1/3ページ
カタログの表紙
カタログの表紙

このカタログをダウンロードして
すべてを見る

ダウンロード(1.1Mb)

Device Watcher掲載_日本能率協会コンサルティング『Business Insights』vol.68

ホワイトペーパー

設備稼働監視システム『Device Watcher』の開発背景を、JMAC 執行役員 デジタルイノベーション事業本部長の松本様に取材いただきました。

『Device Watcher』は日本能率協会コンサルティング(JMAC)様の『現場IoT 7つ道具』としてご採択いただいております。
今回執行役員 デジタルイノベーション事業本部長 シニア・コンサルタントの松本様にインタビューを行っていただき、
プロダクトの開発背景や想いを記事にしていただきました。

また詳細な開発背景や活用方法について、
以下イベントにて代表取締役からお話させていただく予定です。
イベントにご来場される方は、ぜひお立ちよりください。
--------------------------------------------
■ イベント詳細
・名称:ものづくり・現場力事例フェア
・日時:2019年2月15日(金) 9:50~17:00 ※弊社登壇14:05~14:45
・会場:新横浜プリンスホテル
・主催:株式会社日本能率協会コンサルティング
--------------------------------------------


参考:
『現場IoT7つ道具』
https://jmaconsultants.my.salesforce.com/sfc/p/#7F000004bXre/a/7F000000kZQj/NgLrjDqPHM0zfn5ZRYhcbSkryvAoOQoWdHmB0FLYAs8
『ものづくり・現場力事例フェア』
https://www.jmac.co.jp/consulting/theme/iot_7tools.html

このカタログについて

ドキュメント名 Device Watcher掲載_日本能率協会コンサルティング『Business Insights』vol.68
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 1.1Mb
取り扱い企業 島田電子工業株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

Page1

◆ 対談記事 弊社代表取締役と日本能率協会コンサルティング執行役員松本様の 対談が『Business Insights』 vol.68(2019年1月号)に掲載されました。 ◆ イベント登壇 第6回ものづくり・現場力事例フェアに弊社代表取締役が登壇します。 日時:2019年2月15日(金) 14:05~14:45 場所:新横浜プリンスホテル 会場:IoT会場 最新IoT実践事例(IoT×KAIZEN) イベント詳細はこちらから →
Page2

16 JMAC イチオシの IoT ツール紹介 Part 2 たった30分で設備の 稼動状況を見える化 シグナルタワーにセンサーモジュールをかぶせるだけで、設備の稼動状況を簡単 島田電子工業株式会社 に把握できる「デバイスウォッチャー」。この画期的な製品を開発したのは大分 県中津市にある島田電子工業だ。データ収集から管理・分析もローコストで実 デバイスウォッチャー 現できることから、JMAC の IoT7 つ道具®︎の 1つにラインナップされている。代 sdk-info.com 表取締役の島田眞一氏に松本賢治(JMAC)が聞いた。 号を飛ばしていた段階です。その当時は非常に忙しかっ 大手の撤退で新しい事業を模索 たので、稼動状況を把握して稼動率がわかるようになれ ば、生産計画や作業の合理化、残業削減などに使えるな  松本 光センサーや LED 関連が専門ですよね。 というのが発想の原点です。  島田 はい。光センサーの開発から組立・評価、半導 体試験装置や電装回路の設計・製作をメインにしていま 設備稼動率を把握し工場を見える化 す。1976 年(昭和 51 年)に設立して以来、大手メーカー との取引が拡大していく中、LED 関連製品の一貫生産、  松本 シグナルタワーの点滅に注目したのは? 光センサー素子の生産など事業を広げてきました。一番  島田 初めは設備から信号を採取しようとして、設備 多いときで生産量が世界ナンバーワンになるほどの大手 の図面を確認しました。PLC から採るにしてもかなり専 でしたから、2011 年にその大手が事業撤退を決めたと 門知識が必要で、勝手にいじると設備本体が動かなくな きは、経営的に非常に危うい状況に陥りました。大手の るリスクもありました。そこでシグナルタワーに配線が 撤退で供給が途絶えてしまうメーカーさんにウチから製 あるから、そこから採ればということになり、さらに点 品を供給できるようになるまで、材料調達のルート確保 滅するから、光センサーで拾った方が早いということに などで 2 年半ほどかかりました。同時に、新しい事業の なりました。自社技術がそのまま使えたわけです。最初 可能性を探らなければならない時期でもありました。 は絶対止められないラインの設備を対象にして、最終的  松本 デバイスウォッチャー(以下、DW)が生まれ にはすべての設備のシグナルタワーにつけて、稼動状況 るキッカケですね。 を監視して、工場を見える化しました。  島田 実は大手との取引で仕事が忙しいときに、設備  松本 外販への動きはどの段階で本格化しましたか。 のチョコ停(小停止)で困っていたので、稼動率を集計  島田 当時まだ外販予定はなかったのですが、IoT と することにしましたが、これがなかなか難しい。作業日 いう言葉の出現とともに関連技術の価格が下がってきた 報に記録するにしても正確性に欠けるので、それならば こと、また他社から販売要望があったことから、新規事 シグナルタワーの点滅か 業として外販を決意しました。高かった通信モジュール島田 眞一 氏 代表取締役 ら信号を拾えばいいじゃ も価格が下がってきて、さまざまなメーカーから取り寄 ないかと。 せて評価しました。だいたい 1 年半くらいの開発期間で  松本 その段階では IoT したが、この通信モジュールの評価に時間をかけました。 でも M to M(Machine to Machine)でもない…。 課題の顕在化、改善、検証ができる  島田 まだですね。買っ てきた通信モジュールを  松本 DW は信号の変化だけを捉える仕様ですよね。 テ ー プ で 貼 っ て Wi-Fi 信  島田 はい。通常はポーリング(他のシステムと干 DW のさらに詳しい情報は 2019 年 2 月 15 日開催「第 6 回 ものづくり・現場力事例フェア(IoT 会場)」で ⇒
Page3

Special Article 17 渉をさけるために一定時間ご デバイスウォッチャー(DeviceWatcher)の仕組み(資料提供:島田電子工業) とに状況を確認)で、たとえ ①設備からのデータ取得 ②取得データの送信 ば 10 秒で 1 回の監視とすると、 センシングデバイス マイコン+通信機 たまたまそのとき稼動してい 島田電子工業のデバイスを既設の 変化があったときだけ通信 シグナルタワーに上からかぶせる る/停止しているはわかりま 光センサー 稼動情報の信号を取得 すが、稼動率がいい設備は、い シグナルタワー 無線通信 つ監視しても稼動データばか 生産設備に設置されており、 920MHz 作業者に設備状態を知らせるもの り蓄積されてしまうので、あま (例:青=稼動、赤=トラブル) り意味がないのです。DW にマ イコンをつけて、変化が起きた ⑤Web上でのデータ閲覧 ④ ④クラウドへのアップ ③データの収集 ときだけ信号を送るようにし ました。データ量もコンパクト データ管理 になって、扱いやすくなったと ログ管理 セキュリティ いうメリットもあります。 Webシステム クラウドサービス 通信ユニット  松本 生産計画の立て方も 集計データを自動的にグラフ化 クラウドへアップすることにより、 (集中管理端末) 条件絞り込みや時系列集計も可能 どこでも安全にデータを見れる状態へ 各センシングデバイスごとの スマートにできますね。 データを判別、収集を行う  島田 そうですね。DW で見える化することで、実態 かり現場を見ていかなければ、という思いも強くなりま に合った計画を組みやすくなります。低い稼動率なら低 した。デバイスの取付け方法を検討しているときに、現 いという事実をもとに計画を組まないとムリが出ます。 場の社員からの「かぶせればいい」というアイデアが大 しかし高い稼動率が必要となれば、そのギャップを埋め 正解だったことも、うれしい刺激となりました。中津市 るために、どこが止まっているのかを特定して改善して 発の自社ブランド製品に皆が愛着を持っています。 いく。改善して数値がどう変化したかをモニタリングし  松本 今後の IoT 事業の展望をどう見ていますか。 て、効果のある対策を見極めることもできます。まずは  島田 弊社は製造業のため、製造現場で本当に必要と 稼動率を数値化・見える化することで課題を顕在化しま されるものがよくわかります。今後はセンサーや信号取 す。次にゴールを設定して改善を実施して、検証してい 得方法の追加などで、製造現場のアップデートに必要と きます。このサイクルを回して理想の稼動率に近づけて される考え方や機能を DW プラットフォームに実装し いくことができます。 ていく予定です。就労人口減対策や生産性向上など、企  松本 先の話かもしれませんが、稼動率を生産計画の 業に変革が求められる中、なかなか取り組めない企業も マスターに自動反映するシステムの開発につなげたいで 少なくないと思います。私たちの取組み方や製品で、少 すね。マスターの設定や更新などは、けっこうタイヘン しでも変革と成長に貢献できれば幸いです。 です。場合によっては AI なども取り入れて実績ベース  松本 DW の可能性はまたの機会にぜひ詳しく聞きた で過去の正確なデータを反映できれば、日本の生産管理 いですね。ありがとうございました。 が変わるくらいインパクトのある仕組みができるのかな と個人的には考えています。その入り口にある DW の 工場を見える化する IoT 7 つ道具®️ です ようなツールがどんどん出てほしいですね。  島田電子工業さんは、自社のセンサー技術を IoTという視 点から捉え直して、新しい事業にチャレンジしています。稼  島田 生産管理システムとのリンクは、大学の方も興 動率を簡単に集計・分析できる仕組みには、現場の知恵と 味を示しているので、今後話し合っていくつもりです。 見える化のノウハウがしっかりと生かされており、JMACの IoT7つ道具®︎の1つ(IoA:InternetofAvailability)に取 企業の変革と成長に貢献していきたい り上げさせていただきました。現場に強いJMACとしても、導⼊前の診断や導⼊後の活用の面 で協力していきたいです。  松本 自社の改善ストーリーが DW として世に出る 松本 賢治 ことで、社内的にもいい影響があったと思いますが。 JMAC執⾏役員デジタルイノベーション事業本部長  島田 自分たちの知恵が商品となって売られるという シニア・コンサルタント ことで、やはり誇りも感じています。今まで以上にしっ DW のさらに詳しい情報は 2019 年 2 月 15 日開催「第 6 回 ものづくり・現場力事例フェア(IoT 会場)」で ⇒