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1からわかる粘弾性測定の基礎から応用まで 第7回
背景
◆現在、様々な分野で多種多様なスラリーを使用
例:インク、電池材料、食品、プロセス中の一形態等
◆スラリーの流動特性、分散性の把握はプロセス設計や開発に必要不可欠
各材料の物性を測定しても分からないことも…
◆スラリーの流動特性、粘弾性をレオメーターを用いて測定
希薄系から濃厚系まで、スラリーの振舞い、分散特性を評価
目的 レオメーターを用いたスラリー測定例の紹介
1. 基本的な測定手法、データ解釈の紹介
2. オプションを用いた応用例の紹介
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このカタログについて
ドキュメント名 | 濃厚・希薄スラリーの分散特性の評価 |
---|---|
ドキュメント種別 | その他 |
ファイルサイズ | 1.2Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社アントンパール・ジャパン (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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スライド番号 1
株式会社アントンパール・ジャパン
レオロジーWebinar
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濃厚・希薄スラリーの分散特性の評価
株式会社アントンパール・ジャパン
レオロジーWebinar
濃厚・希薄スラリーの分散特性の評価
1からわかる粘弾性測定の基礎から応用まで
第7回
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スライド番号 3
背景
現在、様々な分野で多種多様なスラリーを使用
例:インク、電池材料、食品、プロセス中の一形態等
スラリーの流動特性、分散性の把握はプロセス設計や開発に必要不可欠
各材料の物性を測定しても分からないことも…
スラリーの流動特性、粘弾性をレオメーターを用いて測定
希薄系から濃厚系まで、スラリーの振舞い、分散特性を評価
目的 レオメーターを用いたスラリー測定例の紹介
1. 基本的な測定手法、データ解釈の紹介
2. オプションを用いた応用例の紹介
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スライド番号 4
コンセプト
スラリー:様々な用途に使用、使用時に変形、流動
レオメーターで測定 材料情報(既知)
変形、流動特性 影響 分散特性 影響 粒子、分散媒の特性
推測 推測 粒子サイズ、形状
粒度分布
ゼータ電位
濡れ性
分散(凝集)状態
分散媒粘度等
凝集のほどけ易さ等
スラリーの使用、開発:各特性の関係の理解が重要
レオメーターにより、スラリーの変形、流動特性測定、分散特性の推測
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スライド番号 5
スラリーの特性と分散特性
粘度曲線
流動と分散安定性 ひずみ分散 粘弾性と分散状態 ひずみ分散
流動 増粘 再凝集 流動的
粒状
良好に分散 網目状に凝集
減粘 弾性的
攪拌の効果と凝集特性 粘度曲線 沈降性と分散特性 周波数分散
ステップ・シア・レート
攪拌 沈降しにくい
凝集 良好に分散
良好に分散 粒状に凝集
沈降しやすい
変形、流動特性と分散特性は密接に関係
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スライド番号 6
サンプルと測定手法
希薄系 濃厚系
化学機械研磨 ボールペンインク ホットケーキ生地 セメント ペースト
(CMP)用スラリー
η 小 大
G’<G” G’>G”
測定法 粘性測定 粘弾性測定
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スライド番号 7
濃厚系スラリーと粘度
シアシックニングの概要
粘度曲線 流動特性 シアシックニング
塗布性が悪く、目詰まりもしやすい 主に濃厚系でみられる
使用しやすいせん断速度も分かる
分散特性
分散安定性が悪い
シアシックニング 流動時の粒子衝突等により再凝集
低せん断速度 高せん断速度
ニュートニアン
シアシニング
せん断速度 γ・ [1/s]
再凝集により流動抵抗増加
再凝集によるシアシックニングの有無から分散安定性、塗布性等を評価
せん断粘度 η[Pa・s]
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スライド番号 8
濃厚系スラリーと粘度
シアシックニングの測定例
粒子と流動特性の関係 測定結果
粒子表面処理 ピーク高さ変化
既知
粒度分布 表面処理により再凝集低減
表面処理
流動特性を測定
ベース
サンプル
ベースサンプル 広粒度分布
表面処理
ピーク位置変化
粒度分布の広いサンプル
粒子状態が流動、分散特性に与える影響を定量化
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スライド番号 9
濃厚系スラリーと粘度、粘弾性(ひずみ分散)
測定時の注意点
サンプルのはみ出し 測定結果
側面図 断面図
F 変形
N 弾性による
復元力
中心方向への力
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スライド番号 10
濃厚系スラリーと粘度、粘弾性(ひずみ分散)
測定時の注意点
サンプルのはみ出し 測定結果
はみ出し
側面図 断面図 η
F 外周部から
N はみ出し
同心円状
パターン
τ
確認法
F
はみ出し、同心円状パターンの目視 N
FN検出の有無
はみ出しによる応力、F 低下 確実な方法 無視
N
サンプルはみ出しの有無を確認し、はみ出し以降のデータは無視
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スライド番号 11
濃厚系スラリーと粘度
凝集構造破壊と回復の概要
分散状態は流動によって変化
初期状態(静止) 流動 構造回復(静止) 回復時間
初期からの
粒状 粘度変化 粒状
流動性が
流動しやすい 凝集破壊
経時変化
完全回復
ネットワーク ネットワーク するか
流動性向上 流動性が
流動しにくい 経時変化
初期粘度 粘度変化に要する時間 粘度変化
分散状態変化に伴う流動特性変化を、レオメーターにより測定
流動による構造破壊、回復の挙動を粘度、粘弾性測定から数値化
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スライド番号 12
濃厚系スラリーと粘度
構造破壊と回復の測定手法
ステップ・シア・レート 2サンプルの比較測定例
103
初期状態 流動 回復
(静止) (静止) 102
を模倣 ・
101
測定条件(せん断速度)
低 高 低 100
・γ
10-1
100 200 300 400 500
時間 [s]
せん断速度γ [1/s]
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スライド番号 13
濃厚系スラリーと粘度
構造破壊と回復の測定手法
ステップ・シア・レート 2サンプルの比較測定例
106 103
初期状態 流動 回復 η
回復が早い 粘度回復率
(静止) (静止) 105 η 102
を模倣 ・
104 粘度変化量 50%回復時間 101
測定条件(せん断速度)
低 高 低 回復が遅い
103 100
・γ
102 10-1
0 100 200 300 400 500
時間 [s]
構造破壊前後の粘度測定により、分散状態の回復挙動を測定
粘度η [mPa・s]
せん断速度γ [1/s]
Page14
スライド番号 14
濃厚系スラリーと粘度
ステップ・シア・レートの応用法
攪拌条件の検討 静置時間が異なるサンプルを測定
106 攪拌後の粘度が同等
攪拌 ⇒同等の分散状態
せん断速度、時間
105 ⇒攪拌条件が適切
時間経過 104
回復 保管 攪拌後の状態
時間 が異なる
103
攪拌条件が適切でないと… 攪拌速度か
例:ライン上で、スラリー充填後の 時間が不十分
102
経過時間によって歩留まりが異なる 0 100 200 300 400 500
時間 [s]
ステップ・シア・レートにより、攪拌条件を最適化、または品質管理
粘度η [mPa・s]
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スライド番号 15
濃厚系スラリーと粘度
ステップ・シア・レートの応用法
攪拌条件の検討 静置時間が異なるサンプルを測定
ステップ・シア・レートは振動モードでも測定6 可能
10
例:小ひず攪み拌→大ひずみ→小ひずみ 攪拌後の粘度が同等
せん断速小度、ひ時ず間み→回転 →小ひずみ
105 ⇒攪拌条件が適切
回転モード 時間経過 情報量 10振4 保動管モード
回復 攪拌後の状態
粘度を測定 <
時G’間、G”等を測定 が異なる
0.数秒間隔で測定 > 103 数秒間隔で測定
攪拌条件が適切でないと… 時間分解能 攪拌速度か
時間が不十分
例:ライン上で、スラリー充填後の 102
0 100 200 300 400 500
経過時間によって歩留まりが異なる 時間 [s]
ステップ・シア・レートにより、攪拌条件を最適化、または品質管理
粘度η [mPa・s]
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スライド番号 16
希薄系スラリーと粘度
理論式と応用
希薄系スラリーの粘度曲線 粘度と粒子の体積分率の関係式
粒子間相互作用は剛体球反発のみ(引力、斥力なし)
Einsteinの粘度式(1911)
超希薄系 5 ηm :溶媒粘度
η∞ = ηm (1 + φ)
2 φ :粒子の体積分率
η0
η Simhaの粘度式(1936)
∞ 5
希薄系 η∞ = ηm (1 + φ + 14.1 φ2)
せん断速度依存性が弱いことが多い 2
Brinkmanの粘度式(1952)
η∞ = ηm (1 - φ)-2.5
せん断速度 [1/s] 幅広い濃度
η∞は粒子の体積分率で決まる(測定結果が式から外れる⇒粒子間相互作用)
粘度 [mPa・s]
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スライド番号 17
濃厚系スラリーと粘弾性
分散安定性とひずみ分散① 粘弾性と分散特性
ひずみ分散
線形範囲外にピーク or ショルダー
G’ 良品
流動特性
G” 大変形時に硬くなる
G’ 押し出し、塗布不良等が発生しやすい
G” 分散特性
押し出し不良 分散安定性が悪い
大変形によって粒子が再凝集
ひずみ分散から分散安定性を評価可能(G’、G”から構造破壊も定量化)
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スライド番号 18
濃厚系スラリーと粘弾性
分散安定性とひずみ分散② 粘弾性、分散特性と粒度分布
サンプル:アルミナスラリー 測定結果
アルミナ:1 g 線形領域の広さ変化
水 :5 g
粉砕処理サイクル数が異なる4サンプル
サンプル 1Pa(5rtサicイle クSiルze) ピーク消失
9 サンプル2 (10サイクル)
8
SG-4_Water_5cycle_1wt%PAA_サ14ン05プ108ル_1340 (51259_サAVイERクAGルE, 7 )
6 サンプル4 (25サイクル) サイクル数
5
4
3
22 粒度分布に依って
1 挙動が大きく異なる
0
0.01 0.1 1 1
0.01 0.1 1 10
サイズ [µm]
粒度分布に依る分散安定性、粘弾性の関係を評価可能
頻度分布 [%]
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スライド番号 19
スラリーと粘弾性
長期分散安定性と周波数分散
スラリーの沈降(長期分散安定性) 周波数分散
4 4
スラリー1 スラリー2 10 10
スラリー1
Pa*s Pa
3 3
10 10
G’
|η*| 2 2
10 10
スラリー2
G”
1 1
10 10
粒子の沈降速度 全測定周波数で複素粘度は
スラリー1 (早い) > スラリー2 (遅い)
0 スラリー1 > スラリー2 0
粘度 10 10
0.1 1 10 1/s 100
スラリー1 > スラリー2 角周波数ω
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スライド番号 20
スラリーと粘弾性
長期分散安定性と周波数分散
スラリーの沈降(長期分散安定性) 周波数分散
4 4
スラリー1 スラリー2 10 10
スラリー1
Pa*s スラリー1 Pa
3 3
10 10
G’
|η*| 2 2
10
Gス’ラリー2 10
スラリー2
G”
1 G” 1
10
粒子の沈降速度 全周波数で粘度は 10
スラリー1 (早い) > スラリー2 (遅い) スラスリラーリ2ー全1周 >波 スラリー2
0 数でG’> G” 0
粘度 10 10
0.1 1 10 1/s 100
スラリー1 > スラリー2 角周波数ω