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このカタログについて
ドキュメント名 | 樹脂型と小型射出成形機モールドロックによる成形 |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 2.5Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | センチュリーイノヴェーション株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Labonos による
試作樹脂型の自動造形
安田工業
技術本部開発部新規事業開発課 主任
佐藤 圭太氏
Sato Keita
岡山県浅口郡里庄町浜中1160
TEL:0865・64・2366
自動車や電子部品などの開発サイクルが短くなる中、製品開
発における課題の一つとなっているのが試作品や試作用金型の また、樹脂型の表面をレーザ顕微
製作だ。加工プログラムやジグを作る高度なノウハウが必要 鏡で観察したところ、面粗さの数値
で、それにかかる時間も手間も負担が大きい。しかし切削加工 は、Sa:1.740µm(1.0mm2)であった。
機「Labonos」は製品の3Dデータと簡単な操作で、それらの 樹脂型に用いている材料は、PPSと
課題を解消できるという。その加工技術や性能、特性について 呼ばれるスーパーエンプラで、耐熱
解説する。 温度:220℃、線膨張係数:5.0×10-5/
℃となっており、材料強度としても
十分である。この樹脂型を用いて成
試作レス化の課題 寿命といったところで、今一つとな そこで紹介するのが『Labono(s ラ 形を行ってみたところ、ABSを用い
現在、ものづくりにおける製品の っている。 ボノス)』を用いた製作方法である。 た成形では、200ショットに耐えて
開発サイクルはどんどん短くなって 一方で、3Dプリンターの造形方 Labonosは、3Dプリンターの手軽 おり、まだまだ使える様子であっ
おり、より一層の開発スピード向上 法とは真逆の「除去加工」を行う機 さと切削加工機の具現化精度を兼ね た。
が求められる。そんな中で試作・開発 械として切削加工機がある。ご存知 備える新たな3D造形ソリューショ 現状のまとめと今後の展開
部門の担当者にとって歯がゆい状況 の通り除去加工とは、工具や砥石な ンで、これを使用することで開発部 開発部門の担当者がLabonosを用
になっているのが、試作品・評価サン どを使い、余分な金属(樹脂)を取 門の担当者でも容易に樹脂型が製作 いて樹脂型を製作し、簡易成形機で
プルの小ロット製作である。これら り除く加工方法で、無垢材料から削 できる。(機械詳細は、専用ホーム 成形をすることで、小ロットの試作
の製作をするにあたって、社内外ど っていく。形状精度、面品位、材料 ページhttps://labonos.com/より) 品を短納期かつ手軽に手にすること
ちらにおいても他部門や他社とのや 強度は、申し分なく、試作、小ロッ Labonos製樹脂型の実力 ができるようになる。この樹脂型で
り取りが生じ、進捗管理が難しい。 ト用樹脂型のみならず金型の製作方 このLabonosを用いて手軽に出力 成形した試作品で、様々な検証を行
また、自部門で製作しようとして 法として従来から使用されている。 した樹脂型の実力を紹介する(図 ったあと、量産成形用の金型を設
も加工プログラムの作成、ジグの設 しかし前段でも説明した通り、切 ①)。図②は、Labonosで切削出力し 計・製作することで、開発から生産
計・製作、加工機械のオペレートとク 削加工機を扱うには多くの手間やノ た樹脂型を3次元測定器で計測し、 へのバトンタッチも容易になる。
リアしなければならない課題が多 ウハウ、人手が必要になるため、開 オリジナルデータ(3Dモデルデー 一方で、樹脂型を用いた射出成形
い。中でも金型を使用した試作製 発部門で完結させるのは少々ハード タ)と比較した際の誤差をカラーレ については、まだまだ普及してない
作に注目し、課題解決方法を紹介す ルが高い。 ンジにて可視化した図である。ほぼ 分野であり、金型に対して、樹脂型
る。 全域(計測点の99.8 を使用するメリット、デメリットを
新たな3D造形ソリューション %) で ± 5µmを 下 見出していく必要がある。今後、そ
「3Dモデル形状データさえあれ 回っており、高い形 れらの検証を行い、ご紹介したいと
ば、誰でも簡単に実物を手にするこ 状精度を実現してい 思っている。
とができる」を具現化した、いわゆ ることがわかる。 ※続きは11月10日号に掲載します
る「3Dプリンター」が世の中に広
まり、その特徴を生かし、試作・小
ロット用樹脂型の製作に用いられ始
めている。しかしながら、樹脂型を
実体化する工程で樹脂を何層にも積
み重ねていくため、型の形状精度、
面品位、材料強度が課題となり、成
形品の精度不良や積層間に樹脂が入
り込むことによる離型性の悪さ、型
詳しくは
こちら→
https://labonos.
com/?utm_source= Mdnp &utm_
campaign=2109&utm_medium=qr 図① Labonosで製作した樹脂型と成形品 図② 形状精度の測定結果
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LabonosとMold Lock
高精度RPシステム
安田工業
技術本部開発部新規事業開発課 主任
佐藤 圭太氏
Sato Keita
岡山県浅口郡里庄町浜中1160
TEL:0865・64・2366
メリットばかりを紹介したが、樹
脂型の低熱伝導性に課題がある。低
熱伝導性により細部まで樹脂が流れ
込むことに利点はあるが、裏を返せ
で、その特徴を生かし試作樹脂型を自動造形することで試作品 ば「冷えにくい=固まるまでに時間
製作の様々な課題を解決する方法を紹介した。今回は、卓上で がかかる」ことになる。試作におい
ては目をつぶれる部分があるが生産
度ラピッドプロトタイピングシステムについて解説する。 となれば死活問題となる。今後、こ
の課題を解決する方法について突き
詰めていきたい。
樹脂完全溶融式射出成形機「Mold 型サイズの小型化かつ金属から樹脂 これらの特徴により試作・小ロッ このラピットプロトタイピングシ
Lock」 製に変換することが可能となる。 ト製作において、精度を担保した形 ステムは
従来の射出成形機といえば、樹脂 LabonosとMold Lockの相乗効果 でコスト・製作期間が飛躍的に改善 で開かれる「第
材料のペレットをシリンダー内のス LabonosとMold Lockの特徴を組み し、ものづくりの活性化に寄与する ャパン」にMold Lockの開発元セン
クリューで撹拌しながら、外部から 合わせることで次のような効果が得 と考えている。 チュリーイノヴェーションと共同出
ヒーターによって加熱。ノズルから られる。JIS規格のダンベル形引張 熱伝導性に課題、解決方法を探究 展する。
射出する際に大きな圧力をかけ、摩 試験片(
擦熱を発生させることで無理矢理溶 ための型を例にあげ説明する(※当
かし、型に押し込み成形をしてい 社調べ)。
た。 型のコスト低減、製作期間短縮
この大きな圧力に耐えるために型 まず1点目は型コストの低減であ
は金属製かつ大型となり、成形機の る。従来の金属製金型からMold
土台も大型になっていた。一般的な Lock用の樹脂型(Labonos製:写真
①)にすることで、型サイズの小型
t規模の能
力を要し、機械自体も重量4tにも ンとなった。
なる大型の設備が必要となる。 2点目は型の製作期間の短縮であ
そこで筆者が注目したのが、世界 ら2週間、国内委託先で2週間から
初の樹脂溶融方式を実用化した超小 4週間、安価な中国で最大8週間と
型射出成形機の「Mold Lock(モー 製作納期がかかっていた。ところが
ルドロック)」である。このMold Mold Lock用の樹脂型であれば、 写真① Labonosで製作したJIS規格ダンベル形引張試験片用樹脂型
Lockはヒーターを使用してペレッ Labonosを使用して製作することで、
最短 日で製作可能かつ人の手が全
脂とすることで、流動性の高い状態 くかからない状態で実現可能とな
t規模の型締 る。
型を長寿命化、精密に成形
低圧での成形を実現した。 3点目が低圧射出による樹脂型の
t規模の
型化に成功している。これによって
型にかかる圧力は大幅に低減され、 MPa
可能となり、樹脂型の型崩れや変形
を低減できる。
詳しくは 最後に完全溶融樹脂の高流動性と
樹脂型の低熱伝導性により、細部に
こちら→ まで溶融樹脂が流れ込み、より精密
な成形が可能となると考える(写真
https://labonos.com ②)。 写真②