありましたが、これらもすべて を推定、現場を確認し、実際に対策 力に関して次のような工夫を凝ら ワンタッチで入力が可能。加えて、 を打つまでには2~3日のリードタイ してきたという。 使用する金型もバーコードで入力 ムを要する。「価値を生まない入力 「全員が戸惑うことなくデータ入 できるようにしました」(鈴鹿事業 作業を削減すること、すばやく不良 力を行えるように、これまで使って 所 第一製造部 製造1グループ M7 原因を特定して不良を作り続けない きた紙の帳票レイアウトを、そっ チーム 阪井 明夫氏) ようにすることは、製造ラインでも くりそのままiPad上に再現しまし こうしたダイレクト入力の徹底 大きな課題でした」と田中氏は語る。 た。当初、年配の作業者からは反対 により、これまで毎日約80分を費 具体的には同製造ラインでは、96 意見も多く寄せられたのですが、『意 やしていたExcelへの手入力の工 個の製品をひとかたまりとして、4工 外と簡単ですぐに慣れることがで 数は0分へと、完全になくすことが 程のバッチ作業を経て製造を行うと きた。ほとんどのデータ入力がワ できたのである。 ともに目視検査を実施している。し ンタッチで済むので、むしろ以前よ かし、先にも述べたようにその情報 りも便利になった』と評価はすっか 改善前 改善後 リーダーが日報を集め iPadで入力 Excelへ入力 自動でデータ化 紙をやめて作業者が直接入力 Excel手入力工数 80分/日→ 0分 日報完成ボタンを押す 作業日報を紙からiPadによるダイレクト入力に変更 4
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改善後 改善前 1日約20バッチ 翌日 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 17 18 19 20 1 2 3 最大で15バッチ以上早く不良の情報を得られる。 検査直後に 不良を作らない仕組みを実現 20バッチ以上生産見える化できると… してしまっている 6バッチ程で止められる A工程 B工程 C工程 D工程 検査工程 転記・集計作業 リアルタイムで見える化すると不良が減る原理 「不良を作り続けない仕組み」を 「赤」や「黄」のアラートが表示さ の違いが出ているのであれば、その ダッシュボードで実現 れた場合は、不良の原因をすばや 金型の異常を疑う。「時間帯」によっ く推定する必要があるが、ダッシュ て不良の発生頻度が上昇している 一方、入力されたデータのアウ ボード上にはその手がかりとなる のであれば、その間に何があったか トプットがどのように行われてい 様々なKPIの推移もリアルタイム を深掘りして調査する。 るのかというと、全体責任者および で示される。これに基づいて、その こうした地道な取り組みを繰り 各ラインのリーダー、品質責任者の 場で対処すべきことを判断するの 返すことにより、「従来に比べて最 PCや製造現場の大型モニター上に、 だ。 大15バッチ以上も前の工程で不具 過去24時間分のデータが自動的に 例えば、「作業者」によって不良 合の状況をつかみ、その場で対処す 集計され、各工程の不良発生頻度 の違いが表れているならば、該当 ることが可能となり、“不良を作り が「赤(多発)」「黄(注意)」「青(良好)」 者の作業手順に他者との違いがな 続けない仕組み”を実現することが のサインで示される。 いのかを疑う。「金型」ごとに不良 できました」と竹尾氏は語る。 左から 第一製造部 製造1グループ M7チーム チーム長 小林 勝哉 氏 第一製造部 製造1グループ M7チーム 山下 宏樹 氏 大型モニターを見ながら状況を共有。 第一製造部 製造1グループ M7チーム 竹尾 直人 氏 対応を協議し素早く改善 第一製造部 製造1グループ M7チーム 阪井 明夫 氏 5
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一方、M7チームのメンバーは「生 いったプロセスも両者が共有する 所 第一製造部 製造一グループ M7 産現場と品質管理の間の“風通し” ことで、同じ目的に立った協働意識 チームのチーム長を務める小林 勝 がずいぶん良くなりました」と口を が醸成されていくのである。「そう 哉氏が、次のような方針を示してい そろえる。品質管理側からの指摘 したコミュニケーションを活性化 る。 に対して生産現場では、「彼らは現 する意味でも、MotionBoardは非 「ダッシュボード上で見える化さ 場の状況がわかっていない」などと 常に重要な役割を果たしています」 れたデータを、作業者個人の責任追 時として感情が先に立ち、ある種の と山下氏は語る。 及のために利用する考えは一切あ 敵対関係に陥ってしまうことがあ ただ、今回のリアルタイムモニ りません。そのラインで作業手順 る。しかし、見える化された客観的 タリングの仕組みによって特定の の統一が徹底されていたのかどう なデータを間に挟めば、お互いに冷 作業者に関する情報まで、すべてが か、そもそも守るべき作業手順が 静に議論しあえるようになる。「あ 洗いざらいになってしまうことに 明確に定められていたのかどうか、 る作業手順をこのように変えてみ は少なからず抵抗があったのも事 私たちが突き詰めるのは、あくまで たら、品質が○○%改善された」と 実だ。この点については、鈴鹿事業 も不良の原因なのです」 2. 電子基板製造ラインでの品質・生産性改善事例 「ラインよどみ」も てしまう。ある日の特定の時間帯に これにより、検査工程における作 リアルタイムに把握 不良が連続したことがわかっても 業時間のバラツキが見えるように 後の祭りで、詳細な不具合調査を行 なった。「不良が連続的に発生する コピー機や複合機などの電子基 うことは困難だ。「モノはリアルタ と、検査待ち品が滞留して後ろの工 板の製造ラインではSMT(Surface イムの1個流しであるにもかかわら 程の作業者に手待ちが生じますが、 Mount Technology:表面実装技 ず、情報はバッチ処理しかできませ こうした、いわゆる“ラインよどみ” 術)や画像による検査など自動化が ん。作業者は情報を整理することに をリアルタイムに把握でき分析の 進んでいるものの、コネクタ部分の 追われ、肝心の不具合解消のための 結果、よどみの原因を特定。よどみ はんだ付けや目視検査など人手に 時間をとれないという矛盾をはらん 改善として手組工程への品質フィー 頼っている部分も残っている。 でいました」と田中氏は語る。 ドバックや検査判定ごとの仕組み 検査の担当者は、約30秒に1枚の そこで、i-Reporterを用いて不 を見直すことで、よどみがなくなり、 タクトタイムで製造ラインを流れて 良情報をiPadからダイレクトに入 ラインの残業時間が毎日約1時間も くる電子基板をチェックし、不良を 力できるようにするとともに、そ 減りました。リアルタイムのデータ 発見した場合に「その箇所を特定し、 のデータを最小限のタイムラグで が、生産性改善につながりました」 マスキングテープで示し、不良内容 MotionBoardの画面に表示する。 と田中氏は語る。 を紙(手組修理シート)に記載して ライン(11.3m) 貼付する」という一連の作業を行い、 修理工程に回す。時には不良が連続 手組工程 検査工程 して流れてくるため、「作業者は不 良位置のマスキングや不良モード ①作業をする ②検査をする を書くことで手いっぱいになること もあります」と田中氏は語る。 さらに大きな問題は、これらの紙 ④結果を知らせる ③タッチで入力 でやりとりされる修理報告の扱いだ。 その日の生産を終えたあと、まとめ てデータ入力を行っており、システ ム上でラインごとの実績を把握でき るのは、そのさらに2~4日後になっ 離れた場所でも作業の結果の善し悪しをすぐにフィードバック 6
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タクトタイム内でiPadでダイレクト入力 自動集計しMotionBoardでリアルタイム表示 複数ラインを担当するリーダーはiPadを持ち状態を監視 BI活用を支援する を誰かに任せきりにするのではな の整備である。そこで鈴鹿情報プ 情報プロセス改革チーム く、現場にいる人たち自身が議論し ロセス改革チームが生産現場と共 あって試行錯誤しながら作ったほ 同し、「足りないデータをそろえて 生産現場をリアルタイムモニタ うが、結果的にはるかに短い時間で、 いく」という体制を敷いている。 リングするBI活用を技術面から支 自分たちの意に沿ったデザインや 「リアルタイムモニタリングの取 えているのが、需給管理部情報プロ 内容に仕上げられます。また、その り組みはまだ緒に就いたばかりで セス改革グループ 鈴鹿情報プロセ 後のメンテナンスや拡張も容易に すが、様々な生産現場の文化を、『紙 ス改革チームである。 なります。私たちが行っているのは、 からデジタルへ』と変えていきたい これまでExcelを使って手作業 勉強会の開催や現場と一緒に悩み、 と考えています」と、加藤氏は今後 で行っていたデータ入力を自動化 考えて、改善を支援することです」 に向けた意気込みを示す。 し、すぐに生産現場で見える化する と語るのは、同チームの加藤 徳司 ことが今回のダッシュボード導入 氏である。この、いわゆるEUC(エ の狙いだが、ラインごとに要望は異 ンドユーザーコンピューティング) なり、見たいデータやその切り口は の取り組みに、ノンプログラミング どんどん変わっていく。このよう で対応できるMotionBoardがマッ な現場それぞれの事情にあわせて チしたわけだ。 ダッシュボードの画面を作ってい もっとも、現場の創意工夫だけ くことになる。 ではどうにもならないものもある。 「ダッシュボード画面を作る作業 それは、見える化の元になるデータ 需給管理部 情報プロセス改革グループ 鈴鹿情報プロセス改革チーム 加藤 徳司 氏 導入製品・サービス MotionBoard 企業内外に溢れる情報を統合可視化し、PC だけではなくスマートフォンやタブレット PCから、いつでもどこでも情報入手を可能 にする情報インフラストラクチャ。 メンバーは大型モニターで作業状況を共有 7
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リアルタイムモニタリングの、その先 不良そのものを出さない “良品条件”を徹底追求する リアルタイムモニタリングの仕組みは生産現場で様々な効果を上げ始めたが、これによって一連の取り組みが ゴールに到達するわけではない。富士ゼロックスマニュファクチュアリングでは、その先にある真の改革を 目指しているのである。古川 雅晴氏に今後の展望を伺った。 ―生産現場のリアルタイムモニタリングを実践してこら 古川氏 例えば電力会社です。私たちが事業や生活で供給を れた、現在の手ごたえをお聞かせください。 受けている日本国内の電力は、瞬電したり、電圧が低下した り、周波数が変動したりといった不良はまず起こりません。 古川氏 確実に不良が少なくなってきたという効果を実感 その裏側で電力会社がどんなことを行っているのかというと、 しています。しかしながら、まだまだ私たちの期待値には届 発電所や変電所、送電などの現場の方々が右往左往している いていません。 わけではなく、中央でモニタリングして指令を送っているだ けです。電気を作って送り届けるまでの途中のプロセスは非 ―どういうことでしょうか。 常に複雑なはずですが、良品条件が見極められ、しっかり管 理されているからこそ、それが可能なのでしょうね。 古川氏 不良を出さないための対処をタイムリーに行える  私たちはモノづくり全体をそういう世界にしたいのです。 ようになりましたが、それは何らかの不具合が発見されてか いまの段階では理想論かもしれませんが、それをどこまで極 らの話です。私たちが目指しているのは、「不良そのものを められるかによって、今後のグローバル市場での競争力にも 作らない」ことなのです。 差が現れてくると考えています。  私たちは「良品条件」と呼んでいますが、「これさえ守って  実際に経営面ではこの理想像に近いことが実践されており、 いれば絶対に不良を作らない」という条件が必ずあるはずで 決して夢物語ではないと実現性に確信を持って臨んでいます。 す。それが明らかになっていないために、不良が発生してい るのです。作業工程による不具合、金型による不具合など、 ―経営面というのは、これまでDr.Sum EAをベースに取 様々な不良の原因をリアルタイムモニタリングの仕組みの り組んでこられた、生産計画や調達業務、原価管理業務など 中に取り込んでいますが、それらが監視・管理すべきKPIと の見える化、会計精度向上といった成果によるものですか。 して本当に正しいのであれば、不良は出ないはずです。でも 現実には、少なくなったとはいえ不良は出ています。私たち 古川氏 そうです。Dr.Sum EAを導入したのは2013年です が気づいていない、認識できていない良品条件がまだまだ残っ が、すでに情報プロセス改革チームによるサポートの手を離れ、 ているということです。それを解き明かして、モニタリングし、 様々な生産現場が主体となった活用が進んでいます。その結 不良を作らないことが、MotionBoardを生産現場で活用す 果、各製造課のマネージャーは、担当製品の出来高をその日 ることの本当の目的です。 のうちに把握することが可能となりました。さらに、その実 績データは製造部、事業所へと自動的に上げられ集められて ―とはいえ、不良をゼロにすることは容易なことでありま いき、経営陣は全体の出来高を把握することができます。 せんよね。  こうした日々の数値を積み上げていけば、わざわざ集計し 直すまでもなく自ずと四半期や年間の決算も見えてきます。 古川氏 おっしゃるとおりです。これまで製造業では、ある 弊社内では「締める」という言葉は、だんだん死語になって 程度の不良が発生するのは仕方がない、不良の発生率が許容 きているほどです。 範囲を下回っていれば良いとする考え方が支配的でした。私  いま現在の状況を遅延なくモニタリングしながら、経営 たちはそういった普通のモノづくりの壁を破って、一段上の をタイムリーに舵取りできるようになったことは、Dr.Sum レベルのモノづくりに飛躍したいのです。 EAによる最大の成果です。それと同じことを品質管理の世 界でも実現すべくMotionBoardの活用を進めていきます。 ―こうありたいという具体的なモデルはありますか。 経営と生産現場のモニタリングを両立することができれば、 それはまさに会社全体の見える化の実現です。 www.wingarc.com [ 本 社 ]TEL:03-5962-7300(代)[ 大 阪 ]TEL:06-6225-7481 [ 名古屋 ]TEL:052-562-5300 [ 福 岡 ]TEL:092-292-1092 [ 仙 台 ]TEL:022-217-8081   [ 札 幌 ]TEL:011-708-8123 [ 新 潟 ]TEL:025-241-3108 [ 広 島 ]TEL:082-535-5291 本リーフレットに掲載した会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。掲載内容は2016年2月現在のものです。 CSM018E1804