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エプソン販売×Team Cross FA 製造業DXの課題と展望

ホワイトペーパー

製造業のDXとは今何から始めればいいのか

2021年9月8日、エプソン販売とTeam Cross FAの共催でオンラインセミナーを開催。
スマートファクトリー構築やロボットSlerとして活躍中のTeam Cross FA と、製造業DXの課題と中小製造業へのロボット導入について論議を交わした。その様子をダイジェストで紹介する。

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このカタログについて

ドキュメント名 エプソン販売×Team Cross FA 製造業DXの課題と展望
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 5Mb
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このカタログの内容

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エプソン販売 製造業DXの課題と展望 Team Cross FA 製造業のDXとは今何から始めればいいのか 2021年9月8日、エプソン販売とTeam Cross FAの共催でオンラインセミナーを開催。スマートファクトリー構築や ロボットSIerとして活躍中のTeam Cross FAと、製造業DXの課題と中小製造業へのロボット導入について議論を交わ した。その様子をダイジェストで紹介する 製造業DXの課題 Team Cross FA プロデュース統括 天野眞也氏 第1部 製造業DXの課題と展望 ~製造業のDXとは今何から始めれば良いのか 第1部は、Team Cross FA(TXFA)のプロデュース統括である天野氏が「製造業DXの課題と展望 ~製造業のDXとは今何から始めれば良いのか」と題し、日本の製造業の現状とDXに向けた課題 分析と、その解決方法とステップについて紹介した。 Team Cross FAは、日本の製造業のDXやスマートファクトリー構築を推進しているコンソーシアム で、自らも福島県南相馬市にスマートファクトリーを新設。天野氏はYoutuberとしても活躍中で、 日本でも有数の製造業のインフルエンサーとしても知られている。 製造業DXの第一歩はデジタルファクトリーから 日本の製造業は、人手不足、デジタル化の遅れ、IT人材の不足、競争激化による売上低迷、原材料費高騰、生産性の低さなど多くの課題に直面し ている。天野氏はそれらの解決策は「自社工場のデジタルファクトリー化」にあるとした。 デジタルファクトリーとは、リアルな工場をデジタル空間にコピーしてデジタルツインを作り、そのデータをもとにシミュレーションを使って未 来予測をし、それをリアルな工場・現場に活かせる仕組みを持つ工場のことで、これを構築することで市場の変化に柔軟に対応し、企業変革力 (ダイナミックケイパビリティ)を持つ企業になれると言う。 「スマートフォンの地図アプリは、現実の道路をデジタルにコピーし、リアルタイムの交通データを分析することで目的地までの道と到着時刻を 予測している。これと同じ仕組みを工場に取り入れ、デジタルの計算能力を使って未来を予測し、生産やエネルギー消費、在庫、品質管理などの 最適な姿を導き出し、この結果をリアルな事業活動と連携することで企業価値を高めることができる」(天野氏)
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デジタルファクトリーの作り方 必要不可欠な3つの要素 では、自社工場をどうやってデジタルファクトリーに進化させていくか?天野氏は、デジタルファクトリー構築に必要な要素は、工場のなりたい 姿を描く「Planning」、構想をバーチャル空間で試して効果を検証する「Simulation」、実際の設備やネットワーク等をつくる「Real Factory」 の3つがあり、これらをPDCAのようにグルグルと回していくことが大事であると言う。 デジタルファクトリーを新設する場合はPlanning、Simulation、Real Factoryの順番で進めるのが良く、すでにある工場の場合は、既存設備 をデジタルコピーしてデジタルツインを作ることがスタート。Simulationで現在の工場の状態を把握し、そこからPlanningを立てていく。いず れも現在のデータをもとにデジタルの力で工場の未来を正確に導き出すことがカギとなる。 東京、栃木、福島にデジタルファクトリー・DXの体験スペース TXFAではすでにデジタルファクトリーを実現し、外部のお客様が体験できるショウルームを開設している。栃木県小山市にはロボット×IoTを 展示する「スマラボ小山」、東京・日比谷には、製造業DXのリアルな生産ラインがある「スマラボ東京」、福島県南相馬市には 、イチから新たに作り上げ、デジタルツインやマスカスタマイズを実現したデジタルファクトリー「スマラボ南相馬」がある。いずれも見学を受け 入れており、天野氏は「ぜひ多くの人に最先端の工場と設備を見て欲しい」と話した。
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エプソンロボット事業のご紹介 エプソン販売 養父 正男 第2部 「省・小・精」の技術で、 中小製造業のロボット導入・活用を支援 第2部は、エプソン販売の養父 正男が、エプソンのロボット事業の今を解説。中小製造業向けの生産プロセス変革やロボット導入支援の取り組 みを紹介した。 エプソンロボットは、1983年に腕時計のムーブメントの組み立て用にスカラロボットを自社開発をしたのがスタート。「省・小・精(省く・小さく・ 精密に)」の技術が特長で、特に小型の組み立てや搬送領域を得意とする。主力製品のスカラロボットは世界シェアナンバーワン※のシェアを持 ち、世界中の工場に広がっている。また力覚センサーなど高精度センシング技術と組み合わせ、人の手でしかできなかった精密作業の自動化な ども進めている。 ※産業用スカラロボットの2011~2020年の数量ベースの出荷実績に置いて (株式会社富士経済『2012~2021ワールドワイドロボット市場の現状と将来展望』調べ) 中小製造業のものづくり革新・ロボット導入支援を強化 いま最も力を入れているのが、お客様のものづくり革新をサポートする「マニュファクチャリングイノベーション 」。世界中の工場にロボットを展 開してきた実績と、自社工場でのロボット導入と使いこなしのノウハウをもとに、ロボットメーカーでありロボットユーザーでもある強みを生か し、お客様の工場や製造現場の自動化・効率化の支援に取り組んでいる。 具体的には、得意としている精密部品の搬送・組立工程へのロボット・自動化に加え、部品生産や検査工程の自動化、生産ライン全体の自動化・ ロボット導入サポートまで、総合的にお客様の生産プロセスの効率化支援を進めている。 例えば、沖縄県の流量計メーカーではロボットによる24時間の検査体制を構築し、鳥取県のお菓子メーカーでは箱詰め工程にスカラロボットを 導入。またイタリアや中国では、医療機関向けのスカラロボットを使った検査セル構築を支援し、新型コロナウイルスの検査工程で使われるなど 世界中で多くの実績が上がっている。 養父は「ロボット導入に向けてどうしたらいいか、ロボットでこんなことはできるのか、あんなことがやってみたいという課題やアイデアを持って いる人は、実機を使って検証もできるので、ぜひエプソン販売まで相談して欲しい」とした。
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パネルディスカション 第3部 日本の工場の自動化・ロボット活用は 何からスタートすれば良いのか? 第3部は、日本総合研究所の大森 充氏が加わり、天野氏と大森氏、養父の3人によるパネルディスカッションを行い、工場をどう進化させていく かについて議論を交わした。 中小製造業こそDX・ロボット活用を そのための支援を約束 中小製造業こそDXや自動化、ロボット化が必要とされ、彼ら自身も興味 や関心は高いが、まだ検討中や様子見で止まっている企業が多い。この 現状について三者ともに、中小製造業がDXやロボット導入に対して「で きない・無理だ」というマインドセットを変えることが重要なポイントで あるとし、製造業の本業である工場や生産設備に投資をして強化するこ との重要性を指摘した。 その一方で中小製造業が投資判断に踏み切るのは難しいことも理解しており、天野氏は「中小製造業がリスクを取るのは難しい。だからこそシ ミュレーションで投資と導入効果を未来予測し、リスクの少ない形を取ることが大事。リターンをイメージしながらやれば効果は必ず出せる」と しシミュレーションからはじめることを提案。 養父も「人手不足に課題を抱えている中小製造業向けの提案と導入支援を強化している。特に食品や医薬品、さらには複雑な仕事などを先進 的な技術で解決をサポートしていく」とし、中小製造業への支援を手厚くすることで導入を後押しするとした。 ロボットシステムの費用感は?もっと低価格化するためには? ロボットシステムの構築費用は2千数百万円かかるとされる。未来のため、課題解決のために必要な投資とは言え、明白なメリットがないと踏み 切るのは難しい。 その点に対して天野氏は「時給×人数×1年分を5年間で回収すると考えれば、人を雇うより利益は出せる」とし、養父も「リーズナブルに共通 パッケージ化したものなどを作っていけば、もっと手が届きやすくなると思う」とコメント。人を雇用する場合は採用や教育にもコストと工数が かかることを指摘し、ロボットの優位性を示した。 またロボットをもっと広めるには、ロボットシステムのコスト削減も不可欠。天野氏はそれに対する解決策として、複数社で開発費をシェアする アイデアを披露。「ロボットシステムにも協調領域と競争領域があり、協調部分は皆で開発費を出しあえば価格は下がる。また、どこか1社が主導 的に行うならば、パテントを取って、他社が利用料を支払う形にすれば良い」とし、すでに一般社団法人日本惣菜協会が中心となるプロジェクト チームで、お惣菜の盛り付け作業のロボット化の標準作りを進めていることを明かした。 ロボットは難しくない ロボット活用で企業をイメージアップ また、DXやロボット業界は使いこなすための人材、SIerの不足が言われている。ロボットは専門知識が必要とされ、一見すると難しいようだが、 天野氏は「ゲームが好きなら大丈夫」とし、養父は「エプソンのロボットはPCベースで動かせるので、プログラムを学んでいる人なら簡単に動か すことができる」とし、見た目や想像以上に高いハードルではないという。実際にエプソンロボットは高専の授業で使用されており、生徒はうま く動かしているという。 企業がロボットを導入・活用することは自社のイメージアップになり、人材獲得や育成にも有利になる。天野氏は「人の採用には企業の魅力が大 事。ロボット化やその仕組みの開発、最先端テクノロジーにチャレンジしていることが若手のエンジニアの刺激になり、採用にもプラスになると 思う」とし、ロボット導入を後押しした。 自社のものづくりをどう良くしていくか?がスタート地点 製造業のDXやロボットの本格的な普及と浸透はこれから。導入する側の中小製造業のなかには不安や懸念点を抱えている人も多い。それに対 して三者ともに支援は惜しまないという。 養父は「スカラロボットの世界シェアトップと言っても、まだエプソンがロボット事業をしていることを知らない人も多い。これからもっと中小製 造業の支援を強化し、皆さんと一緒に日本の製造業を盛り上げていきたい」とし、天野氏も「どうやって自分の会社のものづくりを良くしていく か考えることがスタート。そのためにも積極的に情報収集をして欲しい。DXやロボット導入の予算がない、今は難しいという場合でも、ぜひショ ウルームを気軽に見に来て欲しい。そしてこれからも一緒に製造業を盛り上げましょう!」と呼びかけた。 エプソンロボットに関するお問い合わせ エプソンのホームページ 03-5919-5257 www.epson.jp/robots/ 受付時間9:00~17:30 月~金曜日(祝日、弊社指定定休日を除く)