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日々の検査コストを抑える 振動コントローラとは

ホワイトペーパー

振動試験システムの 更新コストを削減しましょう

製品の信頼性を確保するために欠かすことができない振動試験。試作検討段階から新製品の評価、量産後の品質チェックまで、さまざまなシーンで振動試験は行われている。

振動試験を行う際に使用するのが、加振機やそれをコントロールするための周辺機器である。しかしこれらの機器は定期的に校正や更新を行わなければならない。

振動試験システムの更新コストを抑え、さらに日々の検査コストも削減するソリューションを紹介する。

このカタログについて

ドキュメント名 日々の検査コストを抑える 振動コントローラとは
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1007.7Kb
登録カテゴリ
取り扱い企業 アンリツ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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White Paper 振動試験システムの 更新コストを削減し 日々の検査コストも抑える 振 動コントローラとは 製品の信頼性を確保するために欠かすことができない振動試験。試作検討段階 から新製品の評価、量産後の品質チェックまで、さまざまなシーンで振動試験 は行われている。 振動試験を行う際に使用するのが、加振機やそれをコントロールするための周 辺機器である。しかしこれらの機器は定期的に校正や更新を行わなければなら ない。 振動試験システムの更新コストを抑え、さらに日々の検査コストも削減するソ リューションを紹介する。
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振動試験は、電子機器業界や自動車部品関連業界など、 製造業の幅広い分野で製品の品質を保証するために行わ れている。振動試験に使用する加振機とその周辺機器の更 新タイミングは機種や使用状況により異なるが、経年劣化 や保守部品の供給ストップ、新たな試験仕様の導入など 様々な理由にあわせ更新する必要がある。しかし振動試験 に必要な全ての機器を更新するためには、多くのコストが かかる。そこで振動試験システムの更新コストを抑える方 法として、振動コントローラのみを新しいものに置き換え 振動コントローラの交換にかかる時間はほんの数分 る方法を提案する。 振動コントローラのみを交換するメリットは、機器の更 新にかかるコストメリットだけではない。従来のものより 振動試験のコストカットに も高度な振動コントローラを使用すれば、高性能なソフト 振動コントローラの置換という選択肢を ウェアにより、試験のオペレーションコストの削減も可能 になるのだ。 一般に、振動試験システムの中で、加振機の寿命は 20年 といわれている。しかし一方で振動コントローラの寿命は 使いやすいソフトウェアをもつ振動コントローラは、 10年ほどである。加振機そのものはまだ使える状態にある 従来の振動コントローラに比べて迅速なセットアップを にも関わらず、コントローラの寿命が先にきてしまうため 可能にする。これにより、振動試験オペレーターの作業 に、振動試験システムの更新が求められるのだ。 の手間は 1試験に対しひと手間からふた手間減らすこと しかし振動コントローラのみを置き換えれば、加振機を ができる。 さらに 10年活用できる。そのような需要に応えるため、振 使いやすいソフトウェアによる恩恵は、セットアップ 動試験用の振動コントローラのみを単体で販売している 時間の短縮だけではない。使いやすさはヒューマンエラ メーカーもある。加振機やアンプ、振動コントローラを全 ーやミスの発生も減らすことができる。そのため振動試 て買い換えるのに対し、振動コントローラのみを買い換え 験時のパラメータエラーも削減することができるのであ た場合、コストを 1/10以下に抑えられる場合がある。コス る。これにより再テストの必要性が下がり、それに伴う トを抑えられるのは、機器本体のコストだけではない。振 コストも削減できるようになる。振動コントローラを提 動試験システム全てを交換するためには半年ほどのリー 供している会社の一つである VR(Vibration Research)社 ドタイムを要し、機器の交換にも数週間の工期が必要にな の検証では、使いやすいソフトウェアの導入により、既 る。しかし振動コントローラのみの交換であれば、リード 存のコントローラと比較して多くの再試験が回避される タイムも 週間と短く、さらに交換そのものにかかる時間 と想定されている。 2 はほんの数分である。そのため交換にかかる工事費用など、 あらゆるコストが抑えられる。そのうえ、機器の交換にと もなう試験スケジュールの調整もほとんど必要なくなる のである。 高性能なアナライザ機能 2 振動試験システムの更新コストを削減し、日々の検査コストも抑える振動コントローラとは
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加振機メーカーの振動試験システムにも VR製の振動コン トローラが使用されている。 カーソル表示で使いやすいソフトウェア さらに、高性能なソフトウェアをもつ振動コントロー ラは、テストレポート作成のためのダウンタイムも必要 としない。デモモードを使用して試験プロファイルを作 成し、振動コントローラがテストを実行している間にレ 設定画面から接続する加振機を選ぶだけで設定が完了する ポートを実行するのである。そのため、試験終了後すぐ 日本ではあまり知られていなことだが、実は振動コン にテストレポートを得ることができ、次の試験の準備を トローラ、アンプ、加振機、トランスデューサといった 行えるのである。これにより振動試験システムの稼働率 振動試験システムの周辺機器は、すべて別々のメーカー も上昇させることが可能である。 のものが使用可能なのである。なぜなら、振動試験にお ける、信号ループは完全に閉ざされており、その中を行 つまり振動試験システムを全て入れ換えず、振動コン きかうアナログ信号は非常にシンプルだからである。実 トローラを高性能なものに置換することで、その後 10年 は加振機に送る信号に比べると、テレビのリモコンに使 にわたり、設備の置換にかかる費用に加え、これらの運 われる信号の方が複雑なのだ。このような理由から、コ 用コストを削減することができるのである。 ントローラを換えることによる互換性の心配は全くない 振動コントローラを提供している VR社の振動コントロ といえる。 ーラは、これまでに紹介してきたような高性能なソフト さらにもう一つの懸念として、メンテナンスに関わる ウェアをもち、振動試験システムの更新や、振動試験そ 問題が挙げられる。加振機とその周辺機器は、一つの商 のものにかかるコストを従来の振動コントローラに比べ 社を通して一括で購入するのが一般的である。またそれ て大幅に削減することができる。 に伴い、トラブルが起こった際も、商社から紹介された 世界中ほとんどの加振機メーカーに サービス会社に連絡を取り、エンジニアを派遣してもら うケースがほとんどだ。そのため VR社の振動コントロー 対応している振動コントローラ ラに置換した場合、加振機システムにトラブルが発生し た際にどこにサポートを頼むべきかという懸念が生じる 加振機は既存の機器のまま、振動コントローラのみを かもしれない。 置換する上での最大の懸念は機器の互換性にあるだろ う。一般的に振動コントローラは加振機と共に一括で購 だが、振動コントローラを変えただけで、メンテナンス 入されることが多い。そのような中で振動コントローラ 業者が加振機や付帯設備の保守をしなくなるということ のみ他のメーカーのものを導入するとなれば、互換性を はない。加振機や振動コントローラは単純な電気信号の 心配するのも当然といえる。 やりとりは行うが、それぞれは独立した機器である。そ のため、各機器を個別にメンテナンスする上で、他の機 しかし VR社の振動コントローラは、世界中ほとんどの 器からの影響を考慮する必要がないのだ。 加振機メーカーに対応している。特に海外においては加 振機のメーカーと振動コントローラのメーカーが異なる ケースはめずらしくなく、グローバルでトップシェアの 3 振動試験システムの更新コストを削減し、日々の検査コストも抑える振動コントローラとは
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さらにサポートを受ける際に問題になるのは、トラブ サードパーティ製パーツを利用するのも ルの原因がどこにあるかの切り分けだが、振動試験シス 戦略のひとつ テムの制御信号はシンプルなため、ベーシックなトラブ ルシューティングを行えば原因特定は容易である。振動 振動コントローラの置換に大きなコストメリットがあ 試験システムは、単純なモーターとコントローラの関係 ることや、互換性、サポート体制に問題がないと分かっ に似ている。そのため振動コントローラ側の出力に問題 ても、やはり気になるのは「純正品」ではないことだろ がなければ、原因はモーターである加振機側にあること う。これについては、カメラのレンズ、カーナビ、車の になる。一方で駆動信号が正確であるにも関わらず、所 改造のために行うブレーキやエンジン部品など交換を想 望の出力をモーターに相当する加振機が再現していない 像してほしい。レンズやカーナビと同様、VR社の振動コ 場合は、加振機やアンプ、加速度計などに問題があるこ ントローラを使用することは、純正部品をサードパーテ とになる。したがって入出力の信号データを見れば、ト ィ製に交換することに等しいのだ。 ラブルの原因を特定でき、どこにサポートを頼むべきか 一眼レフカメラのレンズでは、もちろん純正品の良さも すぐに明確になるのだ。 ある。しかしより自分好みの表現を求めて互換性のある さらに VR社でもきめ細やかなサポートを実施してい 他社レンズを使用するケースは決して珍しくない。自動 る。VR社のカスタマーサポートは、振動コントローラに 車に純正ではないカーナビを後付けで搭載するのも当た 関する問題が起こった際に迅速な対応を行う。そのた り前のことだ。さらにカメラのケースであっても、カー め、従来の機器に比べてより素早い復旧と試験の再開が ナビのケースであっても、サードパーティ製品を使用し 可能になる。 ているからといって、大元のサポートが受けられなくな ることはない。一部のパーツを好みのブランド製品に変 えるのは、使用者の自由であり、ビジネスの世界におい ては戦略の一つにもなるのである。業界トップのハード ウェア性能と、使いやすさに定評のある VR社の振動コン トローラを一度お試しいただきたい。 お見積り、ご注文、修理などは、下記までお問い合わせください。 記載事項は、お断り無しに変更することがあります。 アンリツ株式会社 環境計測カンパニー 営業本部 パートナーソリューションチーム 〒243-8555 神奈川県厚木市恩名 5-1-1 お問い合わせ TEL. 046-296-6661 E-mail. contact-ps@anritsu.com https://www.anritsu.com/ja-JP/partner-solutions/category/vibration ■このカタログの記載内容は2020年10月現在のものです。 No. MPS-1SG200048 (1.00) 4 振動試験システムの更新コストを削減し、日々の検査コストも抑える振動コントローラとは